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IF物語 ベルセルク編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第十九話 運の悪い男
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ンシュタインが首を横に振った。
「それは駄目です。もう直ぐリッテンハイム侯とファーレンハイト提督が戻ってきます。オーディンで混乱が生じればレンテンベルク要塞からオーディンへと艦隊が動く。それに乗じてこちらはレンテンベルク要塞を攻略します。出撃している暇は有りません」

「いや、それなんだがな、メルカッツ総司令官がヴァレンシュタイン提督に出撃して貰いたいと言っている」
「はあ? 何の冗談です、それは」
ヴァレンシュタインが笑い出した。フェルナー少将も笑っている。だがクレメンツ提督はニコリともしない。

「総司令官閣下が卿を呼んでいるんだ」
「……冗談じゃないんですか」
「うむ、冗談ではない」
重々しくクレメンツ提督が頷くとヴァレンシュタインが大きく溜息を吐きフェルナー少将は天を仰いだ。“運が悪かったな”、オフレッサーがボソッと呟いた。性格が悪いぞ、オフレッサー。





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