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仮想空間の歌う少年

作者:ケンケン4
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剣と魔法の妖精歌劇
  1ー顔見せ(劇作りのきっかけ)

 
前書き
ALO編突入!今回からのタイトルテーマは演劇になるよ!
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ! 

 
『Full combo‼︎』

とあるゲームセンターの音ゲーの集まるコーナーにて。
このゲームセンターは音ゲーの一部がテレビ画面に映される仕組みになっていてある少年が音ゲーをしている姿が映し出されていた。

「お、おい…やべえぜ。」
「ああ…最高難易度曲を全てフルコンボ。しかも全てリズムジャスト…」
「なんだよ…あいつ」

その少年はまるでピアノを弾く様にニコニコしながら音ゲーを楽しんでいた。しかも腕前はギャラリーができるほどで最高難易度曲でミスが出ない。曲が終わると拍手が起こる。そんな拍手に応えるかのようにもう一度ゲームしようとした瞬間。

「何やってるの…佳?」

わなわなと震える詩乃さんがいらっしゃった。俺は笑顔でこう答える。

「もちろん音ゲー!」

その後?なんか頬に紅葉が出来ましたが何か?










































SAO事件から1ヶ月。あの世界の最終決戦で死んだはずである俺、雪宮佳こと、スノードロップは無事、あの世界から生還した。よく考えたら茅場は「ゲームクリアおめでとう。スノー君」と言ってたし、きっとおまけしてくれたのだろう。
最初起きた時に詩乃がいたのはびっくりだったが。
その後僕は今まで詩乃の事を忘れていた事を謝ると。逆に。

「佳は悪くない…全て背負わせた私が悪いの…」

と言って泣いてしまった。その後お互い泣いて謝るというシュールな光景が生まれたが。そのおかげか知らないがあの頃の様な仲に戻れた気がした。
それと俺は2年間動かさなかった事で萎縮した筋肉を戻すためリハビリに取り組んでいた。なんか知らないけど俺のリハビリは進みが早いみたいで既に一週間でなんとか杖を突けば歩ける様になり、今は走るのは長時間はキツイが普通に歩ける様になっていた。
ゲームセンター?あれ?行ったっけ?そんな所?

「あんたね…」
「いやーごめんごめん。許して?」

ニコニコしながらただいま御徒町を詩乃と共に散策中。リハビリも兼ねてるのだが

「だいたいね、佳はいつも自由奔放に生きすぎ!」
「しょうがないじゃん!だってゲーセンだよ⁉︎俺の輝く場所!ゲーセンだよ⁉︎それがあったら行くしかないっしょ?」
「…」
「え⁉︎なにその『こいつなんとかしないと…』みたいな目は!」
「ソンナコトナイワヨー」
「もう、泣いていいと思う。俺。よく頑張った。」
「佳が泣いても助ける人私くらいしかいないじゃない。」
「おやおや?ツンデレですか?詩乃さん?」
「次言ったら…」
「申し訳ございません詩乃様。お願いですからその右手はしまってくれるとありがたいのですが。」

そんな漫才みたいな会話をしていると不意にある看板に目が止まった。

「どうしたの?佳?」
「ん?ちょっと疲れたからこのダイシー・カフェで休憩しない?なんか結構歩いたしさ。」
「いいわよ。確かに1時間は歩いてるわね。」

と言う事でダイシー・カフェに入ると。
どこかで見た覚えのある顔の人がいる。あれ?何処ぞのぼったくり商人にそっくり!はは!偶然だね!偶然!
とりあえず俺達はカウンター席に座る。そうするとぼったくり商人のそっくりさんは驚いた顔で話してきた。

「お前スノーか!」
「いえ、人違いです。別人です。赤の他人です。他所者です。スノードロップなんかじゃありません。ドッペルゲンガーじゃないでしょうか?さようなら。」

俺は慌てて帰ろうするが

「俺はまだスノードロップなんて一言も言ってないぞ?」

ニヤニヤしながら笑うマスターが得意気そうな顔だ。

「…ひさしぶりだね。エギル。」
「?佳、この人は?」

詩乃が不思議そうな顔するので俺は笑いながら

「ああ、見ず知らずの他人だよ?」
「今思いっきり名前呼んでたよね⁉︎エギルって!」
「ああ、それはきっと値切るの間違いだよ。この店値切れそうってすみませんでした。はい、ちゃんと説明します。」

詩乃がいつものピンタ準備をしていた。俺はまだ死にたくない。仕方ない…説明するか。

ー閑話休題ー

「えっとつまりエギルさんもSAOサバイバーなんですね?」
「おう!ちなみに…」
「補足。ぼったくり商人エギル…が通りやすい。」
「それを呼んでたのはお前だけだからな⁉︎」

エギルから出された紅茶を飲みながらSAOであったことを話していた。

「凄いところにいたのね…佳って…」
「まあね」
「それでも戻ってきて良かった…あ、エギルさん。お手洗い貸してください。」
「はいよ。」

詩乃が少しお手洗いに行ってる間。エギルがニヤニヤしながら。

「なあ、佳。ひょっとしてあの子…これか?」

子指を突き出す。

「ん〜?わかんない。」
「わかんないってお前…」
「いや、ひさしぶりにあったから。
それに記憶失くしてたからな。どう接していいからわかんないんだよ」
「あの態度でか…」

はあ、とエギルはため息をつきながら。

「なあ、来週この店来れるか?」
「なんで?」
「いいからーーー少しSAO関係の話だ。」

俺は少し迷った後

「わかった。来週聞く。」

そう言った後。ちょうど詩乃が帰ってきた。

「んじゃそろそろ帰るね…代金はと…」
「今日は俺の奢りだ。」
「!ありがたいな。サンキュー、エギル!」

俺は笑いながら店を出た。

「詩乃。送って行くよ。」
「え、でも…」

詩乃はちらっと俺の足を見て申し訳なさそうにしている

「大丈夫!ちょっと休んだら元気になったからさ。それに女の子1人で帰らすとかあり得ないでしょ?」
「…ならお言葉に甘えて。」

俺は少し早いが詩乃を家に送るためのんびりと歩き始めた。 
 

 
後書き
よう考えたら次回予告ってネタバレ…
あ、テスト前にやってます。夏風邪ひいて諦めましたw
感想よろしくお願い申し上げます。 
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