二十二話 Tea party of evil
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狂夜襲撃の一日前。
とある個室にボス、ネクロ、菜々、響真、ハツ、タツ、白夜、羽佐間が集められていた。
「こねぇなぁ…」
ネクロが頭に手を組み、椅子に寄りかかって呟く。
「貴方…本当に気が短いわね…偏差値低いでしょ。」
一つ開けてある席の隣で目の前のテーブルに腕をおき、呆れたような顔をしている女が言った。
「うるせぇな…偏差値なんてどうでもいいだろ?」
ネクロの反論にハツ、タツ、響真がケラケラと笑い出した。
「うるせぇぞ…バカ騒ぎしてんじゃねぇ…」
ボスは全員を睨みつけた。
羽佐間と白夜は特に何もせず、ボスの近くに立ち尽くしていた。
突然、扉からキィ…と音が鳴り誰かが入ってきた
全員、「その姿を確認するまでもない」と言うように、
扉から入ってきた人物を見ずに黙った。
「全員集まったかな?」
青年…葉川裕海は問う。
「いや、あいつがまだだ、あの…あいつ…なんだっけな……そうだっ!!『動きを止める程度の能力』の奴!!」
ネクロが声をあげる。
「まぁあいつは、あいつでやる仕事があるから仕方ないか…」
裕海は、全員に言い聞かせるように言った。
「あとお前さんが秘密兵器と称していたあいつもいないぞ?」
ボスの言ったことに、ハツ、タツ、響真が嫌そうな顔をした。
「…あの娘か…」
裕海は、目を細めながら呟いたが、それ以上は、答えなかった。
羽佐間は、少し手を挙げて自重気味に言った。
「ゆ、裕海さん。今日収集された理由をお聞きしたいのですが…」
「ああ…その事かい、その事なら今まさに来るところだから。」
裕海は、椅子に座り、問いに答えた。
「来るところ?」
菜々もそれを聞かされていないらしく少し首をうつむかせて聞いた。
その時だった。
コンコンとドアをノックする音が聴こえた。
裕海は、短く「どうぞ」とだけ言った。
裕海以外は、ドアに注目する。
そして裕海の返事と共に入ってきたのは、メイド服を着た少女達だった。
数は三人。
その持っているお盆に人数分の紅茶やお茶、お茶菓子が乗っている。
そのメイドが全員に菓子を配り終えると、
裕海は、そのメイド達に向けて微笑んだ。
「ご苦労様。もう下がっていいよ。」
メイド達は、少し裕海に見とれていたが、
その後、ハッと自我を取り戻して部屋から出ていった。
裕海は、目の前のテーブルに置かれたお茶をズズッとすすった。
「…それで?これは、どういうわけで?」
今度は、響真が裕海に問う。
「なに、ただのお茶会さ。」
裕海は、子供のように出された大福を頬
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