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藤崎京之介怪異譚
case.1 「廃病院の陰影」
Z 同日 pm1:18
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ていた。
 そう…“204”と…。
 俺は少し躊躇った。この先に何があるか見当もつかないのだ。
 だが、俺は一瞬の後、その扉を静かに開いた。扉は何の抵抗もなく、古く軋んだ音をたてて難なく開いた。
 臭いはより一層強くなり、この中に何があるかを誇示しているように感じられた。
 俺はその異臭に抗いながら、懐中電灯で照らそうとした時。

―邪魔をするなっ!―

 例の怒鳴り声と共に体に衝撃が走った。
 見えない力に飛ばされ、俺は壁に叩き付けられたのだ。
 そして…俺の意識は、この闇の中へと混濁していったのだった…。




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