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少年は旅行をするようです
少年は剣の世界で城を上るようです 第七層
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い!!」

・・・つまんない。」


いつもより少し目を不機嫌めに細め、キリトの頭をぺしんと叩いてから俺達の所に

戻って来る。カモン!と両手を広げると、膝に横座りになって胸に額をぐりぐり

してくる。ノワールは人前でそれをやられると恥ずかしいとアリアに言ってしまって

いるので、手をワキワキさせた後、渋々頭を撫でるだけに留まった。


「あぁー可愛い。物理的に目に入れても絶対痛くない。もうキリトとかどうでも良いわー。」

「散々人を弄っといてそれか!?あんまり酷いと泣くぞ!」

「まぁ冗談は置いておいて、さっさと見せなさいな。またアリアを嗾けた後私達と

決闘させるわよ。」


物凄く納得していない表情だったキリトが、諦めの溜息と共にウインドウを

可視モードにして、習得スキル欄を見せて来る。"片手剣"に"索敵"・"隠蔽"・"体術"

"投剣"・"限界重量拡張"・"生存能力"・"武器防御"・"戦闘時回復"・"疾走"と

明らかにソロのスキル構成と言った感じだが、その一番下に見慣れない"二刀流"と

言うスキルがあった。ふむ、俺的にはやっとかと言う感想しかない訳だが。


「・・・キリト、"エクストラスキル"げっと?」

「と言うより"ユニークスキル"じゃないかしら?聞いた事無いし。良かったじゃないの、

おめでとう。」

「……………え、それだけ?」

「え、何か反応欲しいの?熟練度低いしスキルも出てないからどうしようもないだろ?」


ノワールとアリアも同じような認識だったらしく、少々拍手したくらいにして何も

言わない。何か期待していたのだろうか、肩透かしを食らったアホ面でこっちを見る。

・・・全く、これだからゲーマーは。


「何だよその顔は、若干可愛いぞ。全員がユニーク持ちの一家にフツーの反応期待するな。」

「か、可愛いとか言うな!結構気にしてるんだぞ!……まぁ、それもそうだな。

悪かったよ………ん?全員て、実質はノワールさんは持って……なかった、よ、な?」


いらん所に気付いたキリトが歯車が錆びた様にギ・ギ・ギと此方を向く。

"実質"と妙な言い方なのは、ノワールが超本気(若しくは超気紛れ)の時のみ使う

"片手用短槍"の二槍流がシステム的・正式に装備可能なのにソードスキルが使えないせいで、

実質として"ユニークスキル"化している事を差してだ。そしてつい最近、実質ではなく

ノワールもついに(恐らくだが)ユニーク持ちになった訳だ。


「三日くらい前に取ったのよ。これらがあればこの前の女王様、確実に殺せたのに。

……惜しかったわ。」
ガシャッ
「お?」

「あと、これもね。」
ブォン
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