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ユキアンのネタ倉庫 ハイスクールD×D

作者:ユキアン
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ハイスクールD×D 防人衛編 2




「無事か、匙」

「防人先輩?なんで此所に居るんですか。先輩は会長の護衛のはずでしょう!!」

「その会長からのオーダーだ。お前は下がって会長の護衛に回れ。と言う訳だイッセー。ここからはオレが相手になろう」

右手に突撃槍を持って禁手化しているイッセーと対峙する。匙は苛立ちながらも渋々退がっていった。

「お前と戦りあうのはいつぶりだろうな」

「たぶん、中学の時の騎馬戦以来かな?あの時は酷い目に遭った」

「ああ、あの時か。となると3年ぶりか。あの時からどれだけ強くなったのか確認させてもらう。行くぞイッセー!!」

悪魔に転生してからの初めての全力戦闘だ。まずは突撃槍の基本攻撃である突撃(チャージ)を行う。全力で踏み込み、イッセーのど真ん中を突く。しかし、その突撃も鎧を貫くことは出来ずにイッセーを壁に叩き付けるだけに終わってしまった。

「ごほっ、見えなかった?どんだけ早いんだよ。本当に転生したばっかなのかよ?」

立ち上がるイッセーに更に連続で突きを放つ。間接部分を狙って突くが、やはり全て鎧に弾かれる。ならば少し攻撃方を変える。体を独楽のように一回転させて突撃槍で横腹を叩く。今度はかなりの衝撃が伝わったのかたたらを踏んでいる。その足に突撃槍を引っ掛けて地面に転がし、うつぶせになるように踏みつけてその首に突撃槍を叩き付けようとする。

「くそっ!!」

もう少しで槍の先端が首に触れようとした瞬間、地面が爆ぜる。おそらくはイッセーが地面に向かって魔力弾を放ったのだろう。一度仕切り直してやろう。爆発の流れに逆らわずにイッセーから距離を取り、突撃に適した場所まで移動する。そして、今度は手加減無しでやるために飾り布を突撃槍の穂先に巻き付ける。

「とりあえずその鎧の性能は分かった。その程度なら貫いて砕いてみせる。そしてそのままグレモリーにまで突撃槍を突きつけよう。その程度の力で自惚れるなら今此所で完全に壊してやる!!」

発破をかけるだけの挑発だが、単純なイッセーは怒りを露にして魔力が爆発的に高まっていくのを肌に感じる。これが赤龍帝の力か。強大な力だ。だが、負けてやることは出来ない。老害共に笑われようとも、自分の意志をはっきりと示して覚悟を見せた支取。その姿にオレは見惚れた。支取の為ならオレは逃げることはない。

これが終われば、オレはイッセーやグレモリー達よりも支取を支える。イッセーはいつかオレを越えたいと言っていた。だけど、そのオレは変わる。だからこれはけじめだ。この一撃が最後のチャンスだ。

「来い、イッセー!!」

「行くぞ、先輩!!」

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost』

赤龍帝の鎧から倍加のチャージ音が聞こえる中、オレは突撃槍に、サンライトハートにエネルギーを叩き込む。今までと違い、エネルギーを送り込まれたサンライトハートはその名の通り、山吹色のエネルギーを放ち始める。そのエネルギーを飾り布に溜め込み、溜まり切った所で突撃を行う。

「エネルギー全開!!サンライト・スラッシャー!!」

「ドラゴンショット!!」

倍加の力で高められた魔力砲に対してオレが取った行動は、突撃だった。真正面から魔力砲にサンライトハートを突き入れ、割っていく。飾り布が少しずつ千切れていくが、気にすること無くまっすぐに突き進む。魔力砲を突き抜ける頃には飾り布は全て千切れてしまい、サンライトハート自体にも大きな罅が入ってしまった。だが、魔力砲を突き抜けた先には驚いて硬直しているイッセーが居る。

そのままイッセーにサンライトハートを突き刺す。だが、赤龍帝の鎧には罅が入っただけでダメージは入っていない。イッセーも硬直から回復して、サンライトハートに拳を叩き付ける。そしてサンライトハートは砕け散り、その中に隠された短槍を赤龍帝の鎧の罅に突き刺す。

鎧を突き破り、肉に刺さった手応えを感じながら短槍から手を離して顔を守る。次の瞬間、イッセーに殴り飛ばされる。壁に叩き付けられながら思う。イッセーは強くなった。ガキの頃からの付き合いで、初めてその拳がオレにまで届いたのだから。もう、オレが守ってやる必要は無くなった。少し寂しいと思うが、それでもオレが守って支えたい相手が出来たからな。いつかこんな日が来るとは分かっていたことだ。だから、ここからは対等な男同士の戦いだ。

瓦礫を押しのけた先には、胸の辺りを押さえながらもしっかりと立っているイッセーが居た。

「強くなったな、イッセー」

「ああ、初めて先輩を殴り飛ばせた。一発届いたんだ。なら、次は二発、三発、そして最後には倒してみせる!!部長の為にも!!」

「それはオレも同じだ。オレも、会長を、支取を支えたいと思った。だから、これからはお前を以前までのように気にかけてやれん」

「構わないさ。いつまでも先輩に頼ってばかりじゃいられないから」

「そうか。なら、ここから本気でやらせてもらうぞイッセー!!」

「神器が壊れたのに?」

「何を勘違いしている、お前が半壊させたサンライトハートは神器などではない。武装解除」

オレの手元に壊れていたサンライトハートが核金へと姿を戻す。

「それは、核金!?それじゃあ、先輩は」

「そう、お前の予想通りだ」

サンライトハートの核金とは別の、シリアルナンバーCの核金を取り出す。

「武装錬金!!」

銀色の六角形のプレートが大量に現れてオレの体を覆っていく。

「防護服の武装錬金、シルバースキン!!」

正体を隠す為に深く被っている帽子を少しだけあげて名乗りを上げる。

「オレは錬金戦団の遺産を受け継ぐ者、錬金戦士キャプテンブラボー!!」

「先輩が……ブラボー!?」

「イッセー!!」

「!?」

「戦うと決めたのなら戦え。迷うな。どんな夢想であろうとも貫けたのならそれが真実だ」

一番戦いやすい戦闘スタイルである格闘戦の構えを取る。イッセーも動揺から立ち直る。

「行くぞ!!20あるブラボー(アーツ)が一つ、迅雷・ブラボータックル」

シルバースキンに防御を任せ、全ての力を敵に突っ込むことだけに費やす。サンライトハートでの突撃の時よりも鋭い突撃にイッセーはガードすることしか出来なかった。そのまま腕を取り、一本背負いで地面に叩き付ける。更に追撃で罅が入っている胴体を思い切り踏みつける。

「ごはぁ!!」

兜の隙間から血が流れる。内蔵にダメージが入ったようだな。だが、まだ退場した訳ではない。素早くマウントを取り

「粉砕・ブラボラッシュ!!」

赤龍帝の鎧は確かに固い。だが鎧だ。中身のイッセーが強くなっている訳ではない。オレの拳の衝撃を逃がすことの出来ない地面に叩き付けられ、それでも反撃で殴り掛かってくるがシルバースキンの防御性能に完全に防がれる。

赤龍帝の鎧とシルバースキンでは防御性能が違う。赤龍帝の鎧はただ堅いだけだ。だが、オレのシルバースキンは堅い上で脆い。一定以上の衝撃を受けた際に自らこられることで衝撃を逃がし、超速再生で次の攻撃も防ぐ。シルバースキンの正確な性能を知らないイッセーではオレを傷つけることは出来ない。イッセーの抵抗が弱まった所でオレはトドメの一撃を放つ。

「一撃必殺・ブラボー正拳!!」

「そいつを待っていた!!」

ブラボー正拳にカウンターを決めようとイッセーの拳が迫る。

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost』

まずい、このままでは相打ちになる。いや、今ならまだ間に合う!!

「シルバースキン・リバース!!」

オレを覆っているシルバースキンが崩れ、裏返しとなってイッセーに纏わりつく。シルバースキン・リバースの能力により、カウンターの威力が明らかに下がった。オレはブラボー正拳を無理矢理止めてイッセーの拳を受け止める。

「くっ、なんだこれ!?動きが」

「今のは危なかった。リバースが間に合ってよかった」

「これは一体なんなんだ!?」

「シルバースキンは外からの攻撃を寄せ付けない防護服だが、裏返せば内からの力を封じ込める拘束服となる。お前はこのまま試合が終わるまで拘束させてもらう」

「くそ、卑怯だぞ先輩!!」

「ルール違反は一切行っていないんだ。批判される謂れは無い。最後のカウンターに免じてトドメはささないでおいてやる。シルバースキンを押さえられたと思って諦めろ」

「畜生」

「ではな、イッセー。武装錬金、チャクラムの武装錬金、モーターギア。スカイウォーカーモード」

モーターギアを両足に装備して空を翔る。そしてイッセーから見えなくなった所で手の痛みに顔を歪める。確実に手のひらの骨が折れている。リバースに拘束されながらもこの威力か。休んでいたいが、まだ木場が残っている。あいつの聖魔剣を抑えなくては危険すぎる。

しばらく移動した所でようやく木場を見つけた。かなりの距離が開いているというのに聖魔剣のオーラに気持ち悪くなる。

「ちっ、武装錬金、AT・シルバースキン」

海賊風のシルバースキンを身に纏うことで嫌悪感を無くす。さて、もう一仕事と行くか。

「流星・ブラボー脚!!」

オレの接近に気づいた木場は聖魔剣を盾にする。オレはモーターギアで着地点をずらし、木場の目の前に降り立つ。

「両断・ブラボーチョップ!!」

そしてブラボーチョップで聖魔剣を叩き折る。

「なっ!?あなたは」

「リバース!!」

驚いている木場をリバースで確保して地面に転がす。右手を見ると小指と薬指が折れている。これ以上無理をすれば右手が完全に壊れると判断して、物陰に隠れて気配を消す。

「核金の治癒能力を持ってしても丸一日は動かさない方が良いだろうな」

シャツを千切って包帯代わりに巻き付けて固定する。周囲を気にしなくていいのならもっと楽なんだがな。それとレーティングゲームのルールが無ければ激戦での治療が出来たんだが、今回は此所までだな。幸いなことにグレモリー達の中で危険度の高い3人は既に戦闘不能だから気が楽だ。

そんなことを考えていたのだが、アナウンスでこちらもかなりの戦力が削られたことが告げられた。というか、オレと支取しか残っていない。支取にはシークレットトレイルを貸してあるから無事だとは思うが、またオレが無理をするしか無いか。

「この試合が終わったら全員を鍛えるか」

物陰に隠れたままオレは新たな核金を取り出す。あまりのエネルギーの消耗度が高すぎて完全には扱えない武装錬金の核金を。

「武装錬金、月牙の武装錬金、サテライト30!!」

本来なら30人の本体でもあり分身でもある存在を生み出す武装錬金なのだが、オレは5人を出すのが精一杯である。一応、本来の本体であるオレを残して残りの4人を支取の元に向かわせる。しばらくするとグレモリーの退場のアナウンスが流れ、オレ達シトリー勢の勝利が確定した。

まあ、色々と反省点はあるだろう。オレ自身もそうだ。だけど、とりあえずは目の前の勝利を祝おう。支取の夢に一歩近づいたことを。
 
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