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アラガミになった訳だが……どうしよう
原作が始まった訳だが……どうしよう
40話
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この物語の終わりが見えてきたある日の事だ。俺はシオの様子でも見にサカキの研究室を訪れた。
「それにしても君は奇妙な存在だよ」
サカキが不意にそんな事を呟いた。
「俺がか?」
「ああ、君やシオ君とは明らかに違う。シオ君を人型のアラガミと呼ぶなら君はアラガミ型の人としか思えない。シオ君はユウ君達との交流によって影響を受け、このような性格になったと分かるんだ。
しかし、君は私の知りうる君と関わりを持った誰からも影響を受けたとは思えない性格で、その行動の全てが人としか思えない。もしかすると私の知り得なかった誰かの影響なのかもしれないが、それにしたって君には色々と納得のいかない点が多い。
これは君を知る人間としての些細な疑問でしかないし答えなくても構わない、君は一体なんなんだい?」
「そうだな……その質問には色々終わったら答えてやるよ」
「そうか……楽しみにしておくよ」
俺が何者か……か……ん?ちょっと待て?
ん?
んん!?
俺って誰だ?
いや、待て本気で俺の人間の頃の名前が思い出せないぞ?確かにこの世界に来て二十年近くただの一度も名乗ったことがないのだから、そういう事では仕方ない……といわけにはいかんだろ。
何が困るという訳ではないんだが、なんとなく妙な気分だな。
「どうかしたのかい?」
俺の様子を見てサカキが声をかけてきたが、どう答えたものか……
「いや、俺も歳だなと思っただけだ」
「おや?珍しいね君が私に弱みを見せるなんて。ようやく私の評価を改めて貰えたのかな?」
「バーカ、こんな物はただの愚痴だよ、愚痴」
そんなくだらない話をしているとユウとソーマがやってきた。ああ、コウタはこの時には一時的に離脱しているのだったな。
「おお、ソーマ!!」
シオはソーマが来たと知ると、先ほどまで奥で眠っていたのだが飛び起きたらしくソーマに飛びついた。一瞬彼の顔が引き攣るのが見えたが……まぁ当然か。
時々忘れてしまうが、シオはアラガミなのだ。身体能力は人間どころかゴッドイーターを上回っている。それが全力で飛びつけば割と洒落にならない威力があるんだよ。
結果としてソーマの前に立っていたユウは涼しい顔でその場にしゃがんでシオを回避し、ソーマはシオに押し倒されてる事になった。
「博士、マキナさん、こんにちは」
「ああ、いらっしゃい」
「ん、何か用があったのかユウ?」
「俺じゃなくてソーマが「ユウ黙ってろ!!」……だそうなんで秘密です」
シオに張り付かれながらも、なんとか立ち上がったソーマが必死に叫んでユウの言葉を遮った。
「あ、でもマキナさんが俺と戦ってくれるなら話しますよ?」
「勘弁してくれ、俺はそんな危険な遊びはやらない主義だ。それにもうお前の方が強いだろ?弱いものイジメはよくないぞ?」
「いえい
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