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ロックマンX~朱の戦士~

作者:setuna
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第二十九話 Jungle

 
前書き
レプリフォースと対峙することになったエックス達。
 

 
ジェネラルは自身に従う全将兵を本部に集めると、決起を促すべく大集会を催した。

ジェネラル『我がレプリフォースの勇敢なる兵士諸君、皆も知っての通り今や我々レプリフォース全員がイレギュラーと決めつけられた』

居並ぶ数多の将兵を前にジェネラルが演説を開始する。

ジェネラル『だが我々もこのままムザムザと汚名を着せられている訳には行かない。我々は自らの手で、レプリロイドだけの国家を建てる!!』

【オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!】

ジェネラルの力強い宣言に答えるかのように将兵達の間から地を揺るがさんばかりの歓声が上がる。

ジェネラル『但し、これは人類に対しての敵対ではない。自由と安全、それら正当なる権利を求めるための戦いなのだ!!志ある者よ共に築こう!!何者にも侵されない理想の国家を。共に進もう!!我々レプリフォースの未来に向かって!!』

割れんばかりの歓声と拍手が会場を埋め尽くす。
そしてジェネラルの傍らにあって、今や全軍の総指揮権をも預けられたカーネルが進み出て兵達に向かって口を開いた。

カーネル『私もジェネラル将軍と同じ意見だ。良いか!我々にはこれしか道はない!!恐れず、勇気と誇りを持って戦おう。我々はレプリフォース!!史上最強の軍隊なのだ!!』

【ウオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!】

【ジェネラル!!】

【カーネル!!】

【ジェネラル!!】

【カーネル!!】



































そのレプリフォースの姿を見つめる黒い影があった。

「クックック…いよいよ動いたなジェネラルめ」

真っ黒な装束に身を包んだ、まるで死神のようなその姿。

「さあて…エックス、ゼロ、ルインよ。お前達ならどう出る?私はこのまま高みの見物を決め込ませてもらうとするか。はーハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!」

闇の中に響き渡る黒幕の哄笑。
しかしそれはハンター側のイレギュラー認定に憤る兵達の怒号の中に掻き消えて、真実を知ろうとする者達の耳には決して聞こえる事など無かったのだ。





































ジェネラルの演説を見ていたエックス達は驚愕で目を見開いていた。

ルイン「終わったね…」

エックス「え?」

ルイン「レプリフォースのイレギュラー認定が間もなく下るよ。奴らの動きが分かり次第…出撃だね」

ゼロ「…カーネル……早まったことをしやがって…」

ゼロが嘆くように言うと、見知った姿が見えた。
かつてのイレイズ事件でチームを組んで共に戦ったアイリス。

ゼロ「アイリス!!?」

エックス「どうしてここに?」

目を見開くエックスとゼロにルインはアイリスに歩み寄る。

アイリス「ルイン…兄が…レプリフォースが…」

ルイン「…うん。分かってる」

アイリス「お願い!!兄さんと戦わないで!!きっと何かの間違いなんです!!」

ルイン「…彼らは世界各地で暴れ回ってる…私達はハンターとして彼らを止めなきゃいけないの……許してアイリス」

アイリス「………」

ルイン「ダブル、今…動きがあるのは何処?」

ダブル「は、はい!!このジャングルにレプリフォースのゲリラ部隊が大型のビーム兵器を守っているデシ」

ルイン「了解。」

アイリス「あ…」

アイリスがルインに手を伸ばすがルインは構わずジャングルへと出撃した。

エックス「ルイン…」

エックスは彼女の後ろ姿を見つめながら複雑そうに呟いた。
何だか彼女が思い詰めている感じがしたからだ。



































通路を歩くルインにディザイアが駆け寄って来る。

ディザイア「副隊長!!」

ルイン「ディザイア、どうしたの?」

ディザイア「副隊長がジャングルのレプリフォースの基地へと向かうと聞いて…」

ルイン「………」

ディザイア「副隊長。私も連れていって下さい。」

ルイン「え?」

ディザイア「いくら副隊長と言えども1人では危険です。」

ルイン「でも…」

ディザイア「あなたを死なせたくはないんです。1人で行くよりも2人で行った方が…」

ルイン「ありがとう…」

ルインは微笑みながらディザイアに礼を言う。

ディザイア「副隊長…」

ルイン「君は本当に優しい人だね…いつもいつも人一番頑張ってるのに…凄いよ」

ディザイア「そんな…私が…こんなに頑張れたのも…ひとえに、あなたが…副隊長がいてくれたからこそ…です」

ルイン「大袈裟だよ」

ディザイア「大袈裟ではありません(私が努力を怠らないのは、あなたを守るためです…あなたを1人の女性として愛しているから…)」


































ジャングルにあるレプリフォースの基地へと辿り着いたルインとディザイア。
彼ら2人は互いに目を合わせながら、一気に駆け抜ける。
セイバーとサーベルが閃くと同時にメカニロイドが細切れにされていく。

ディザイア「(ようやく、彼女の隣で戦えた……)」

ルインの隣でサーベルを振るい、メカニロイドを切り捨てるディザイア。
彼の心は歓喜に満ちていた。
その時、隊長のエックスからディザイアに通信が入る。
内心舌打ちしながらも通信を繋げる。

エックス『ディザイア。何故お前がルインと一緒にいる?そんな命令はしていないはずだが?』

ディザイア「これはこれはエックス隊長、私は無断でついて来た訳ではありません。ちゃんと副隊長の許可は頂いているので…」

エックス『レプリフォースは甘くない。お前は確かに強いが、レプリフォースは戦闘のプロだ。直ぐに戻って来るんだ』

ディザイア「ご忠告、ありがとうございます隊長。ですが、今の私の実力は特A級のそれに比類します。過去の大戦の時のようにあなたに頼るしかなかった時とはもう違います。今は、私でも充分やれるんですよ」

エックスとの通信を切るとルインを追い掛けるディザイア。

ルイン「どうしたの?」

ディザイア「いえ、何でもありません」

基地の中間地点まで来ると警備も厚くなり、ますます攻撃が激しくなるが強行突破する。
途中で蜘蛛の巣のようなメカニロイドがいたが、破壊できないことを確認すると跳躍して通り越す。
そして最後の蜂の巣のような装置を破壊し、奥にある扉に入ると大型のビーム兵器があった。
そこから蜘蛛を模したレプリロイドが現れた。

ルイン「スパイダス…」

スパイダス「ルインか…久しぶりだな…最後に会ったのはシグマが反乱を起こす前だな」

ルイン「レプリフォースに転職したんだって?そのベレー帽、似合ってるじゃん、格好いいよスパイダス」

スパイダス「ありがとう、今ではゲリラ部隊の隊長だ。」

ルイン「今、レプリフォースが何をしているのか分かってるんじゃないの?」

スパイダス「…まあ、な………」

正直に言うと今回の戦争はカーネルが大人しく投降しなかったから起きたこと。
スパイダスも若干ながら、疑問を感じていたが…。

スパイダス「だが、今の俺はイレギュラーハンターではない。レプリフォースの軍人だ。主と認めたカーネル殿やジェネラル殿を裏切ることなど出来ん」

ルイン「残念だよスパイダス。」

ZXコンポジットをセイバーモードに切り換えて構えるルインにスパイダスは油断なく見据える。
純粋な戦闘力では自分が負けている。
しかし手段を選ばなければ勝機はある。
スパイダスは蜘蛛の糸を伸ばし、木へと移動する。

ルイン「っ!!」

スパイダス「此処を通すわけにはいかん!!だが、実力はお前の方が俺より上…。悪いが手段は選ばん!!」

忍びとして一流であるスパイダスは、姿を隠すと同時に気配を完全に消した。

ルイン「(気配が完全に消えている…流石だね…スパイダス)」

上空から気配を感じて飛びのくと子蜘蛛型メカニロイドが降ってきた。

ディザイア「副隊長!!」

ルイン「来ないで!!」

チャージセイバーでメカニロイドを薙ぎ払うと、木にバスターを数発放つ。
しかし、スパイダスはそれを容易く回避してしまう。

スパイダス「ライトニングウェブ!!」

電撃を纏った蜘蛛の巣を放つ技にルインはダブルジャンプで回避するとバスターを放つ。
スパイダスは目の前にライトニングウェブを放つと盾代わりにする。
ライトニングウェブは床に当たる。
スパイダスのライトニングウェブの厄介なところは威力でもなければ、スピードでもない。
一度、相手を捕らえれば簡単に外すことが出来ない拘束能力なのだ。
ライトニングウェブに触れないように、床に着地した瞬間。
スパイダスは筒のような物を取り出し、それをルインに向けて投げる。
黒い霧のようなものが噴射して、ルインに纏わりついた。

ルイン「うっ…これは!!?」

霧は身体に付着して粘り着き、関節の動きを鈍らせる。

ルイン「ホールドガム…!!」

スパイダス「勝つためには手段は選ばん。ライトニングウェブ!!」

ルイン「くっ!!」

ライトニングウェブに搦め捕られたルインは動きを封じられる。

ディザイア「止めろ!!私が相手だイレギュラー!!」

スパイダス「イレギュラーだと?我々をイレギュラー扱いするか…まあ否定出来んのが悔しいがな…だが、たかがA級が元がつくとはいえ特A級に勝てると思っているのかディザイアの坊や?」

ディザイア「もう私は昔の私ではない…!!私は特A級の実力を得た!!」

サーベルをスパイダスに振るうが、スパイダスは嘲笑いながらディザイアの攻撃を回避していく。

ディザイア「くっ!!」

サーベルをスパイダスの脳天に目掛けて振り下ろすが、片手でサーベルを持つ腕を掴まれる。

スパイダス「成る程、確かにA級にしてはパワーもスピードも悪くない。実力が特A級クラスというのも満更出鱈目ではなさそうだ。あくまで特A級の下位…精々ペンギーゴやナウマンダークラスがいいところだろうが」

ディザイア「何…!!?」

スパイダス「ふん!!」

ディザイアの腕を弾き、スパイダスはディザイアの顎に強烈な掌底を喰らわせ、身体を浮き上がらせると鳩尾に蹴りを入れて吹き飛ばす。
しかし直ぐさまディザイアは体勢を立て直した。

スパイダス「ほう?中々どうして、A級ハンター如きが楽しませてくれるじゃないか。」

ディザイア「つあっ!!」

スパイダス「甘いぞ坊や」

サーベルの鋭い突きを回避し、裏拳をディザイアの顔面に喰らわせる。

スパイダス「A級にしては悪くない。ああ、A級にしては…な。」

ディザイア「ぐっ…」

スパイダス「だが、これで終わりだなディザイアの坊や。ライトニング…」

ルイン「…うわああああああ!!!!」

スパイダスが技を放つ前に強引に糸を引きちぎり、フルチャージショットをスパイダスに向けて放つ。

スパイダス「何!!?」

不意を突かれたスパイダスはルインのフルチャージショットに脇腹を刔られた。
激痛に顔を顰めた瞬間。

ディザイア「はああああっ!!」

ディザイアのサーベルがスパイダスの動力炉を貫き、スパイダスは機能停止した。

ルイン「大丈夫?ディザイア?」

ディザイア「…ええ、ご迷惑をおかけしました……」

そう言うディザイアの表情は暗い。
助けるために一緒に来たというのに逆に彼女に助けられた自分に憤りを感じていたからだ。

ルイン「ダブル。ディザイアがダメージを受けた。転送をお願い」

ダブル『了解デシ!!』

ダブルが通信を受け、ディザイアをハンターベースへ転送する。
ルインは機能停止したスパイダスからDNAデータを入手するとデータを武器へ組み込んだ。
新能力<キャプチャリング>によりこれでスパイダスの電撃系の特殊武器と必殺技が扱えるようになった。
キャプチャーし終えた後は後始末は後続のハンター達がやってくれるだろうと、ルインもハンターベースへと戻ろうとしたが、何か不思議な気配を感じてそちらに向かうと、見慣れたカプセルを発見した。

ルイン「ライト博士…?」

カプセルが起動し、ライト博士のホログラムが現れる。

ライト『元気そうで何よりじゃルインよ。この戦いはあってはならぬ戦いじゃ。何故、同じ志を持つレプリロイド同士が戦う?』

カプセルの中に姿を現したライト博士がルインに向かって問い掛ける。

ライト『平和を守る者同士が何故戦わなければならないのか?きっと何かの間違いじゃルインよ、このカプセルに入るがよい。このカプセルに入れば、お主の戦闘力を2倍にするオーバードライブが扱えるようになる。ただし、オーバードライブは使用時間が切れたりダメージを受けると解除されてしまうから気をつけるのじゃぞ。』

ライト博士がルインに“R”の文字が刻まれたチップをホログラムにして見せる。
そして次に見せるのはエックスのアーマーパーツのフットパーツだ。

ライト『後はこのパーツをエックスに渡して欲しい。このフットパーツをつければ、ホバリングが可能になる。前後に動くことができ、暫く滞空できる。高い場所にいる敵や、危険な場所を、落ち着いて移動するのに有効じゃ。一刻も早く無駄な戦いを止めるのじゃ、ルイン…』

ルイン「分かりました。パーツを受け取ります」

ルインはカプセルに入るとエックスのフットパーツを入手し、オーバードライブの使用が可能になった。 
 

 
後書き
ルインのオーバードライブ。

ゲームのオーバードライブ・インヴォーク・システムのこと。
ゲームではモデルZXはオーバードライブは使えないが、この作品や漫画では使用可能。
効力は攻撃力2倍。

特殊武器・必殺技入手

ルイン特殊武器(ZXバスター)

ライトニングウェブ。
エックスのライトニングウェブと同性能。
チャージ不可。

ルイン必殺技(ZXセイバー)

雷神撃

ゼロの雷神撃と同性能。

エックス特殊武器

ライトニングウェブ
性能は原作に準ずる。
チャージ版も原作に準ずる。

ゼロ必殺技

雷神撃
原作に準ずる。

ルインは武器にDNAデータを組み込んで敵の能力をキャプチャーすることで特殊武器と必殺技を同時に入手出来る。
しかし、ゼロの落鳳波のようにバスターやセイバーを通じてではない武器や技は習得出来ないためにどちらも入手出来ない場合はオリジナル技になる。
 
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