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NARUTO -もう一人のうちは-

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第5話 襲撃




――――――朝日の光が地に降り注ぎ、小鳥の囀りが響き渡っている

時刻は午前7時30分。ダンテ達四人は一度昨日赴いた会館に向かう。通りを見てみると屋台を組み立てていたり、店に装飾を施していたりとあたりはイベントムードであった。会館に着くと、湯の国の長、ヤマイが出迎えた。

「今回は宜しくお願いしますな…」

「いえ、こちらこそ、観光大使の護衛はお任せください。責任を持ってお守りしますよ」

「ほっほっほ。こりゃ安心じゃ。おーおーおー、ミスナ殿ー」

ヤマイの後ろを通りかかろうとして声をかけられたのは、身長がおよそ160センチ、黒髪のロングで、白いワンピースを着ている、容姿が典麗な女性である。名前はミスナというらしい。

「あ、ヤマイさん。おはようございます。そちらの方々は ?」

「こちらが今日、あなたをお守りして頂く木の葉の忍の方々じゃ !」

「あー ! あなたたちが私を守ってくれる ! はじめまして、私はミスナといいます」

ミスナが深く一礼。
その時に靡く黒髪がなんとも魅力的であった。ラオは既に鼻の下を伸ばしている。ダンテもその魅力に惹かれた一人であった。彼は下を向き、ミスナと目を合わせないようにしている。

「あなたが観光大使のミスナさんですね。こちらこそ初めまして、私はヤマトといいます。そしてこちらの3人は私が受け持つ班の生徒です」

ヤマトが男の中で唯一ミスナを目の前にしても至って冷静な態度で話ができる男であった。更にヤマトは淡々と続け、

「我々は全力であなたを護衛します」

と一礼する。後の3人も続けて一礼。

「頼もしいわね ! これなら安心して湯の国をPRできそうよ ! それじゃ、私はこれで」

とミスナは笑顔で手を振りながら自分の待合室に向かっていった。
ミスナという女性はクールそうな見た目をしていたが実際は明るい性格で気さくとも感じ取れるものであった。
ミスナが去った後、ヤマイと四人は最終確認を行い、パレードが始まる午前10時までそれぞれの持ち場で待機する事となった。
四人は一度会館を後にするとヤマトは3人を集める。3人が集まったところでヤマトは印を結び地面に手をかざすと地面から木が飛び出る。それは4つに分割され、あるものを形作っていく。4つ全てが完成形になり、それらは今、地面に置かれている。

「ヤマト先生、これって…」

「あぁ、通信手段は必要だからね。それは木遁の術で作ったトランシーバーさ」

ダンテが手に取ったものを指さしてヤマトが説明を加えていく。
ヤマトが作ったトランシーバーは一見木でトランシーバーを模っただたけのただの造形物に見えるかもしれないが、これにはちゃんと通信機能が搭載されている。トランシーバーに向かって発せられた音声は、チャクラ電波というものに変換され、同じトランシーバーを持つものに発信されるという仕組みの機能である。

「よし、何かあったらこれで連絡すればいいンスね」

「そうだ、でもなるべく定期的に連絡を入れてほしい。異常が無い場合でもね」

「わかりましたッス !」

「そんじゃ、いこうぜ !」

「うん…」

「よし、みんな、持ち場について !」

四人は各自それぞれの持ち場につき、パレードが始まる午前10時まで待つこととなった。





午前10時。湯の国が歓声で満ち溢れる。
湯の国の大通りを、伝統舞踊を披露しながら、太鼓を高らかに叩きながら、珍しい楽器で力強い旋律を奏でながらパレードが悠々と進んでいく。
その中に観光大使のミスナの姿も見られる。彼女は高台から手を振って皆に微笑みかけている。
湯の国が盛り上がりを見せる中、ダンテ達四人は定期的に連絡を取り合いながら異常がないか随時確認をする。

「こちらダンテ、現在異常なし…」

ダンテが木製のトランシーバーに向かって一言。
彼は現在、とある建物の一室の窓から写輪眼で怪しい動き、物がないかをチェックしているところである。現在はそういったものはみられないようだ。
数秒後にチャラ男、ラオから応答が入る。

「こちらラオ、こっちも現在異常はないッス。うーん。あ、そこのかわいいー君― !」

何を考えているのかはわからないがラオは一人の女の子を見かけるとすぐに絡んでいった。その模様はトランシーバーを通じて他の3人全員に行き渡っている。3人の溜息がトランシーバーに吹き込まれる程、ラオの女の子への絡みっぷりは3人を呆れさせるのであった。

「何か変なものとかってみかけなかった~ ?」
手慣れた態度で女の子に接するラオ。
女の子は急に話しかけられたためか口を丸くしている。だが、あー、と何か心当たりがないわけでもないような顔をしてラオの問いかけに答える。

「何か中心に爆という文字があって、その下に数字が書かれている紙が電柱に張り付いてあるのならみかけましたけど…」

四人に嫌な予感がよぎる。
一連の会話をトランシーバー越しに聞いていたダンテは必死に他に彼女の言った物がないかを探し始める。このまま放っておくととんでもない事が起きるからである。ラオとヤマトは合流して人々の避難の誘導に備える。マヤは観光大使から目を離さず、爆発の時の護衛に備える。

―――――時限式起爆札
その名の通り通常の起爆札に予め一定の時間が経つと爆発するように設定されているもので、通例、戦争などで敵の布陣を崩すために至る所に複数枚貼り付けられるのである。

ダンテは写輪眼をフルに生かし、周囲を見回して時限式起爆札を探す。その時、一人の幼い少年が壁に張り付いている紙に興味を示し、手で触れようとするところをダンテは目にする。その紙をよく見てみると何やら数字が1ずつ減っていっているのがダンテには見えた。十五、十四、十三…。数字は一秒ごとに零へ向かっていく。そしてその変化している数字の上には…















「何これー、文字が勝手に変わっていってるー」

「(まずい…… !)」

ダンテは窓から大胆に飛び降り、少年が紙に触れるのを阻止しようと少年に向かって一気に走っていく。その間にも、数字は八、七、六と着々と零に向かっていく。時は止まってはくれない…。

「(間に合えっ… !)」

ダンテは少年に向かってダイブ。もはや地に足をつきながらでは遅いのである。そして、数字が『零』へと変わった時であった。



―――――――パレードが奏でる音と歓声のハーモニーが、一瞬で轟音と悲鳴のディスコードへと成り変わる


 
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