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黒猫が撃つ!
プロローグ 気がつけば……
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ていたであろうパラグライダーがあり、彼女が屋上から飛んだ瞬間、空に広がった。
少女はそのまま、少年の方に降下していきそして______。

「バッ、バカ!来るな!この自転車には爆弾が______」

少年の声を無視するかのようにブランコを揺らすようにL字に方向転換したかと思うと、左右の太ももに付けたホルスターから、それぞれ銀と黒の大型拳銃を2丁抜いた。

「ほらそこのバカ!さっさと頭を下げなさいよ!」

バリバリバリバリッ!

2丁拳銃でカカシみたいな乗り物を銃撃して、破壊していった。
不安定なパラグライダーからの水平撃ち。
かなりの腕前だとわかる。

「おお、なかなかやるなー。彼女も掃除屋か?」

小柄な体型にもかかわらず大型拳銃を2丁撃ちできる技量。
彼女がどこの誰なのかはわからないが腕前を見た限り、腕利きの良い掃除屋(スイーパー)か、もしくはリンスレットみたいな裏稼業に属する奴なのかもな。

「銃の腕前だけならスヴェンよりも上だな」

彼女の力がどれくらいかははっきりとわからないが実戦でもし、スヴェンと殺りあえば高い確率でスヴェンが勝つ。
総合的な戦力差を考えると豊富な発明品の数々と銃技、そしてあの力を持つスヴェンの方が()は上だな。
そんなことを考えながらパラグライダーで飛ぶ彼女とその彼女の太ももに挟まれた少年を観察する。
彼女と少年は何やらいい争いをしていたが、何故か自転車が爆発しその爆風によって吹き飛ばされ、広場の隅に置かれている倉庫の扉に突っ込んでいった。

「まさかと思うけど……死んじゃいねえよな?」

吹き飛ばされた彼女達を追って倉庫のような建物に近づき、中を覗くと______居た。
跳び箱の中に少年少女は二人して仲良く挟まれていた。
跳び箱に挟まれたまま、ピクリとも動かない。
どうやら二人とも意識を失い気絶しているようだ。

「どうしたらいいんだ、これ?」

起こすべきか、空気読んで仲良くイチャつかせるべきか……ああ、もう面倒だ!

「ささっと起きやがれー!」

俺の声に反応したのか動く気配がした。
ただし倉庫の外側(・・)からな。

「げっ……」

先ほどのカカシのような乗り物、それも3台もの数が突然現れた。
それらが搭載している銃座が俺の方に向いたその時______

______ズガガガガガガンッ??

複数回に渡り銃声が鳴り響き、銃口からは硝煙と火薬の匂いが立ち込めた。

「……やっちまったよ」

溜息を吐きながらも手に持つ銃、俺が使うもう一人の相棒と呼ぶべき存在の回転式弾倉拳銃(ハーディス)を降ろすことなく、左手に握ったまま、一歩一歩自身の足を動かし、倒したカカシに向けて進めて行く。
銃撃されたのに何故無事だ
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