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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth17燃えるベルカ・イリュリア戦争〜The Illyrian waR〜
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・?」きょとんとなる。シャマルが「良かったわね」と言うと、シュリエルも「ああ」と嬉しそうに頷いた。
「・・・我が内より来たれ、貴き英雄よ・・・!」
このままほのぼの空気で居るのもまた良いが、残念ながら今は大事な戦闘の直前だ。私の精神世界に展開さている創世結界・“英雄の居館ヴァルハラ”に在る我が使い魔、異界英雄エインヘリヤルを召喚する呪文を詠唱。詠唱を聴いた全騎は本格的な臨戦モードに入り、ピリピリと緊張感が伝わってくる。
「七美徳が節制・・・アンゲルス・テンパランチア!」
最後に、召喚するエインヘリヤルの名を告げる。と大気が震え始める。人たるイリュリアの騎士ども。地に跪き天を仰ぎ見よ、その圧倒的にして荘厳なる威容を。其は、天上世界の王位に就きたる神の御側に座する事を許された、偉大なる七つの美徳を司りし者。とまぁ少しクサい言い回しをしたが、実際にとある召喚先世界の神として召喚された私が従えた正真正銘の天使だ。
大気の震えが止まった瞬間、目前に迫って来たアムルのあちこちに、直径50m程の黄金に輝く12枚の光輪が地面に描かれる。光輪より勢いよく溢れ出る黄金の閃光。それと共に出現したのが、金銀の甲冑を纏った12頭の龍の半身。12頭全ての頭の上には天使である証拠・御使いたる証明エンゼル・ハイロウが浮いている。
「おお、すげぇ・・・。アレが、テンパランチアってやつなのか・・・!」
「ああ。テンパランチアで戦船をアムルより排除する。・・『テンパランチア、やれ』」
念話で指示を出すと、『任務了承です、我が主君ドミヌス』テンパランチアより返答。テンパランチアの3頭の首が戦船にその長い首を巻かせて担ぎ上げ、残り10頭のテンパランチアの口から黄金の砲撃が吐き出され、綺麗に戦船だけを粉砕消滅させた。
その間に私たちは地上に降りて、駐屯しているであろうイリュリア騎士団を壊滅させる。全騎に「降下開始」と告げ、一斉に降下を始める。降下途中での襲撃を警戒していたんだが、無傷で降り立つ事が出来た。
『マイスター。おかしいよね、これ。騎士特有の気配どころか人の気配もないもんね』
アイリの言う通りだ。人っ子一人として居ない。周囲の見回りに出ていたザフィーラとシュリエルが戻ってきた。「我が主。周辺には誰もおりません」とザフィーラの報告。シュリエルも同様に「罠のような物も在りませんでした」おかしな点が無いことを報せてくれた。
シグナムが「どういうことでしょう・・?」と考える仕草をしながら私の元へと来た。騎士団を駐留させず、トラップも仕掛けず、シュトゥラ侵攻の最前線拠点となるアムルを放置している理由。まだ人間だった頃、大戦時に似たような状況があった気がする。なんだったか・・・。
「(あぁそうだ。ステアの作戦のひとつにあった事だ)やられたっ
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