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東方喪戦苦【狂】
十二話 古明地さとりのΨ難
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狂夜は、神那達を撒いて途方にくれていた。

歩きながら考える。


しかしどうすればいいんだ…骸も幾斗(女)…いや幾姉さんもいない…

ボスぅ…さみしいよぉ…

というか…一番の問題がだな…


チップの入ったスーツケースを全部神那の所に置いてきてしまった…

財布の残高…53600円…これからやることがあると言うのに…

…沢山稼いだのにぃ〜



その時。


俺は、ある違和感に気がついた(気がした)
…はっ!?


この…匂いは……




(マイ)(エンジェル)!?

狂夜は、匂いのする方向に走り出した。



しかも…この匂いは……三人目の(マイ)(エンジェル)!?



狂夜は、匂いをたどり、ついにその匂いの持ち主を見つけた。


狂夜は、その匂いの持ち主に飛び付いた。


「きゃっ!?」

匂いの持ち主はいきなり、きた狂夜の重みにビックリして倒れこんだ。
そして、抱きついている狂夜もまたその上に倒れこんだ。

しかし狂夜の妹護衛本能のおかげか、倒れこむ空中の過程で、傷を負わせないように狂夜が下に変わる。

ToLoveるっぽいことになってしまった。

狂夜が上を向きながら地面に倒れて、それに股がるように匂いの持ち主は、狂夜のお腹の上らへんで座りこむ体勢だった。

匂いの持ち主と狂夜の顔が近くなった。

その時に、狂夜は、もう一つの違和感に気づく。

「…違う…これは、妹じゃない……あの娘の髪の色は、ピンク色じゃない…これは、あれだ。姉の方か。」

狂夜のお腹の上に座っている少女…さとりが言う。

「はっ!?新月狂夜!?」

「はいはい。新月狂夜ですヨ。お義姉さま。」

「お義さまって呼ぶな!!」

さとりは、即座に狂夜の上から退く。

「貴方とこいしのお付き合いは、認めませんからね!!」

「そう固いことを言わないで下さい。お義姉さま。」

「お義姉さまじゃなーい!!!!!!!」
そう。狂夜の三人目の妹とは、古明地こいしの事だ。


さとりは、はぁはぁ、と息をあげる。

そのさとりに向かい、キリッとした表情で狂夜は、
「それで?こいしは何処に?」

「聞けぇ!!」
さとりが子供のように声をあげる。

周りの人が一斉にこちらを見る。

「え!?」
「あれって地霊殿の主!?」
「なんでこんな所に…?」
「隣にいる男はさっきのルーレットの奴か?」
「すげぇな…」
「写メ撮っとこうかな…」


「え?あっ…う〜…」
さとりがうめき、こちらを見た。

なるほど。おK把握。

さとりを持ち上げて、頭と腰の部分を腕で抱える
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