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閃の軌跡 ー辺境の復讐者ー
第12話〜翡翠の公都〜
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は滋養強壮剤となりますが、一説には若返りの効果すらあると言われています」

「フン、くだらんな」

初老貴族は今更になって居た堪れなくなったのか、この場は失礼させて頂きますとユーシスに断りを入れて早々に店を出ていった。その後、事前に説明ができなかったことに謝罪を入れたベントの話を聞くと、取引そのものは正当であったらしい。しかし、帝国には貴族制度が深く根付いている。いくら反対勢力たる帝国政府代表、ギリアス・オズボーン宰相閣下が幅を利かせていると言えども、その影響力が薄い地では伯爵階級の貴族に物申すことなど不可能だ。たとえ正当であっても強制的であった可能性は否めない。帝国に旧くからある身分制度は、このような理不尽さも孕んでおり、宰相のような一派が台頭するのも必然だったのだろう。とりあえず、ベントさんは伯爵から得たミラで地元にて用意することにしたようだ。駅に向かうと言った彼を見送りつつも、A班の面々は、貴族制度の実情について深く考えさせられるのだった。

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