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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth15エリーゼの涙・アムルは燃え朽ちて〜No mercY〜
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ら泣く事しか出来ない。わたしは、やっぱり何も出来ない無力な小娘だった。ぺたりと座り込んでるわたしは、ターニャに治癒を掛けてるルファを見る。ルファも泣きながら、それでも医者見習いとして頑張ってる。
少し離れたところではモニカが街のみんなに治癒を行ってる。2人は無傷。わたしも無傷。ただ、アイツに向かって行ったターニャや街の何人かが重傷を負ってる。街は壊されちゃったけど、救いは誰も死ななかった事。アイツは、誰も殺さなかった。そう。アイツの狙いは・・・アムルを侵略する事じゃなくて・・・「アンナ・・・!」どこにも居ない親友の名前を呟く。

「エリーゼ!!」

耳に届くわたしの大好きな人の声。バッと空を見上げれば、そこには背中から蒼く光り輝く剣の翼を22枚生やしたオーディンさんが。涙がもっと溢れ出てくる。フラフラ立ち上がって、降り立ったオーディンさんの元に覚束ない足取りで向かう。・・・「オーディンさん」ごめんなさい・・・「オーディンさん」お願い・・・「オーディンさん」助けて・・・「オーディ・・ン、さん・・」アンナを・・・「オーディンさん!」助けて・・・!
わたしは何度もオーディンさんの名前を呼びながら胸にしがみ付く。嗚咽が止まらなくなる。わたしを抱き止めてくれるオーディンさんは「何があったんだ?」って、治癒を終えてきたモニカとルファに尋ねる。

「ぅく・・イリュリアの・・ひぅ・イリュリア最強の騎士が来たんです・・・ひっく・・・」

「はい・・・イリュリア騎士団総長・・グレゴール・・・です・・・ぐす」

「騎士団総長・・・!?・・・エリーゼ、モニカ、ルファ・・・。すまない。私がもっと早く戦いを終わらせて帰っていれば・・・」

わたしの両隣りに来たモニカとルファもオーディンさんは抱きしめた。

「なんだよこれ・・・ひでぇ事しやがる・・!」

「あたし達の家が・・・」

ヴィータとアギト、シグナムさん達も無事に帰って来てくれた。それと、見知らぬ小さな女の子が1人増えてる。アギトと同じ大きさだから、すぐに融合騎の子なんだと理解。オーディンさんがまた味方を増やしたよう。本当ならその子もみんなと一緒に、いつもみたいに笑顔で迎えたかった。
でも・・・もうそれは出来なかった。それも辛かった。美味しいご飯をみんなで食べて、楽しくお喋りして、また明日を迎える。それがもう出来ない。そう思うと止まりかけた涙がまた溢れ出てくる。モニカとルファももう泣きだしちゃった。

「・・・とりあえず消火、だな。我が手に携えしは確かなる幻想・・・!」

わたしとルファの背中に回されていた腕が離れて、屋敷に向かって伸ばされた。屋敷を燃やしている炎がオーディンさんの手の平に吸い込まれていって、一瞬で鎮火。でも屋敷の大半は燃え落ちて、もう住む事が出来そうもない。父様
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