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魔法少女リリカルなのは~転生してうちは一族になりました~

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第四話「トラブルを百倍にしてパーティーの主役になろう」

休日。現在海鳴市の河川敷に俺はいる。
なのは達3人トリオとなのは父である士郎さんが指導をしているサッカーチーム翠屋JFCの試合を見に来たのだ。既に応援席は埋まっており、この試合はそれなりの人気があるようだ。
まあ、あの士郎さんがコーチするサッカーチームなのだから弱いはずがない。

「頑張れー!そこよ、そこ!」
「みんな頑張って~!」

試合が開始された同時にそれぞれのチームを応援する声が河川敷に広がる。
俺も一年前この翠屋JFCに所属していたが、どうもチームプレーというものが合わないのか、半年ほどでやめてしまった。勧めてくれた士郎さんには申し訳ないと思い、だからこうして試合を見に来ているわけだ。

「勿体ないわよねぇ。目付きと口の悪さはともかくアンタは実質チームで一番上手かったのに」
「……余計なお世話だ」

アリサの軽口はともかく、協調性がない奴は団体競技では必要無い存在だ。現に俺が居た頃より上手くボールを回して、相手チームに付け入る隙を与えていない。

「やったぁ~!」
「まず一点ね!ほら、なのはももっと応援しなさい!」
「あ、うん!」

現にこうして始まってすぐに点を取れるのだからな。俺は足枷以外何んでもなかった。
その後、翠屋JFCは後半にさらに一点決め、2-0で難なく勝利を収めた。

「やあアオグ君」
「士郎さん。今日の試合、お疲れさまです」

試合後、翠屋で翠屋JFCの祝勝会に招かれ、ひとりインド式茶であるチャイを飲んでいると士郎さんに話しかけられた。

「俺は何もしていないよ。どうせ言うなら皆に同じことを言ってみる方がいいんじゃないか?」

皆と言うのは翠屋JFCの連中のことだろう。
確かに士郎さんの言うとおりかもしれないが……

「すみません……お心遣いは有難いのですが少し気まずいので遠慮します。それに俺が話し掛けるのは水を差すってもんですので」
「あはは、そうだよな……ごめんな」

しまったという表情で頬を掻いて謝る士郎さん。
いや、アンタ別に何も謝る必要ないだろう。

「あら?アオグ君!」
「桃子さん」

厨房からなのはの母、桃子さんが俺に気付いて、話し掛けてきた。
相変わらず3人の子供がいるとは思えない程若い外見の人だな。
それを言うならうちの自称永遠の18歳の母を名乗る駄女神も他人から見たら俺と同じことを思っているかもな。

面とスタイルだけはモデル顔負けだもんな……性格はアレだが……。

「いつもなのはと仲良くしてくれてありがとうね」
「そんな……お礼を言われるほどのことでないですよ」
「またまた……あっ、そういえばカグヤさんは最近どうしたのかしら?」

あの駄女神は実はこの翠屋の常連だったりする。桃子さんとは常連と店員以外でもママ友としての関係もあり、仲がいいようす。

「カグヤは暫くの間仕事で海外に行ってますよ。戻ったら一番にここのケーキを食べに来るって言ってました」

天界に仕事で戻った等とは言えるはずもなく、海外に行ったということにした。別におかしくはないよな?

「そうだったの……じゃあ今はひとりで家に?」
「はい。まあひとりでも別に困ることはないので、どうってことないですね」

むしろ駄女神がいる方が困ったことばかりだった。
簡単に言うと奴は家事全般のスキルが壊滅的なのだ。
飯を作るとどんな料理も暗黒物質(ダークマター)となり、掃除洗濯をすれば家中銃撃戦でもあったかのような有様にリフォームされ、とてもだが家事など任せられるはずなく、今では家事は俺がやっちゃいるが、赤ん坊だった頃は女神の部下が代わりやっていた。

あの天使……ノイローゼ治ったかなぁ?

「では俺はこれで」
「もう帰るのかい?」
「はい。書店で注文していた本が届いたそうなんで、取りにいかないといけないんで」

別に本などいつでも取りに行けるが、俺はこの場を離れたかった。高町一家の人間は俺に対して良くしてくれる。それはもう兄弟や我が子のように。だからこそ苦手なのだ。

「そうか、じゃあまただな」
「また来てね」
「ありがとうございます。恭也さんと美由希さんにもよろしくお願いします」

最後に会釈だけして店の玄関から外に出る。
玄関に向かう際翠屋JFCの元チームメイトと目が合ったが、直ぐに向かうは視線を外した。
……人付き合いって面倒だな。

「あっ、アオグ君」

玄関を出ると外のテーブルでアリサとなのはと談笑していたすずかが俺に気付いて話し掛けてきた。

「帰る奴のことなんて気にせず話してろよ」
「ちょっと何よその態度、ってアンタ帰るつもり?」
俺の言い方が気にくわなかったアリサが詰めよってきたが、帰るという単語に気付き聞いてくる。

「ああ。ヤボ用が合ってな」
「ヤボ用?」
「なによそのヤボ用って?」

なのはとアリサは俺が適当に言ったことが気になるようだ。
とりあえずまた適当に言い包めて、帰ることにしよう。

「なにって…そりゃナニだよ。男のロマンが詰まった夢の保健体育の教科書、エロ本を買いに行くんだよ」「「「えっ!?」」」

エロ本と聞いて顔を真っ赤にしてしまう3人。何故かテーブルの上のフェレットも動揺しているようで、そわそわしている。
……コイツまさか。

一瞬ある考えが浮かんだが、それはそれで後々が面白そうなので、あえて確かめようとはせず放置することにする。

「ダ、ダメだよアオグ君!ああ言うお本は大人になってからじゃないとダメだって、お姉ちゃんが言ってたよ!」
「そ、そうよ!な、な、な、何考えてるのよ!?」
「考えなおしてアオグ君!昔お兄ちゃんもベッドの部屋に隠してたのがお父さんに見付かって、大変なことになったんだよ!」
「「「え?」」」
「……あ」

まさかのなのはのカミングアウト。俺とアリサ、すずかの「えっ?このタイミングで言っちゃうのかよお前」という頭付近にモノローグでも流れていそうな表情を見て、なのはは自分の失言に気付く。

「えっと……」

なんと声をかければよいか迷い、沈黙が続くなかすずかがかろうじて声を出す。
俺もそれに続く。

「あの……みんな?」
「まあ、その……なんだ?さっきのエロ本買うってのは冗談だから……なんかごめんな」

うん本当ごめんな、恭也さん。

「お、お姉ちゃんはこうも言ってたよ。将来そういう知識も必要になるし、健康な男の子はそういうのに興味があるって!」
「そ、そうよね!私もパパとママ達がそういうことしてるの昔ベッドで寝てる時、隣で寝たふりして見たことあるわよ!」
「「「え?」」」
「……あ」

アリサァ……。
ソレ生々しいにも程があるだろうよ。
見ろよ。
なのはとすずか軽く放心状態になってるぞ。
一応年上としてこの3人にかける言葉を考えた俺は、今後のためになるような言葉を送ることにした。

「お子様には早いって」



「はあ……全く、なんで知りたくもない人様の秘め事なぞ知りなきゃならんのだ」

書店から出た俺は翠屋の前で起こった悲劇を思い出しながら歩く。
あの一言を掛けた後俺は無言で立ち去ったが、残された3人がどうなったかだけは想像がつく。
何も無かった、聞かなかったことにしようと目で暗黙の了解をとったはずだ。明日には例えわざと今日のことを聞いてもナニソレ?としか答えまい。
まあそれが一番だろう。アイツらにはまだ早い。
犠牲になるのは恭也さんとバニングス夫妻だけで十分だ。

「ああ……人ってどこで恥かいてるかわからないんだなぁ」

たった今書店で購入した、イチャイチャパラダイス(年齢確認は写輪眼で誤魔化した)を歩きながら読みつつ、
思わぬ出来事で悟った事を今後の教訓にすることにし、そろそろ家に帰ろることにした。その時だった。

「ちょっと、なんなのよアンタ達!」
「大人しくしろ、このガキ!」
凄く近くで聞き覚えのある声が聞こえた。
「あ?」

声のした方をみると黒いスーツを来た数人の男が二人の少女を黒いワンボックスカーに無理やり乗せようとしていた。

というかあの二人……

「アリサとすずか?」

さっき別れたばかりの後輩二人が怖い顔した男共に車に乗せられ、そのまま走り去って行った。
……昨今の日本の治安は乱れつつあるのです、と犯罪評論家の意見を見事証明してしまうような光景につい感心してしまう。

「……安全神話崩壊、犯罪大国日本ってか……ははっ、笑えねぇ」

人がいないとはいえ往来で堂々といたいけな少女二人を拉致するとはな。二人が御令嬢だと知っての誘拐だろう。奴ら、二人を使って身代金を要求するつもりだろうな。
全く、人の欲望ってのは醜くそして恐ろしいものだ。

「……まあ、見過ごすわけにもいかんな」

面倒くさがりな俺だが流石にこれを見過ごせるほど鬼でもない。
それに少なからずアイツにら対しては“情”というものもあるしな。

「影分身の術」

建物の屋根の上を飛びながら、移動しながら左右の中、人差し指を十字にクロスさせた印を組んで、自分のコピー人間を作り出す影分身の術を発動させ、もうひとりの自分が煙と共に現れた。

「俺の考えはわかるな?」
「ああ」

俺は足を止め、影分身の俺は相づちを打つと、加速して車から死角の位置へあっという間に移動し追跡を続ける。影分身に命じたことはこうだ。まずは先行し誘拐犯のアジトなる場所を見つけ、状況を探らせる。
そしてもし万が一二人の身が危険に晒された時、術を解けという内容だ。
影分身に救出を任せるのも考えたが、もし何らかのダメージを追い影分身が消えることになるのは厄介だ。
なら影分身は特性であるコピーが経験したことをオリジナルに蓄積されるところだけを利用した方が安全だ。
もし影分身しか知りえない情報が俺に入ってきた時は、神威で飛べば問題ない。
作戦を確認しながらいつもの手順で暁の衣に着替え、面を付ける。

影分身のチャクラを感知しつつ再び足を進めることにしようとしたその時、突如地響きが起こる。

「なんだ?」

また足を止め、周囲を見回し状況を確認する。ここから一キロある地点から巨大な樹が現れ、更に無数の根が街に張り巡らされていくのだ。
まるで千手柱間の樹海降誕のようだなと口するが、直ぐにこの惨状の元凶の正体の見当がつき、影分身をもう二体作り出す。

「サポートはあれくらいあれば足りるか」

俺は今度こそ止まることなく追跡を再開する。
あの二体の影分身の役割はあくまでもなのは達のサポート。
一人はなのはに接触し、もう一人は接触した影分身が消えた場合直ぐに出てこれるようにするための裏方だ。
どちらも危険だがアリサ達の方は動けるのは俺だけだ。
仮称、劣化樹海降誕の方はなのはを信じるしかない。

「なのは……お前はやればできる子なんだからな」


 
 

 
後書き
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