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魔法薬を好きなように
第27話 従軍の前に
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での間というか、護衛として必要とされる、トリステイン魔法学院の外部にでる虚無の曜日の前には、学院内の準備は全て済ます予定だ。モンモランシーも単純に、内容を確認したかっただけのようだった。



翌日の晩には、ここのメイドであるクララとフラヴィに来てもらっていた。

「急遽来てもらうことにして、悪かったね」

「いいえ。そこは問題ありません。学生の皆様と同じように、従軍されるのですか?」

今日学校内で生徒への王軍への登用についての公布があったので、すでにメイドたちにも周知の事実だが、俺の場合は王軍ではなくて、実家の方から参戦することを伝えた。

「それで、早くても始祖の降臨祭以降にしか、魔法学院にはもどってはこれないので、それまでの分は便秘薬を用意しておいたよ」

「ありがとうございます」

「俺がいない間の使い方を説明するけれど……」

そう言って、用意してある6本の大瓶から、小瓶へのとりわけ方を説明していく。ただそうすると、気がついたのか

「あのー、それだと、ちょっと量が多すぎるんじゃありませんか?」

「そうだね。2人あわせて半年分だからね。今の量から減らないとした場合だけど」

「年内いっぱいで、戦争はおわるんじゃないんですか?」

彼女らを無駄に怖がらせるよりはと

「それは無いだろうけど、俺自身が戦死するという可能性は低いながら残っているから、それぐらいは大丈夫なように、準備はしておいたよ」

「えっ?」

「あー、戦死といっても本当の意味での最前線にでるわけでなくて、補給物資を運んだり、まもったりする部隊になるはずだからね。戦争っていうのはそこを狙われることもあるから、多少は考慮して行なう必要があってね」

「なんといっていいのか……」

「いや、無事に帰ってくる可能性の方が、はるかに高いから大丈夫。それよりも、今までの通りとは違って、自分で便通が出ない期間とかを、きちんと確認していかないといけないから、それを気をつけるんだよ」

「はい」

「あとは、この便秘薬だけど、1年間までしか使用できないから、それぞれの大瓶に使用期限が書いてある。使用期限はって、2種類しかないけどね。あと細かいところは紙に書きだして封書に入れておくから、それを掃除で入った時に読んでくれないかな?」

「封書って必要ですか?」

「ああ、たしかローラっていう娘が、ここの掃除もしていただろう? 別な意味で変な誤解を生じさせたくないからね」

「そうですか」

クララとフラヴィには、それぞれに便秘薬の減らし方の目安と、便秘薬の譲渡書に、便秘薬を作成しておいた。書類書きばっかりで面倒だ。とりあえず、これで明日には、トリスタニアに行くことができるだろう。



トリスタニア
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