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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第七十一話
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かねぇみたいだな」

「えぇ。だからまず私達補助組が手分けして封鎖を解除、その後に私が衛司達に通信機を使って連絡するからそれまで衛司達決戦組は此処で待機よ」

立体映像を見ながら誰かが出した言葉に、リタは溜め息を一つ吐くと機械を操作してエラン・ヴィタールの映像から更に数カ所を映し出して説明を続けた。わざわざそんな面倒な手順を踏ませるということは、多分向こうの目的は始めから此方のメンバーの分断、それとラザリスの『生命の場』浸食までの時間稼ぎなのだろう。 
リタは最後に説明をすると、補助組のメンバー分けを開始させて僕達決戦組の方へと歩み寄ってきた。

「これが通信機よ。連絡は全員の道造りの工程が終わり次第するから、アンタ達は体力使わない程度で待機しといてね」

「うん、分かった。……気をつけて行ってきてね」

リタは僕の前で立ち止まり、その手にもつ通信機らしきものを見せてそう言ってき、僕はそれに頷いて言うと通信機を貰おうと手を伸ばした。
通信機を貰おうとしたその時…リタが一歩僕の方へと歩み寄って僕にしか聞こえない程度の小声で言葉を出した。

「アンタ……また私達騙してヤバい事になってんでしょ?」

「……やっぱり、バレてた?」

「当たり前でしょ。むしろ、あんな馬鹿みたいな説明で他のならまだしも私やハロルドを騙せると思ってたの?」

「……ですよね」

溜め息混じりに出された言葉に、僕はやはりこの人に嘘は通じないんだな、と思いながら苦笑いして言うとリタは呆れたような表情でそう言った。
まぁ結構アレ無理矢理な嘘だったし、ドクメントを専門に研究を進めてるリタやハロルドを騙そうなんてはっきり言ってはじめから無理に等しいものだもん。

「詳しい事は状況が状況だから聞けないけど……アンタの性格やカノンノの様子を見たらある程度予想はつくわ」

「……やっぱり、止めたりはしないんだね」

「アンタなら止めたって『行く』の一点張りってわかってるからね。それなりの長い間、アンタの性格は見てきたからもうある程度アンタがどんな行動とるか想像つくわよ」

「あはは……そっか……」

「……今はアンタの行動についてとやかく言う気は無いわ。アンタ自身の選んだ行動で、カノンノもそれを分かっててアンタを止めないわけだし。ただし『後で』色々と聞いてやるから……『ちゃんと帰って』きなさいよ?」

「! ……分かった、頑張るよ」

『はぁ』、と深めの溜め息を吐いて僕の言葉に呆れた様子のままリタは答えると、真っ直ぐと僕を見てそう言葉を出した。『後で』や『ちゃんと帰って』、か……本当、はっきり『生きて戻ってこい』と言わない所は彼女らしい所である。
リタのその言葉に僕が頷いて返すと、リタは通信機を手渡して補助組の中へと入っていった
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