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Epos48父の夢/娘たちの願い〜Florian family's Dream〜
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させておいてお預けとか、お前なかなかに悪いやつだな!」

「ごめんね。ちゃんとあげるから、その前にお話を聞きたいなぁって思って。お話をしてくれたら、このキャンディはレヴィちゃんの物。どうかな?」

腕を組んでうんうん唸り出すレヴィちゃん。ちょっとの間唸った後、「これが、しほー取引ってやつだな!」ってビシッと指を差してきた。ちょっと違うんだけど。でも、微妙に合ってるのかも。とにかく、「どうかな?」って確認してみる。

「むぅ、こうなったら力づくで・・・!」

「わわ! 待って、待って、レヴィちゃん! それだと余計にあげられないよ!」

「むむ!・・・むぅ・・・、何が訊きたいのさ?」

「(やった♪)えっとね、レヴィちゃん、体の方は大丈夫なの・・・?」

砕け得ぬ闇――ヤミちゃん(はやてちゃんの命名だけど可愛いからみんな使ってる)の霧のような魔力――魄翼に貫かれて消滅させられちゃったから、それが心配で訊いてみたら「へ? あー、見たら判るだろ!」レヴィちゃんは“バルフィニカス”をブンブン振り回して元気を示してくれた。

「じゃあ、他の子たちは大丈夫なのかな? シュテルも・・・」

「ボクと一緒にアイルが起動してるだけ。王様たちがリソースを回してくれたんだ。ボクは力のマテリアルだからね。システム全体の復旧をするなら、一番力持ちなボクが外からやった方が、効率が良いんだ。アイルは、ボクやシュテるん、フラムの力が暴走しないようにするための律するプログラムだから、ボクが暴走しないよう念のために一緒に再起動したんだよ」

レヴィちゃんの目の前でキャンディを左右に振ると、レヴィちゃんはまるで猫のようにキャンディの動きに合わせて目を動かす。どうしよう、真面目な場面なのにレヴィちゃんを思いっきり抱きしめたい衝動に駆られちゃった。だって猫じゃらしに反応する猫みたいなんだもん。

「そうなんだ。じゃあシュテル達の復旧はどう? あとどれくらいで元に戻れそう?」

「判んない。ただ撃破されただけならそんなに掛かんないと思うけど、普通の壊され方と違うから。ボクとアイルで全力修復はしてるけど、あとどれくらいで、ってことになると全然・・・」

爛々と目を輝かせたレヴィちゃんは急に暗い表情になって、俯いて自分のお腹、ヤミちゃんの魄翼に貫かれた個所を優しく擦った。私は「ありがとう、はい、どうぞ」ってキャンディをレヴィちゃんに差し出す。今は少しでも元気になってもらいたいから。

「あ、ありがと、ナノハ」

「うん!!」

名前を呼んでくれた(カタコトだったけど)レヴィちゃんに微笑み返す。はむはむ♪、とキャンディを頬張るレヴィちゃんの表情に明るさが少しだけど戻った。少しレヴィちゃんを眺めていると、「話はもう終わりか?」って訊いてきたから、「
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