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ルドガーinD×D

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第一話:終わらぬ選択

体の痛みすらもう感じなくなってきた……いよいよ死ぬのかな俺?

エルのことが少し気がかりだけどちゃんと約束したし大丈夫だよな?

エルはいい子だし、それに……みんなもいるからな

短い人生だったけどみんなに会えたから満足だな俺は。

もしあの世があるなら兄さんやミラに会えるかな?その時は謝ろう、でもなんて言おうかな?

俺口下手だしな、ははっ、もうそろそろ意識もなくなって――こない?

あれ?なんだろうなんとなく地面に寝転がってるみたいに感じるし、やけに眩しい感じがする

もしかして目を開けられるのか?

「…………どこだここ?」

目を開いて辺りを見回してみると紫色の空に見たこともないただ広がるだだっ広い大地があった。

「もしかして……おれ地獄に来たのか?」

『それは違うよルドガー君』

「―っ!?オリジンなのか?」

『今の君は死んでいない、でも別の世界にいる』

「別の世界ってまさか俺が分史世界を作ったのか!?」

もし、俺が分史世界を作り出したのだとなったらみんなの思いを無駄にしてしまったことになる!!

最悪エルに骸殻に使わすことになるかもしれないそれだけは何としてでも避けないと!!

『ルドガー君何か勘違いしてるみたいだけどそこは分史世界じゃないよ、そこは僕たちの世界とは全く違う異世界さ』

「異世界?」

『そう、君はエルを助けるためにタイムファクター化したけど一瞬早く分史世界の消去と二度と分史世界を作れないようにする作業が終わってね、君の魂は分史世界にもなれず浄化されることも出来ずに彷徨ってその世界にたどり着いたのさ』

「そうなのか……魂が行きついたのは分かったがどうしておれは肉体があるんだ?もしかして魂があったら肉体は勝手に修復されるのか?」

『ふふふ、残念だけどそれは違うよ、それは僕のサービスさ』

「サービス?」

『そう、審判を超えた君へのささやかなサービスで肉体を作ってあげたのさ、しかも特別性だよ』

「そういえば、体が軽いな」

『その世界で生きていけるように体を強化してあげたからね』

「おお!!」

『君の時計とユリウスの時計もセット』

「ありがたい!!」

『さらに、骸殻が使い放題!!』

「なんだって!!?」

なんだよそれ、もう反則じゃないのか!?

ん?まてよさっきオリジンこの世界で生きていけるようにって言ってたよな?

……もしかして……この世界ってかなり危険なのか!?

「なあ、オリジンこの世界について教えてくれないか?」

『いいよ、でも話すと長くなるから直接脳に情報を送るね?えい』

「ぬわっ!!?」

頭の中に大量の情報が入ってきて思わず声を上げてしまう

というか天使だの悪魔だのこの世界すごいな!!

ん?でもこの世界からしたら俺たちの世界も精霊がいるから十分すごいのか?

まあ、何はともあれこの世界がどういうものなのかは理解できた。

「オリジン、ありがとう大体分かったよ」

『お礼は別にいいよ、僕は君にこの世界で生きてもらいたいからね』

「本当に変わった精霊だなオリジンは」

『ふふふ、クロノスからもよく言われるよ―あ、言い忘れてたけど調整ミスでルドガー君の見た目十五歳位になってるから』

「は?」

慌てて見てみると確かに手は若干小さくなり心なしか肌の張りが良いように見える

『一生そのままってわけじゃないから安心して普通に成長していくから』

文句を言おうとしたがオリジンの言葉に胸を撫で下ろす

「ようするに十五歳に戻ったと思えばいいんだな?」

『そう思ってくれて構わないよ……そろそろこの世界に干渉するのも難しくなってきたから消える
よ、最後に何かあるかい?』

うーん、いろいろと聞きたいことはあるけどやっぱり一番はあのことだな

「みんなやエルは元気か?」

そう、みんなのことだ。

『ふふ、君はやっぱりお人よしだね自分ことより他人だもんね』

「そうだな、それが俺だな、それで?」

『うん、みんな君のことをしっかり乗り越えて前に進んでいるよ』

「そうか……」

みんながんばってるんだな……おれもこの世界で精いっぱい生きていこう!!

「ありがとうな!!オリジン」

『うん、それじゃあね、ルドガー君、君の人生に精霊の加護がありますように』

そう言い残してオリジンは俺の頭の中から消えて行った。

「さて、行くか」

俺はポケットの時計を取り出し祈るように額に当てる

そして今度は兄さんの時計を取り出し見守ってくれるように祈る

「兄さん……まだそっちには行けそうにないから見守っててくれ」

そしてこの世界での記念すべき一歩を踏み出す、そして気づく

「ここ……どこだ?」

オリジンに場所聞いとけば良かった

 
 

 
後書き
初っ端から不運なルドガーさん、しかしそれでこそルドガーさん
いや、嫌いじゃないんですよ?むしろ大好きなぐらいです
でも、私の中ではルドガーさん=不幸な式が作られてるんです
これも私のルドガー愛だと思っていただければ光栄です(;^ω^)

 
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