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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos48父の夢/娘たちの願い〜Florian family's Dream〜
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ぶん君の言う通りだと思う。時間移動時に生まれる膨大なエネルギーが、時間や空間を越えて何かを巻き込むことも考えられたから」

「・・・戻す方法は・・・?」

そう訊くと、アミティエとキリエが口を閉ざした。おいおい、待て。こればっかりは本当にまずい。俺の視線が鋭くなったのが判ったのか「この方たちもちゃんと元の時代に戻れるように努力します」アミティエがそう言った。確かな方法が欲しかったんだがな・・・。

「・・・そうだ。肝心の話をまだ聞いていなかった。エグザミアを手に入れて、元の世界に戻った後、そのエグザミアをどうする気なんですか? 未来であり、管理局の影響力もない世界であっても、この時代からの代物で何かしらの悪影響があったとしては、管理局としては大きな失態です」

「答えはたった1つよ。エグザミアの膨大なエネルギーでなら、エルトリアを救うことが出来る。エルトリアが元の綺麗な姿に戻るにはきっと何十年、ううん何百年はかかる。博士の命には全然間に合わないだろうけど・・・。
それでも、博士の夢――エルトリアを救うことは出来る。その最初の一歩を、ほんの小さな一歩でもいい、前に進んだことを、博士に見せてあげたい・・・。博士の人生を懸けて成した研究や対策は、無駄じゃなかったんだって」

ポロポロと涙を零すキリエ。アミティエがキリエのベッドへと移り、そんな彼女を優しく抱き止めた。俺とクロノは顔を見合わせて小さく頷き合う。早い話、キリエは親孝行をしたかった。その手段は少し困ったものだが、その優しさを叩き潰すほど俺たちは鬼じゃない。
こうして俺たちは、本件の最重要人物であるフローリアン姉妹から、その目的を聞き出すことが出来た。


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