暁 〜小説投稿サイト〜
僕の周りには変わり種が多い
入学編
第1話 トラブル
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いていたので、6人がけのテーブルに5人で座ることになったが、意外に工房見学のはなしはつきなかった。

「あそこを恒常的に使えるクラブ活動が、あればいいんだけどなぁ」

「無いみたいよ」

「やっぱり」

そんな話もしていたところに、新入生総代の女子が「お兄様」と達也のところにやってきた。

「深雪……」

「わたしも今から昼食なんです。ご一緒してもよろしいですか?」

達也の妹の司波深雪さんが、一緒にきていた1科生に

「では、ここで」

「えっ?」

「ちょっと待ってよ。司波さん!!」

「ウィード(雑草)と相席なんて……」

「1科と2科のケジメはつけようよ」

聞いててばからしい。たしかに1科と2科の魔法力の平均では、差があるだろう。しかし、1科の下位と2科の上位では、差はほとんどないはずだ。まあ、将来的には、教育を受ける方法の違いから、その差がはっきりしてくるかもしれないというのも、事実ではあろうが、昼食の時間までこれをもちこむとはねぇ。

結局は、食事はおわっていたので、遠隔魔法実習室へ行き、遠隔魔法では10年に1人の英才と言われている七草生徒会長の魔法を見学をしていると、知覚系魔法のマルチスコープのサイオンが見受けられた。しかし、後からきた1科生が

「なんで、2科生が最前でみてるんだ」

って、こちらが先に見ていたからだろう。先生がついてきているのなら、順番として譲るのもやぶさかではないが、自由に見学できるのだから、早いもの勝ちというか、そのために早く見学にきてたんだからなぁ。

自由に見学できる間は、5人で一緒に見学をしていたら、いつの間にやら下校時間がせまっていた。帰りに学校へ預けてあった2台のCADを受け取って、そのうち1台の汎用型CADの左腕につけて、残りは鞄の中に入れて帰ろうとすると、トラブルにまきこまれた。



達也と妹である司波さんが帰るということだったので、僕たちは一緒にまっていた、しかし、司波さんについてきたのが1科生の女子生徒で、難癖を付けつけてきたというのが印象だ。こちらは、なぜかレオと千葉さんが最初に対応していて、僕は相手が女子ということで口をはさむのもはばかられたから、後ろにさがっていたが、そこに達也や司波さんもきていた。そして、そんな1科生に切れたのは、丁寧に見えていた柴田さんだった。

「別に深雪さんはあなたたちを邪魔者扱いなんてしていないじゃないですか。一緒に帰りたかったら、ついてくればいいんです。何の権利があって二人の仲を引き裂こうとするんですか」

正論のはずだけど、微妙にニュアンスが異なる気もする。となりの達也と司波さんの兄妹も混乱気味のように話しあっている。

「うるさい! 他のクラス、ましてやウィードごときが僕たち
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