第1部 ゼロの使い魔
第3章 ゼロのルイズ
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?」
「ええ。でも、彼女が努力家ということは聞いています。さあ、ミス・ヴァリエール。気にしないでやってごらんなさい。失敗を恐れていては、何もできませんよ?」
「ルイズ。やめて」
キュルケが蒼白な顔で言った。
しかし、ルイズは立ち上がった。
「やります」
そして、緊張した顔で、つかつかと教室の前へと歩いていった。
隣に立ったシュヴルーズはにっこりとルイズに笑いかけた。
「ミス・ヴァリエール。錬金したい金属を、強く心に思い浮かべるのです」
こくりと可愛らしく頷いて、ルイズが手に持った杖を振り上げた。
唇を軽くへの字に曲げ、真剣な顔で呪文を唱えようとするルイズはこの世のものとは思えないほどに愛らしい。
窓から差し込む朝の光に、ルイズの桃色がかったブロンドの髪が光っている。
宝石のような鳶色の瞳。
抜けるような白い肌。
高貴さを感じさせる、つくりのいい鼻……。
あれで、もう少し胸があれば男からすれば完璧だろう。
なぜかウルキオラの前の席に座っていた生徒は椅子の下に隠れた。
ウルキオラはキュルケに尋ねた。
「なぜ皆身を隠している?」
「危険だからよ!あなたも隠れなさい」
「危険だと?」
ウルキオラはルイズの方を見た。
ウルキオラはルイズの杖に膨大な霊力が練られているのを感じた。
そして、それが制御できていないのにウルキオラは気づいた。
「これは…」
(俺の放つ虚弾と同程度の霊力だと?)
ルイズは目をつむり、短くルーンを唱え、杖を下ろす。
(まずいな…)
ウルキオラは響転を使い、教卓の前に移動する。
ウルキオラが一瞬で移動したのを見て、ルイズを含む周りの生徒とシュヴルーズは驚いた。
ウルキオラは教卓の上にある石を掴んだ。
その瞬間、ウルキオラの手から煙が出る。
「ちょ、ちょっとあんた!急になにすんのよ!」
ルイズはウルキオラに文句を言うが、ウルキオラは無視する。
ウルキオラは外に向かって掴んでいる石を投げる。
石は窓ガラスを突き破り、空中に放り出される。
次の瞬間、石は爆発した。
爆風で窓ガラスは割れたが、教室内にそれ以外の被害はない。
「な、なんだ…いつもの失敗か…」
1人の男子生徒が言う。
「だから言ったのよ!あいつにやらせるなって!」
キュルケが叫ぶ。
「もう!ヴァリエールは退学にしてくれよ!」
1人の女子生徒が言った。
ウルキオラは驚いていた。
これまた、ウルキオラの放つ虚弾と同程度の威力だったからだ。
シュヴルーズ先生は驚いたのか、尻餅をついたまま動かない。
ルイズは石が
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