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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
幕間その一 士郎のアルバイト   ★
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どうかと思う。
 あとアリサを狙う奴を見つけた時に知らせるために袖口に送信用のマイクが取りつけられており、何かあれば外にいる面々に一方的ではあるが連絡できると仕組みとなっている。

「どうしたのよ? ボケっとして」
「いや、やはりなれないなと思ってな」

 色々と考え事をし過ぎたのかアリサから怒られたので意識をアリサに向ける。
 それにしてもこういうとき解析とはなかなか便利がいい。
 なにせ飲み物や食べ物の毒物の混入は勿論、暗器の類を持っているのもわかるのだ。
 
「ほら、まだ挨拶に行くところはあるんだから」
「はいはい、お嬢様」

 周りに視線を向けながらアリサをせかされエスコートしていく。




side ???

 こんな少女を暗殺しろとはね。

 正直、あまり気はのらないがこれも仕事だと割り切る。

 覗いたスコープ越しに金の髪の少女の姿を捉える。
 そのすぐ傍にいる白い髪の少年。

 しかし俺個人としてはこの少年の方が気になる。

 見た目は少女と年も変わらないだろう少年。
 だがこの少年の視線の動かし方、身体の動かし方に隙が見えない。
 見た目は子供なのにそのありようは歴戦の戦士の様……

「はっ、馬鹿馬鹿しい」

 なにをわけのわからん事を考えているんだ俺は?

 さて、そろそろ時間だ。
 この気の乗らない仕事を終わらせるとしよう。

 この仕事が終われば雇い主の待つ船で報告して金を受け取り、海外に飛ぶだけだ。
 しかも空港までの送迎付き。

 改めてスコープを覗く、其処には先ほど変わらない少女と少年の姿。
 ただ明らかな違いがただ一つある。
 こちらを見つめる少年。

「眼があった?
 バカな、この距離だぞ」

 あの少年から俺の位置まで直線距離約850メートル。
 さらに今日は曇りで月明かりもない。
 黒の服とフードを被っている俺をスコープも使わずに捉えた?

「ただの偶然……」

 その時。少年の口がゆっくりと動いた。


 み

 え

 て

 い

 る

 ぞ


 背筋に寒気がした。
 まずい、気が乗らないが楽な仕事だと思っていた。
 だが違う。
 アレは違う。
 俺なんかが仕留められる相手じゃない。
 それ以前に対峙してはならない相手だ。

 俺の驚いた表情が面白いといわんばかりにこちらを見ながら笑い、グラスを傾ける子供の皮をかぶった化け物。

「ッ!! こんなの割にあうか!」

 こんな相手がいるなんて聞いてない。
 すぐに逃げるべきだ。
 俺が逃げようと立ち上がろうとした時、一陣の風が吹く。
 
 それと共の奔る衝撃。

「ガッ!」

 薄れ
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