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極短編集
短編49「北風のテーブルクロス」
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らくが経った。



 光がやんだ。

 僕の目はくらんで、なかなか元には戻らない。次第に目が見えるようになって来ると、ぼんやりと人の影が見えた。

 一人…



 二人いた。

 段々と見えてくる影……

「えっ!パパ?ママ?」

 段々と見えた目には……



 パパとママの姿があった。

「……ただいま」

 パパが言った。

「会いたかったわ!」

 ママが言った。僕は二人の胸に飛び込んだ。気づくと、さっきまで光輝いていたテーブルクロスは、どこにもなくて……



 影も形も、無くなっていたのだった。

おしまい

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