暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
アイングラッド編
SAO編
《圏内事件》6
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だろうか、例えばキリトのようなソロプレイヤーはそういうトラブルがいやでソロをやっている。

自分はどうだろうか、考えたこともない。

「自分が装備したいとも言えないし、他のメンバーに譲る気も起きない。……やっぱり売却派かな」
「俺は正直、そうゆう劇的にパラメータが変わるのがあんまり好きじゃない。でもまあ……売却しようと言うだろうな」
「アスナはどうするんだ?」
「ドロップした人のもの。KoBではそうゆうルールだから。隠匿とかのトラブルを避けたかったらそうするしかないわ。それに……」

そこで少し言葉を切り、アスナは目許を和ませた。

「……そういうシステムだからこそ、この世界での《結婚》に重みが出るのよ。結婚すれば、2人のアイテムストレージは共通化されるでしょ?それまでなら隠そうと思えば隠せたことでも、結婚した途端何も隠せなくなる。逆に言うと、自分にドロップしたレアアイテムを一度でもねこばばした人は、もうギルドメンバーの誰とも結婚出来ない。《ストレージ共通化》って、凄くプラグマチックなシステムだけど、同時にとってもロマンチックだと思うわ」


その口調にはどこか憧れが含まれていた。普段は泣く子も黙る攻略の鬼、でも実際は年相応の女の子。

(こんな世界でもそんなことまで考えられる……この子はある意味大物だな)

その後、キリトがいつものように地雷を踏んだり、それにアスナが過剰反応をしたりしてそれなりに賑やかな張り込みだったのだが、何処の世界に漫才やりながら張り込みするやつらがいるんだか……。

この事件の真相に到ったのはこの後すぐだった。そして、







後から思い返せばこの日がSAOプレイヤー、《紅き死神》レイの真なるプロローグ。






この日から数週間後に組織された《笑う棺桶》討伐部隊、そこに現れた《殺戮神》をレッドプレイヤー達が垣間見た瞬間だった。




――因果は要より伸びてやがて再び交差する。
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