暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico18-Bミッドベルカ相搏つ
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そこはガラスや銀の工芸店だった。値段は他の屋台に比べてちょっと高いが、それでも子供の小遣いでも十分買える良心的なものだった。

「ルシル君。なんか奢ってもらえるって話しやったけど・・・」

「ん? ああ、何か目当ての物でもあったのか?」

はやてもやっぱり女の子だな。こういうアクセサリーに目を輝かせるなんて。はやては「コレ、ええかな」って1つの指環を手に取った。指環。先の次元世界でのフェイトを思い返させる。分かたれたもう1人の俺と、そんな俺を愛してくれたフェイトは幸せになってくれただろうか。

「いいよ。・・・あ、そうだ」

あることを思い付き、俺は複数のアクセサリーを購入する。リインに「ルシル君。そんなに買ってどうするです?」と訊かれた俺は、「こうするんだよ」と、まずははやての右手を取った。

「右手の人差し指は、自分の意志を貫き通す指なんだよ。集中力を高めたい時、物事を達成させたい時とかね」

はやての右の人差し指に指環をはめる。若干、気落ちしてそうな表情を見せたが、「おおきにな。大事にする♪」すぐに可愛い笑顔を向けてくれた。次はリインの小さな左の人差し指に指輪をはめる。

「左の人差し指は、精神を導いて能力を向上させる指」

続けてシグナムとヴィータの右手を取って、中指に指輪をはめる。

「行動力や迅速さ、直観力を向上させるのは、右の中指」

次はシャマルの左の中指に指輪をはめる。

「仕事の成功、家内安全や、家族・友人・仕事仲間とより良いコミュニケーションを高め、自身の能力を高める指が左中指だ」

ザフィーラは指が太くて無理だったため、イヤリングにした。許せ、首輪よりはマシだろう。そして最後に「アインス、コレは君の分だ」と彼女の分の指環を手に取り、「我が手に携えしは確かなる幻想・・・」ちょっと細工をしてから、彼女の左手の小指に指輪をはめる。

「叶えたい願いが実現する力を持つのが左小指なんだ」

「願いが叶う・・・。ありがとう、ルシル。最期の最期まで大切にさせてもらうよ」

右手で指環を覆い、両手を胸に抱くように構えたアインスからの微笑み。その頬笑みに癒されていると、「ルシル君にもプレゼントや♪」はやてが俺に指環を手渡した。

「わたしは指環の意味は判らへんから、ルシル君が思う好きな指にはめてな♪」

「・・・ありがとう、はやて。それじゃあ・・・右の人差し指」

「おお、お揃いやな」

「ああ、はやてとお揃いだ」

はやてと手を翳し合って微笑み合う。それからさっきまで巡っていたゲーム屋台を改めて回って時間を潰していると、『はやてちゃん達は今どこ? 合流しようか』なのはから念話が来た。あれから20分少ししか経っていないのにな。
合流場所は、花火が良く見える公園内
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