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101番目の舶ィ語
第十六話。魔女の代償……
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…『神隠し』に?

「ほ、本当にか?」

「ええ、音央さんの熱狂的なファンの子が言っていました。迷子になって、1日だけいなくなったとかなんとか。誘拐ではないかと思われたそうですが、翌日には帰ってきたそうです。その時の証言から、単に迷子になっただけって話で落ち着いたとか」

「……そうか」

「女の子が1日いなくなった、という噂でその近所は大騒ぎだったそうですよ」

『神隠し』。
音央自身が『神隠し』に遭っていたという噂。
俺の頭の中で、何かが符合しそうだった。
『神隠し』に遭った音央。
近所で騒がれた音央の『神隠し』。

「ありがとうな、理亜」

「いえ、また民俗学ですか?」

以前適当に吐いた嘘を思い出したのか、理亜が尋ねてきた。

「いや、友達の悩みを解決したいだけだ」

「……なるほど。頑張ってくださいね」

「ああ」

俺が一人で悩んだりしていても仕方がない。
今の俺が一人でできる事なんてタカがしれてるしな。
ひとまず頭の中を整理する為にもひとっ風呂浴びてくるか。

「じゃあ、風呂に入るかな。せっかくだから理亜、一緒に入るか?
妹風呂をしよう」

「冗談は脳だけにしてください」

「脳を否定された??」

「それでは」

俺の冗談に、即答して。
クールな言葉を残して去っていく理亜。

「よしっ!」

ヒステリアモードじゃない、こっちの俺だが、考えるだけ考えて、まとめるだけまとめてやろう!
そしたら、明日。
音央と話をしてみるか。

俺はそう思っていたのだが……。






翌日から、音央は学校に来なくなって。



______そして、まるで『神隠し』に遭ったかのように、その行方は突然解らなくなっていたのだった。
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