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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
番外編
番外編5:ある執務官の恋愛事情
第2話
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ものの
姿を目にし、フェイトは目を見開いて息を飲み、シンクレアは思わず天を仰いだ。

「これって・・・人、だよね」

「ええ」

フェイト達が見上げているのはずらりと並んだ生体カプセルであり、
その一つ一つの中にはいっているのは、スカリエッティが人造魔導師や戦闘機人の
素体として集めた人たちだった。

フェイトもシンクレアもそのことには気がついていて、
どちらも複雑な表情で彼らを見上げていた。

ゆっくりとした足取りで進みながら、生体カプセルの中を順番に見ていくと
あるカプセルの前でシンクレアの足がピタリと止まった。

(あれ? この人・・・)

そのカプセルの中には金色の髪をした20歳くらいの女性が入れられていた。
特に目立つような風貌でもないのだが、シンクレアはどこかで見たような気がして
自分の記憶の中を探っていく。

「あっ!」

シンクレアがあげた声で、彼が足を止めていたことに気付いたフェイトは
足早にシンクレアの側まで戻ってくる。

「どうしたの?」

そう言ってフェイトはシンクレアの顔を覗き込むが、シンクレアは茫然として
生体ポッドの中にいる女性を見上げていた。
根気強くフェイトが待っていると、シンクレアはぽつぽつと喋り始める。

「このポッドの中の女性なんですけど、どこかで見たような気がしたんですよ。
 で、今思い出しました。 この女性が何者なのか」

「何者、か?」

首を傾げて尋ねるフェイトに向かって、シンクレアは真剣な顔で頷く。

「そうです。 この女性は首都防衛隊に所属する曹長だったんですが
 8年前にある任務中に同部隊の他の隊員とともに行方不明になった。
 その任務というのが、ジェイル・スカリエッティのアジトに対する急襲」

「それって・・・」

自らの記憶の中にある似たようなエピソードに思い当り、
フェイトは目を見開いて絶句する。

「ええ。 この女性が所属していたのは首都防衛隊のゼスト隊。
 女性の名前はエリーゼ・シュミット」

「ゲオルグの、お姉さん・・・」

驚いた表情で呟くように言うフェイトに対して、シンクレアは無言で頷いた。

それからしばし呆然とエリーゼの姿を見つめていたフェイトだったが、
不意にあることを思い出してシンクレアに顔を向けた。

「ちょっと待って。 ゼスト隊ってことは、スバルやギンガのお母さんも・・・」

「クイント・ナカジマさん、でしたっけ。 確かに彼女もゼスト隊に
 所属してたんですし、ここにいるのかもしれませんね」

フェイトの言葉に頷き、シンクレアはずらりと並んだ生体ポッドを眺めた。

「生きていてくれると、いいんですが・・・」

「そうだね・・・」

シンク
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