「銀河英雄伝説<軍務省中心>短編集」の感想

アヒルの群れの中の烏
アヒルの群れの中の烏
 
コメント
彼の政策の中で、これと国務尚書一族の(ほぼ)族滅だけは正しかったのかわからない、と思っている私です。
後者はラインハルトの八つ当たりのようですので置くとして、本件はあまりに後への悪影響が大きすぎ、またやらなくても門閥貴族の無力化は出来たでしょう。200万人の犠牲の変わりに1000万人の戦死が避けられたとしても、この200万人が非戦闘要員であることを考えると、あまりに納得が出来ない、弁解のしようがない死のようにも思えます。それを全て飲み込んで、自己の責任を逃げようとしない彼の姿勢には感嘆しますが・・・
 
作者からの返信
作者からの返信
 
コメントありがとうございます!返信遅くなりました。

まったく、私も同感です。彼の策の中で、というより、銀河英雄伝説の中で唯一腑に落ちない策でした。ヴェスターラントを犠牲にする必然性を感じられない。確かに堅固な要塞に籠られて、早期終戦の決め手を欠いていたのでしょうが、それにしても他の手段があったのではと思います。
必然性というなら、このエピソードによってオーベルシュタインを「非道な人間」「嫌われ者」として印象付けることになりましたし、間接的には、キルヒアイスの死、ラインハルトの結婚等、物語の重要な部分に影響しているので、作者がストーリー展開上必要だったのでしょうね。