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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos50-A束の間の奇跡/家族は巡り合う〜Testarossa Family〜
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†††Sideフェイト†††

砕け得ぬ闇、システムU-D。マテリアルの子たちが追い求めていた、“闇の書”の真の闇としての基体。ヴィータの歳くらいの女の子であるU-D(私たちの間では、ヤミちゃん)の実力は、以前私たちが苦労して倒したナハトヴァールを軽く凌駕していて、普通に戦うことすらも難しい。
だけど、ヤミちゃんの背負う悲しみや苦しみを私たちは知った。傷つけたくないから誰とも関わり合いたくない。そんなことを聞いちゃったら、もっと放っておけないって思うのが私たちで。でもまともに戦えない以上は、助けるどころか逆に倒されてしまう。
でもその問題もクリア。最初は敵だったマテリアル達が協力してくれた。今、シュテルを筆頭に、ヤミちゃんの驚異的な戦闘能力を停止させるための切り札――対システムU-Dカートリッジを作ってくれている。完成したっていう連絡を待っていた時・・・

『フェイト、アルフ! どうしよう、ママとリニスが!』

ブリッジのアリシアから突然そんな通信が入った。すごく取り乱しているアリシアに「母さんとリニスの残滓が現れたの!?」って訊き返す。アルフが少し前レヴィに怒っていた理由が、リニスの残滓と会って戦ったからだって聞いた。だからもしかして、って思ったからそう訊いたらアリシアは強く頷き返してくれた。

『こちらエイミィ。闇の欠片が他にも複数再出現! 出撃できる子いる!?』

「私とザフィーラは出れます!」

真っ先にシャマル先生(本局で会った時、他の局員からそう呼ばれていたから、私たちもそう呼ぶようになった)が名乗りを上げて、ザフィーラも「うむ」って首肯した。続けて「私も出られます!」すずかが挙手。

「私も出ます!」

「あたしも出るよ!」

母さんとリニスの残滓が発生したなら、娘であり家族である私が、アルフが出ないと。とここで「シュテル。カートリッジの完成までどれくらいある?」ルシルが、シュテルへと通信を繋げる。

『そう間もなく、ベルカ式組のカートリッジが完成しますが・・・。それが何か?』

「いや、ありがとう」

カートリッジの作成状況を聴いたルシルはシュテルとの通信を切り、「ヴィータ、シグナム。それとシャル。俺たちは残ろう」って言った。対U-D用カートリッジの作成が終われば、そのカートリッジを制御できるかどうかの試験実戦をしないといけない。そういうわけもあって、ルシルとシグナムとヴィータ、シャルは待機することになった。

『フェイト、アルフ! わたしも連れてって!』

「・・・うん、行こう、アリシア!」

アリシアは、20年以上前の事故で魂だけの存在(アリシア談)になってからも母さんや私たちの生活を、夢のような感覚で見ていたってことだから、リニスが使い魔化した姿も当然知っている。それに母さ
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