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僕は友達が少ない!〜ヨルノタカ〜(更新凍結中)

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第四話 星との遭遇

 
前書き
パラパパッパパー!四・話・目‼︎
はい。どうもです。今回は少し長めです。途中グダグダになってるかもしれませんが、なにぶん未熟者なので、そこは大目に見て下さい! 

 
「それでは、隣人部第一回目の活動を行いたいと思いまーす。」

「って、ちょっと待て‼︎」

椅子に座って、机一つ隔てた小鷹がなんだかナチュラルに進めようとしている夜空に突っ込む。

「ああん?なんだよ小鷹。」

「なんだよ、じゃないよ。なにさ、隣人部って。初めて聞いたよ。そんな部活よく学校側が許したね…」

小鷹が不安そうに聞くと、夜空は自信満々で答えた。

「だから言ったろ?教員側にはツテがあるって。それに、ここはミッションスクールだからな。それっぽいこと言えば通してくれんだよ。」

もはやそれは神への侮辱では?と、言おうとしたが、やめた。夜空が神様に信仰を持っているとは到底思えない。そんな事は何と無くわかっていたことだ。小鷹自身、この学園に
通ってはいるもののそんなに神様を信じてるわけではない。

「でだ。今から隣人部の活動を始めるんだけど…」

「具体的になにするのさ?」

そこが問題だ。夜空も小鷹も、非リア充のためいきなり友達を作りましょうとか言われてもその方法が全くわからない。

「うーん、じゃあ小鷹。お前の目標ってなんだ?」

夜空は迷った挙句、小鷹にそう質問した。はたからみても雑すぎる質問だ。これには小鷹も困る。

「えっと…目標って…もちろんリア充になることだけど…」

こちらもまた雑な答えだが、夜空ほどではなく、むしろ的を射ていた。小鷹の目標はリア充になって友達百人……までとはいかないものの友達をなるべくたくさん作って楽しい青春時代を送るというのが一番の目標だが、今言ったのと意味としては同じなので、大丈夫だと思うのだが…

「ああ、えっとそうじゃなくて、そのリア充で誰を目標にするかみたいな。」

夜空は少し申し訳なさそうに言った。

「誰を…うーむ…そう言われると…」

悩みどころだ。誰を目標にするかと聞かれても正直その相手がいない。クラスの人の中にいないのかと聞かれても観察しようにもその目つきの悪さで逃げられてしまう。故に目標を立てようにも立てられないのだが………

「あ、一人いる。」

いるのだ。たった一人だが、リア充の代名詞とも言える人が。

「へえー。だれだよ。」

「隣のクラスの、確か…柏崎さん?だったかな?」

その名前を聞いた途端、夜空は一気に不機嫌そうな顔になった。これまで見せたことの無いほどの顔だ。

「今お前のセンスの悪さに感服してる…」

「それって褒めてないよね?バカにしてるよね‼︎」

なぜ夜空が急にこのようなことを言うのか小鷹には理解できなかった。柏崎星奈と言えばちらっと見かけたくらいだがいつも男子に囲まれて、ちやほやされているすごい美人の人。小鷹にはない大きな二つの肉を胸につけている…小鷹は別にそれが羨ましいわけではない。それが理由で目標に彼女を選んだわけでは断じてない!と、誰かに心の中で言い訳してることを知ってか知らずか、はぁ〜、と大きなため息をついた夜空は気だるそうな顔で言った。

「まぁ、いいや…けどな小鷹。もしも今度あいつに会うときがきたら覚悟しろよ。」

「な、何をさ…?」

夜空は珍しく真面目な顔をして言った。

「お前のご自慢のその怪力をつかうことをだよ。」

「なんでボクの怪力のことを⁈」

小鷹は素で驚いた。転校して以来自分の怪力を見せたことなどなかったのに。と、思ってはいるが実際は違う。もうすでに見せてしまっているのだから。

「お前なぁ。転校してきた日にドアすごい勢いでぶち破っただろうが。」

あ…。と落胆した。それを忘れていたのだ。

「え、それじゃ英雄王はボクの怪力とか知ってたの?」

「そりゃそうだろ。あんなに派手に登場してきたんだから。」

小鷹は怖くなった。夜空はきっと自分の怪力を知らないから自分に近づいてくれるのだと今までずっと思っていた。なのに違った。一体彼はどんな思惑が…

「別に俺お前を利用しようとか思ってねえからな。」

「へ?そうなの?え、え、ボクの事、怖く無いの?」

夜空の言葉を聞いて小鷹は一瞬希望を覚えたが、すぐに捨てた。

ーどうせ、この人も裏切るんだ…

そんな後ろ向きな思考になりかけた時、夜空の声が小鷹の頭に響いた。

「お前の周りにいると、なんだか退屈しなさそうだしな。それに言ったろ?」

しっかりとした契約ではない。

「昨日の放課後」

いつ裏切られるかなんてわからない

「俺が…」

けれど、小鷹にとってその言葉は

「お前を…」

今までのどんな言葉よりも

「リア充にしてやるって。」

深く深く染み込んだ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

翌日の昼休み。小鷹はとりあえず柏崎星奈にあってみようと彼女のくらすを訪れていた。

「で、なんでキミも来てるのさ。」

「別にいいだろ?暇だし。お前の怪力が発動されるのまた見たいし。」

三日月夜空という英雄王を連れて…

「言っとくけど、ボクはこの怪力をつかうつもりないから…」

「いいや、使うよ。あの女の前でお前がそれを使わないわけがない。」

夜空は自信満々な顔で言った。いや、彼が自信過剰なのは何時ものことなのだが、今回はそれが自信ではなく、確信だと。それがわからないほど小鷹もアホな娘ではない。

「どんな人なの?柏崎さんて。」

小鷹が少し不安になって聞いてみると、夜空は

「まぁ、何て言うか…天は二物を与えずって感じの女かな?」

可笑しな表現だと思った。だが、それは適切だったと、すぐに分かる。

「えっと、ここだよね。」

「ああ。間違って殺しても俺の名前は出すなよ?」

「誰も殺さないよ!」

プンプンと音がなりそうなくらい怒りながら教室の中を覗いてみる。そこには、昼休みにも関わらず男子生徒の大多数が一つの席に群がっていた。

「なにあれ……」

小鷹は思わず呟いた。それもそうだ。その光景はまるで(例えは悪いが) 地面に落ちた菓子に群がる蟻のようだった。

「えっと、あれもしかして…」

「そうだよ。あれが柏崎さんだよ。」

最悪だ。小鷹は頭を抱えた。まさかアレに突っ込んで柏崎星奈に話しかけないといけないとは…

「どうしよう…」

「ああ?普通に話しかければいいだけだろうが?」

「それができたら苦労しないよ‼︎」

小鷹は頭を抱え、悶える。それを見かねた夜空は、仕方ないとばかりに頭をガシガシとかきながら少し大きめの、ギリギリ男子が群がっているあたりに届きそうな声で言った。

「おいおいどうした小鷹!あの柏崎星奈に用があるんじゃねえの⁈」

それとほぼ同時に男子生徒の視線が小鷹と夜空に集まった。

「ひっ…!」

小鷹は一瞬悲鳴をあげ夜空を睨む。だが当の本人は知らん顔だ。結局、彼女は腹を括って教室に入った。事情を知らない人から見たら、不良転校生が柏崎星奈にケンカを売りに来たと見えるだろう。

「えっと、転校生の羽瀬川小鷹です…柏崎さんはいますか?」

小鷹がビビりながらも言いきった。内心では全力で逃げ出したいくらいだ。

「貴様‼︎星奈様にはしっかりと“様”をつけろ!この中古女が!」

男子から浴びせられるそれに小鷹はさらに萎縮した。いつもなら少し睨みつければいいのだが、生憎と今回はそうもいかなかった。

ー様?さんじゃなくて様?一段飛びすぎない⁈

「なんだ?貴様みたいな中古女が星奈様に何のようだ⁈」

さっきから中古と蔑まれてる小鷹だが、それについては意味がわからなかった。

後日わかったことだが、この中古女とは小鷹のくすんだ金髪に原因があったらしい…

「やめなさい。下僕43号。邪魔よ。」

その声と共に男子は黙り代わりに人垣の中から一人の女性が出てきた。
背は小鷹より少し高く、髪は綺麗な金髪。小鷹のようにくすんだ色ではなく、とても綺麗な金髪。スタイルは……言うまでもなかろう。強いて言うなら小鷹が多大な敗北感を与えられるほどとだけ言っておく。

「それで?あんた私に何の用?」

どうやら彼女が、柏崎星奈のようだ。いや、そもそもこの群れの中心から出てきた時点でその人と言うことは確定なのだが…

ーさっきこの人男子のこと下僕って言ってたような…気のせいか?

小鷹はチラリとドアの影に隠れてる夜空を見る。彼はニヤニヤしたまま何も言わない。助けてくれる気は無いようだ。

ーうーん…薄情者!

夜空を睨みつけてから、なるべく優しい目つきで星奈と向き合う。

「えっと、ボク…私は転校生の羽瀬川小鷹って言います。それで、ちょっと柏崎さんにご挨拶でもと…」

「へえ、わかってるじゃない。この学園の女神である私に挨拶なんて。」

小鷹は星奈のいった台詞に少し、いやかなり引っかかるところがあったが、スルーしておいた。こんなところで止まってはならない。

「はい…それで、私もまだこの学園のことよくわかってないので、出来れば教えていただくついでにお友達になりたいな〜何て…」

「いやよ。」

即答であった。それはもうホントに

「だって、あんたみたいなのと一緒にいたら私の格まで疑われるじゃない。そんなの嫌。」

小鷹は耐えた。こんなこと言われるのは慣れっこだ。

「そうね〜。私の友達とまではいかないけど、お世話係としてなら別にいいわよ。」

たとえどんなに腹が立ったとしてもこの学園で初めて自分の味方になってくれた夜空が手伝ってくれたのだ。このチャンスを逃すわけにはいかない。

「あ、でもその髪はどうにかしてよね?そんなゾウリムシみたいな色だと、私まで汚れちゃいそうだから。」

その時だ。夜空の台詞が頭で再生された。

ーお前の怪力が発動されるのまた見たいし…

視界が真っ赤になる。歯を食いしばる。拳を握る。全ての行動がスムーズに働きいま自分がなにをしたいかが…タガを外れて発動される。

ドンガラガッシャーン‼︎‼︎

なにをしたかと言われたら、見たままの状態を話そう。

小鷹が教室のドアを殴り破った。

星奈の隣を小鷹が殴り破ったドアがものすごいスピードでとおりすぎた。

夜空がそれを見て大爆笑している。


「すいませ〜ん、教室間違えました〜☆」

キャピっと音がしそうな笑顔で夜空の首根っこを掴んだ。

「だーーはっはっはっはっは‼︎‼︎‼︎‼︎」

「うるっさい!ほら、いくよ!」

まわりの生徒達から注目されながら二人は部室にむかっていった。

「せ、星奈様…大丈夫ですか?」

「え、ええ…」

星奈は何が起きたかわからないと言った顔でその惨状を見ていた。そして、あることに気づく

「あの中古女…今夜空と一緒にいた?」


三人目の役者が舞台に上がる。 
 

 
後書き
どうでした?今回、肉を出したはいいけど性格最低なやつになってますね……でも、最初の頃肉ってこんな感じでしたよね? 
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