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ソードアート・オンライン リング・オブ・ハート
24:変わらない関係
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呼び名があるんだ。だけど……」

 共にうがいまで済ませ、朝の空気を吸いながら苦い顔をしたユミルは言った。

「中でも《第六感》……超感覚(ハイパーセンス)ってのは、流石にちょっとナンセンスかな」

「いや、なかなか馬鹿に出来ないんだぞ、これが」

 俺は即座に首を軽く振りながら反論する。

「それに、お前は見た限り他にもシステム外スキルに随分とお世話になってるみたいなんだから、そう言うもんじゃないぜ。昨日の戦いで使った、シリカとの《スイッチ》もそうだっただろ? それに俺との決闘の時、俺と同じく実践で充分に使えるレベルの《先読み》と《見切り》も使ってたじゃないか」

「あんなの、ただの経験と反射神経だよ。さっきの《聴音》だって、ただボクの耳が良いだけ。……なんか、自分の(つちか)った力が、勝手にカッコつけの枠組みにカテゴライズされてるようで、ヤな感じ……」

 そっぽを向きながら鼻を鳴らす。

「耳が良いって……あの耳効(みみき)きっぷりは、それだけで済むレベルじゃない気が……」

 それを聞いた瞬間、ユミルの横顔が曇った。

「…………それもボクの、リアルに関係するからさ……。あんまり、問い詰めないでくれないかな」

「え……あ、ああ。そうなのか、悪い……分かったよ」

 ユミルの少し暗い横顔を見た俺は、すぐさま話題を引き下げた。

「そ、そうだ。お前、まだこれ読んでなかっただろ?」

 彼の目線を変えるべく、俺は羊皮紙のロールをオブジェクト化してユミルへと差し出した。

「なに、これ?」

「現状で分かる限りのユニコーンの情報が書かれたものだ。昨日集まってくれたお礼に他の者には見せたけど、まだお前には見せてなかったんだよな」

「ああ……忘れてた」

「お前もか……。まぁ、あの時お前は真っ先にUターンしてさっさと帰ってたもんなぁ」

「……うるさいな」

 ふんす、とまた不機嫌そうに鼻を鳴らしたユミルは手にしていたタオルをストレージにしまい、受け取ったロールを広げた。

「まぁ別に……ユニコーンの情報は大体ボクも知ってるから、そんなに必要ないんだけど」

 ジト目を驚きや興味のそれにも変えず、淡々と文章を指でなぞりながら読み流すユミルが言う。

「だったらお前、なんであの場に集まってくれたんだ? 俺が大声で村の全員に呼びかけた時の……」

 するとユミルは当時を思い出した風に、ジト目をまた少し、不機嫌そうに吊り上げた。

「決まってるでしょ。キミの……あのサインがなんとかって一言を言い終わった直後、他の全員が目の色変えてダッシュでキミのとこ向かうんだもん。あの一言が無かったら他の人達だって行かなかったのに……。アレだと、ボクだけ残ってたら疑われるじ
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