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魔法薬を好きなように
第21話 ラグドリアン湖での戦い
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ているようだ。

俺は、フライで飛び上がった2人の間に『トレーシング・ウォーター・ボール』を放った。火のフレイム・ボールと同じく狙った相手を自動追尾する水の玉だが、俺の場合、同時に5個までだせるのと、魔法そのものは顔に命中すれば、相手の詠唱をとめた上に、口や鼻の中から体内に入り込んで、窒息あるいは水死させる魔法だ。これで、一人ずつに向けるのと、相手の対応方法で、風と火の系統を簡単に見分けることができる。

俺は相手の対応を見る前に、次の魔法を詠唱している。この魔法を途切れ時間が極端に短く、魔法を放てるのが、俺の二つ名の『流水』だ。まあ水系統のメイジであることもひっかけているのであろうが。

相手の対応は小さい方が

「木に乗らない」

フライにしてもまだ高くはないので、横方向にフライをきりかえててから、フライをやめて、慣性を利用しながら離れつつ、それぞれの攻撃用の魔法の詠唱に入っている。

と、こちらの作戦をみやぶりやがったか。セオリーなら木の枝にのって、そこから魔法を放つもの。けれど、水のトライアングル以上メイジにとっては、『枝葉操作』による、木の枝や、蔦などをつかって、相手を拘束できる魔法がある。下に生えている草では、拘束できないと知っているのだろう。

俺は心の内で、「チッ!」と舌打ちさせながら次の魔法詠唱に入った。
途中まで唱えていた魔法を切り替えたが、相手が詠唱に入る方がはやかったので、大きい方が『ファイヤー・ボール』を水の玉へ放って、水の玉と同時に消え去った。小さい方は『エア・ハンマー』で、一度に2つの水の玉を消しあっている。

風のメイジと火のメイジがわかったところで、新たに詠唱しなおした魔法『ウォーター・ドール』を放つ。湖水の水を『水流』の魔法でもってきたので、精神力の負荷が少なくてすむし、このあとの戦いも水分の補給の役にたつ。
この魔法は水系統のゴーレムともいわれるが、本来の自分の動きよりも落ちるので、使うメイジも少ないが、5体のうち2体に『ブレード』に似た剣状の物、3体には『ウィーター・ウィップ』のような水のムチ状の物をもたせて、短距離と中距離の攻撃をしかける。とはいっても1体は、俺の目の前の防御用につかっているのだが。

ここまで見てきたところ、火のメイジは軍人の家系だが、判断速度から実践経験が多くはないのだろう。たいして風のメイジは詠唱速度は速くはないが、知識と判断速度とこちらの魔法の対処から、実践経験は多そうだ。

俺はなるべく風のメイジに集中して、火のメイジとの分断を継続し、火のメイジとサイトが戦い出しているので、ここまで先手をとる作戦は成功している。湖水の儀式と『水流』の魔法が使える場所であることに、相手が想定した中で一番人数が少なかったのも要因だろう。これがこの水の精霊がいるラグドリ
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