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ワンピース*海賊と海軍、七武海と白髭。「永久の愛を」《1st》

作者:斎藤海月
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第二章
新たな旅
  出航。2

リノ「くっそww」


何かの芸を見せていたらしい蛆虫が喉元を抑えながら倒れ込むと


近くにいた人たちがその蛆虫を連れて何処かへ走り去っていく


その後ろ姿を見ながらあたし一人だけが爆笑していた


リノ「ここは治安悪くなってるけどバカは増えてるわwww」


あれはさすがに笑えるww


待って待って待ってwwww


これは真面目にやばいってwwww



「「プルプルプル~ プルプルプル~」」



リノ「ぶふっwwww……ってあれ?

電伝虫鳴ってるのに気づかなかったわ…」


一人バカみたいに爆笑していた時、


上着のポケットから電伝虫を取り出すと受話器を持った


『リノ、わらわだ。』


リノ「お~遅かったじゃん、あたしもうシャボンディに着いてるんだけど

今どこら辺にいる?そっちに向かうよ」


ハンコック『それが…わらわ達もシャボンディに着いたのだが…

 …そのルフィたちだけがシャボンディに向かったから何処にいるのかが分からぬのじゃ』


……ああ、そういう事か。


うーん確かにこれは困ったなぁ


リノ「どこら辺にいる?」


ハンコック『そうじゃのう…ここからだと67番グローブ辺りか?

 確かルフィが言うておったが…13番グローブだったか?

 シャッキー'S ぼったくりBARというお店でルフィの仲間たちが待っているとの話じゃ』


リノ「13番グローブ…ね…。」


確かにそこへ行った方が早いけど


今から向かったとしても…問題は別にあるんだよね。


蛆虫船長の居場所さえ分かればいいんだけど


あいつの電伝虫とか持ってないし、


この距離だったら13番グローブに行くよりは蛆虫船長を探しに行った方が早いのかな


レオンみたいに鼻は良くないからなぁ


ハンコック『レオンが言うておったが…リノ、この二年でそんなに変わったのか?』


リノ「え?変わってないよ?」


変わったって言えば…服装ぐらいかな?


それ以外は変わってない気がするんだけど…?


ハンコック『シャボンディの近くに来た時から〝リノの匂いがしない〟と言っててな…』


リノ「うーん…匂い…変わってないと思うんだけどなぁ」


…てことはレオンも一緒に来てるのか、


久しぶりだなぁ…早く会いたいなぁ


リノ「レオン、変わってる?」


ハンコック『立派に逞しくなっていたぞ!

 わらわも一昨日辺りにレオンと再会したのだが……リノ、お前は本当に良い奴らと出会ったな』


リノ「え?」


ハンコック『これは秘密だと言われたが…な、レオンはお前を守る為にと…日々頑張っていたらしいぞ』


リノ「……」


あたしがウジウジしてたからか…。


あたしが弱いことばっか考えてたときに…レオンはそんな事を思っててくれたんだね…


ハンコック『お前はもう一人ではない。

 いつでも電話を寄越せ、話ぐらい聞いてやるぞ』


リノ「ありがと」


語尾にハートマークがついてそうな程にハンコックが甘ったるい声で言うと、


苦笑しながら小さく深呼吸をした


リノ「それじゃあ…あたし捜しに行くね」


ハンコック『そうか。逢えたらいいな』


リノ「うん。ほんとにありがとね」


ハンコック『それはわらわが言うべき言葉じゃ。気をつけてな』


リノ「うん?」


一方的に電話を切られると頭の周りにはてなマークが浮かんだ


〝気をつけて〟ってどういう意味?


え?ごめんあたしバカだから良く分かんないんだけど…?


リノ「…まあいいや、送り届けるだけだし」


電伝虫を上着のポケットに戻すと歩き出した




近くにいた蛆虫にこの島の地図を貰い、


その地図を頼りにあたしはハンコックが言ってた「60番グローブ周辺」に来ていた


リノ「ん~と……?さっきはこっちに来たから今度はこっちに行くはずなんだけどなぁ」


…そう、あたしは完璧に「迷子」になっていた


いや地図をちゃんと見てれば辿り着くはずだったんだけど


蛆虫がいる地帯は避けて避けて避けて……来た、はずなのに何処から違うの?!


避けて行けばここに出るだろうって思ってたのに何で?


蛆虫1「お~い嬢ちゃん、こんなとこに一人は危ないぞー?」


リノ「………はぁ」


あたしって本当運がないわ。


何でこんなにも蛆虫に絡まれるのかなぁ


蛆虫2「ここで何してんだよ?」


蛆虫3「嬢ちゃんここは危ないぜ~?」


ヒヒヒと人を見下したような笑い声が四方八方から聞こえてくる


リノ「…一回だけしか言わない、

 今すぐ…あたしの視界から消えて」


蛆虫4「あ?」


蛆虫5「なーに言ってんのー?」


一人の蛆虫があたしに触れようとした時、


空から降ってきた落雷が五人の蛆虫に命中した


バタバタと倒れ始めた真っ黒焦げになった蛆虫どもを見下すと


地図に目を向けて歩き出した


「「「「「「「……………」」」」」」」


リノ「うー……ん?こっちに進んだからー…次はこっちに出るはずなんだけどなー」


地図の上をさっき通ってきたであろう指でなぞり、


顔を上げて右と左に分かれている道を睨んだ


リノ「えー?何でこうなるの?有り得ないでしょ」


どう考えても可笑しい。


何でこうなるの?


リノ「こっち?」


そう呟いて顔を上げた時、


沢山の蛆虫海兵どもが銃を構えて一斉に何処かへ向けていた


物凄くヤバそうな雰囲気に後ろを振り返ってみると


さっきまで後ろにいたはずの蛆虫(海賊)どもも、


子供を連れていた母親も、


老夫婦仲良く散歩していた老人たちもいない


うわ~…これってヤバい雰囲気だわ~…


海兵1「そこの君!!何をしている!!早く逃げなさい!!」


リノ「え?」


蛆虫(男)があたしに触れようとしたらしく


一定範囲に近付いた蛆虫が雷の盾によって麻痺させられると倒れた


リノ「忠告し忘れたわ」


この二年であたしは完全に雷の盾をマスターしたんだよねー←


二年前までは盾は気まぐれ過ぎて返って命取りになりそうな事が何度もあったけど、


今はオートであたしを守ってくれる


特に蛆虫や、飛んでくる攻撃からも守ってくれる。


今度はちゃんと誰かを守れたらいいんだけどね


海兵2「おいどうした!!何を寝ている!?早く立て!!!」


違う所から走ってきた蛆虫海兵が麻痺で倒れた蛆虫に近付いて肩を思い切り揺さぶる


雷だって二年前より強くなってるし、


そこに倒れている蛆虫がすぐに目を覚ます訳がない


まあ…中将や大将クラスの奴らだったらすぐに目を覚ますだろうけど。


リノ「その人、すぐには目を覚まさない」


海兵2「何ィッ!?何をした!!」


リノ「あたしじゃない。さっきいきなり倒れ込んだの」


腕を組んで軽く(本当に軽く)上から目線で蛆虫2を見下ろすと


蛆虫から集団の方へ目を移動させた


リノ「うじむ………えっと、海軍が結構いるけど…何かあるの?」


海兵2「お前ここの住人か?」


リノ「…そう。そこの集団のど真ん中を通って少し行った先にお祖母ちゃん家があるの。


けど今日はやけに海軍が結構いるし、いつもの顔とは違うし……」


何この蛆虫(海兵)!!


パッとこんな嘘が思い浮かんで良かったけどさ、


もしも思い浮かばなかったらお前!!絶対に麻痺させてたからな!!


海兵2「そうなのか…―――実はな、今この瞬間…あの輪の中に麦わら一味とその手下達が集結しているんだ」


リノ「え?」


海兵2「奴らは二年前、このシャボンディで死んだとまで言われていたが・・・やはり私の思った通りだ!奴らは生きていた!

しかも二年経った今!麦わら達はとんでもない獣まで仲間にしてしまったんだ!」


あっさり教えてくれたけど、


この人何で麦わら一味と手下たちって言った訳?


だってナミ達はシャッキーっていう人のバーで集まる予定なんでしょ?


なのに何で一味がここにいるわけ?


しかも手下とか、蛆虫船長が仲間の事を「手下」とか言わないと思うんだけどな~


けど今この人「獣」って言ったよね・・・。


見てみるかな。


リノ「――――――――あぁ、成程ね・・・そういう事・・・」


海兵2「は?」


目を閉じ、ここ周辺にいた奴らの気を感じ取ってクスっと微笑むと歩き出した


海兵2「待ちたまえ!君!」


そう言った蛆虫(海兵)があたしに触れようとした


・・・・・・が、さっきの蛆虫(海兵1)と同じように地面に倒れ込んだ


リノ「あたしに触れようとしない事ね」


でもまさかとは思ったけど・・・・・・


ここまでレオンの気が二年前に比べて大きくなってるなんてね。 
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