暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos45-B空翔ける騎士/蘇る闇の欠片〜Fragments〜
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言って自分で自分の頭を撫でるアイリ・・・の偽者。そんな2人が羽と翼を羽ばたかせてあたしのところへ飛んで来て、あたしの周りをクルクル回り始めた。

「あのさ・・・アギト、アイリ」

「「ん、なーに?」」

あたしの前で止まる2人が同時に小首を傾げる。あたしは「オーディンはもう、居ないだ」って伝える。最初は呆けた2人。まずは「あ、どこかへお出かけした?」アギトがそう訊いてきて、あたしは首を横に振る。次に「じゃあ、どこに居るの?」アイリの質問に、「だから居ないんだ」って答える。

「オーディンはもう居ないんだ。死んだんだよ」

あたしら守護騎士は、オーディンと一緒に戦い抜くことが、バンヘルドから護ることが出来なかったんだ。あたしのその一言にアギトとアイリに表情が固まった。

「ヴィータ。冗談だとしても、許せないんだけど」

「アイリね、そういうの大っ嫌い」

さっきまでの笑顔が怒りに変わって、あたしを睨みつけて来た。くそっ。ふざけんな。なんでオーディン大好きなアギトとアイリにこんなことを言わなきゃダメなんだよ。もう問答無用で2人を倒すしかねぇのか・・・。

「ヴィータ。マイスターはどこ?」

「アイリ、判ったよ。こいつ、きっと偽者だね。ヴィータの姿に変身した、イリュリアの残党だ」

イリュリアの残党。つうことはコイツらの意識はイリュリア戦争終結後のもんか。確かに、終結後はイリュリア騎士団の残党が何回か戦闘を起こしてた。そのたびに同盟騎士団で対処してはいた。それでほとんどの残党を討伐したけど、見つかってねぇイリュリア騎士も十数人と居た。騎士団長のグレゴールやその融合騎であるアインス。その他のテウタ派の騎士や政治家連中は、結局最後まで発見することが出来なかったが。

「ちょっ、待て、アイリ! 違う、あたしは・・・!」

「マイスターを、ヴィータを返せ、偽者!」

――アイス・ランツェ――

アイリがあたしに向けて両手を翳し、その周囲に氷の礫を10発と展開して一斉発射してきたから、受けに回らずに躱す。敵意も戦意もないことを伝えるために“グラーフアイゼン”を首飾りに戻して「頼む、聴いてくれ!」両手を上げる。

「マイスターとヴィータをどこに隠した!?」

――フランメ・ドルヒ――

炎の短剣が12発と高速発射されてきた。避けきれねぇとすぐに判ったからパンツァーシルトで防いだすぐ後、頭の上がヒヤッとしたから見上げてみると「アイリ!」が居て、その周囲にアギトの炎とは違って氷の短剣を20発ほど展開させて、「早く返した方が、身の為だよね!」発射した。

――パンツァーヒンダネス――

直線的じゃなくて多方向からの包囲攻撃だったからあたしは、全身を覆い隠す完全防御の多面体バリアを発動して、偽アイリの攻撃
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