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『自分:第1章』

作者:零那
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『母さん/弟』

中学生になって、母さんの仕事行く時間に一緒に家を出るようになった。
母さんは...変わった。

大阪居た頃は飲んでばっかりで最悪。
じぃちゃんち居た時は帰って来んことも多々あって、都合良く母親面する様な存在。
オッサンと一緒になってからは口数も減って、オッサンに逆らうこともなく、目の前で虐待されよっても何も言わん。
益々母親として最悪やった。
それでもやっぱりホンマは母さんのこと好きやったんかな...構って欲しいだけやのにな...


零那が10歳の時、弟が産まれた。
義理の弟。
このオッサンの血が流れとる...それだけで可愛いとか想えんかった。
育児は姉とオッサンがしてた。
夜は、もちろん夫婦の部屋に居るから、母さんが夜泣きや母乳はしてたんやろうけど...?


その頃から、零那は母さんと会話したらアカンって言われてた。
オッサンから。
理不尽...。
まぁ元々会話なんか殆ど無かったけど。
それでもそんな命令されたら理解できんし腹立つし...正直ごっつムカついた。
『一番の他人はおどれだろうが!!』って思った。


相変わらず悪事は続いてた。
警察とも相変わらず。
わざとに捕まるようにして母さん呼んで貰って話したり。
何故か以前より言葉が通じ、気持ちが通じるようになった母さん。
嬉しかった。
警察の人も、家庭環境が変わってるのも解ってる。
それがまた良くないってのも。


オッサンが釣り行ってる間、母さんと家でも普通に会話するようになった。
でも、姉がそれを必ずチクって必ずおしおきが待ってた。
それも解ってるくせに、零那は、よっぽど理不尽に従うことがキライやったんやろな。

間違ってもドMではありません。
オッサンに殴られたり理不尽なことされたり人格否定されたり...すべてが...ってか存在が...嫌で仕方なかった。 
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