暁 〜小説投稿サイト〜
Sword and magic of fantasy
First episode〜Come across〜
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「ほう?」
リュウの眼光が鋭くなった。

「失礼でなければ同行願いたい。
…なんというか…他人の家で自分一人は心細いだろう?」

「構わない、足手まといでなければな…と言っても、
この国境付近の森の最奥まで服に汚れ一つ付けずに来た奴に足手まといはないか」

(つるぎ)は皮肉を込めて小さく笑う。

裏手においた巨駆の大剣を肩に乗せて、迷宮(ダンジョン)まで歩いていく、
(つるぎ)をリュウは裏口の扉を閉めて足早に着いていった。

――――――――――――――――――――――
「…ドラゴン?子供か?」
迷宮、『水晶迷宮(クリスタルダンジョン)』にたどり着いた二人は、下層へと下がる。

片方は、大剣(ブレード)を振り回し敵を一掃した。
もう片方は、細剣(レイピア)を舞うように華麗に操って残党を残らず撃破する。

そして最下層まで昇り詰めた二人は、目の前の小さな(ドラゴン)に注目した。

子竜は、酷く怯えているが、
(つるぎ)は躊躇わずに大剣(ブレード)を降り下ろす。

『GYAAAAAAAAAA!!!!!!!』

「待て!!(つるぎ)、何か来る!!」
何者かの咆哮とリュウの制止が重なる。

(つるぎ)はピタッと降り下ろした(けん)を止めた。

ズシンズシンという巨大な足音とともに、ソイツは、姿を現した。

(ドラゴン)』。
それも原種では、ない。

この『水晶迷宮(クリスタルダンジョン)』に住み着き、突然変異した迷宮の主。
水晶竜(クリスタルドラゴン)』だ。

(つるぎ)も少し戦った事がある、

しかし、何処か様子がおかしい。

…次の瞬間『水晶竜(クリスタルドラゴン)』の巨駆の身体がグラリと地面に倒れた。

…迷宮の主、『水晶竜(クリスタルドラゴン)』を踏み越えて、黒い体毛で羽を持った巨駆の狼が現れた。

その狼を見るや否や、リュウは驚愕に顔を歪めた。
「魔狼マルコシアス…!!無理だな、一旦引くぞ」

「…マルコシアス?なんだそれ?」
大きく狼から下がったリュウに対し、
(つるぎ)は、場所を動かずに狼を見て、リュウに問う。

「魔狼マルコシアスは、羽を持ち蛇の尾をもつ狼だ、
ランクはSSS級…」

(つるぎ)は「ふぅ」と溜め息を吐いてマルコシアスの前に立ちふさがった。

「関係ねぇ、ここにいるやつは全員敵だ。それに例外は無い」

リュウは「やれやれ」と深く溜め息をついて言った。

「はぁ、しょうがないなぁ…じゃあ僕は支援に回ろう」

マルコシアスは(つるぎ)に向かい、黒い爪のある前足を降り下ろした。


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