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FAIRY TAIL 忘却の最期

作者:大牟
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第4話 潜入!エバルー屋敷

「いいとこ見つかったなぁ・・・ラストに感謝だね。」

ルーシィは新しい家で風呂に入っていた。

家賃は7万Jだが、その割に間取りが広く、

ルーシィの好みである白い壁や木の香り、レトロな暖炉、ピザも焼けそうな竈

ルーシィの条件がぴったり合う物件を見つけることができた。

・・・・・・・・・探したのはラストだが

ちなみにラストは同じ物件の向かいの部屋にいる。

剣やDBドレッドの手入れをしているところだ。

ルーシィはルンルン気分で風呂から上がり

「そして何より一番ステキなのは・・・」

自分の寝室に入ると

「よっ、いいとこ見つかったな!ルーシィ」

「あたしの部屋―!!」

何故かナツとハッピーがいた。

「何であんた達がいるのよ!!」

「「まわっ!!」」

ルーシィは回し蹴りでナツとハッピーを蹴り飛ばす。

「だってミラから家決まったって聞いたから・・・」

「聞いたから何!?勝手に入ってきていいわけ!?親しき仲にも礼儀ありって言葉知らないの!?あんた達のした事は不法侵入!モラルの欠如もいいとこだわ!」

「オイ・・・そりゃあ傷付くぞ。」

「傷付いてんのはあたしの方よ!!」

「いい部屋見つかったね。」

「爪とぐなネコ科動物!!」

ハッピーが壁に爪をガリガリしているとこで

「ん?何だコレ?」

ナツが机の上にある紙の束を拾う

「ダメェー!!!」

何か書いてあるのを見ようとしたナツだったが、ルーシィが素早く紙を取り戻す。

「なんか気になるな、何だそれ?」

「何でもいいでしょ!てかもう帰ってよー!!」

「やだよ、遊びに来たんだし。」

「超勝手!!!」

ついに泣き出すルーシィ

そこに

「何があったルーシィ!!」

ラストが騒ぎを聞きつけ、壁を抜けて現れた。

「「壁から出てきたー!?」」

「どういう入り方してんのよあんたは!!」

ナツとハッピーが驚き、ルーシィは涙目になってツッコミをいれた。

「てかなんつーはしたない恰好でいるんだ!早く何か着ろ!!」

「え!?キャアアア!!」

ルーシィは急いで着替えを持って脱衣室に走った。

「お前らどうやってここに入ってきた!?」

「普通に玄関から。つーかお前なんつー入り方してんだよ。」

「あい、なんか不気味。」

「不法侵入してる奴に言われたかねーよ!!」

ちなみに壁をすり抜けてきたのは、DB「スルー・ザ・ウォール」

壁や床などの遮蔽物をすり抜けるダークブリングだ。


・・・・で?


着替え終わったルーシィは、一応お茶をと紅茶を二人に出していた。

「まだ引っ越してきたばっかりで家具もそろってないのよ。遊ぶもんなんか何もないんだから、紅茶飲んだら帰ってよね。」

ルーシィの表情はまだ険しく、かなり怒っているようだ。

「残忍な奴だなぁ。」

「あい。」

「紅茶飲んで帰れって言っただけで残忍って・・・」

ナツは何かを思いついて声を上げた。

「あ、そうだ!ルーシィの持ってる鍵の奴ら全部見せてくれよ!」

「いやよ!すごく魔力消費するじゃない。」

「ていうか鍵の奴らじゃなくて星霊な。」

「ルーシィは何人の星霊と契約してるの?」

「6体、星霊は1体、2体って数えるの。」

ルーシィの持っている星霊の鍵

普通に店で売っている銀色の鍵、星霊によっては多数存在している

時計座のホロロギウム、南十字座のクルックス、琴座のリラ

そして、黄道一二門と呼ばれる金色の鍵、これは世界で12個しか存在していない

金牛宮のタウロス、宝瓶宮のアクエリアス、そして巨蟹宮のキャンサー

「巨蟹宮!?カニか!?」

「カニー!!」

「うわー、またわけわかんないトコに食いついてきた・・・」

「ていうか食べるつもりか、キャンサーを・・・」

呆れかえるルーシィとラストだった。

「そーいえばハルジオンで買った小犬座のニコラ、契約するのまだだったな。」

「あ、ちょうどよかった!星霊魔導士が星霊と契約するまでの流れを見せてあげる!」

「おお!!」

突然、ナツとハッピーがヒソヒソ話をしだす。

「血判とか押すのかな?」

「痛そうだな、ケツ。」

「何で尻?」

「ていうか聞こえてますが・・・」

ルーシィは気を取り直して、小犬座のニコラの鍵を手にする。

「我・・・星霊界との道をつなぐ者、汝・・・その呼びかけに応え、(ゲート)をくぐれ!」

ルーシィが詠唱した後、鍵が光りだす。

「開け、小犬座の扉!ニコラ!!」

星霊が現れ、期待を膨らます二人

出てきたのは

丸っこい体に鼻・・・?角・・・?

顔に何かが生えている、一見犬に見えない星霊が現れた。

「「ニコラー!!」」

ナツとハッピーが驚き、ラストは何故か体がビクつく。

「・・・・・・ど、どんまい。」

「失敗じゃないわよー!!」

これは失敗ではなく、ちゃんとした星霊である。

ちなみに、ニコラだけでもかなりの数がいるという。

「あ~んかわいい!」

「そ、そうか?」

「ニコラの門はあまり魔力を使わないし、愛玩星霊として人気なのよ。」

つまり、ペット専用の星霊だということだ。

「ナツ~、人間のエゴが見えるよ~」

「やっぱり怖いなルイージ」

「ルーシィですけど。」

「ていうか聞こえてるぞ、ヒソヒソ話してるつもりなんだろうけど。」

気を取り直して、ルーシィは契約にうつる。

「ププーン。」

ルーシィは紙とペンを取り出す。

「月曜は?」

「プ~プ~ン。」

首を振るニコラ

「火曜」

「プン。」

首を縦に振るニコラ

「地味だな。」

「あい。」

「意外と重要なんだぞ、あれは。」

「はい、契約終了!」

「ププーン!」

ニコラの契約は終了したようだ、呼べる曜日を聞いていただけのようだが。

「ずいぶん簡単なんだね。」

「確かにそうだけど大切なことよ。星霊魔導士は契約・・・すなわち約束事を重要視するの。だから、あたしは絶対に約束だけは破らない・・・ってね。」

「へぇー。」

ルーシィの自信ありげな説明に軽く納得するナツ

「そうだ、名前決めてあげないと。」

「ニコラじゃないの?」

「それは総称でしょう?」

ルーシィはニコラをじーっとみて名前を考える。

そして、何か思いついた。

「おいで、プルー!」

「プーン!」

プルーは元気にルーシィのもとに走る。

「プルー?」

「語感がかわいいでしょ?ね、プルー。」

「プーン。」

「プルーは小犬座なのにワンワン鳴かないんだ、変なのー。」

「あんたもニャーニャー鳴かないじゃない。」

ルーシィとハッピーの会話の中、ラストが小刻みに震えていた。

「さっきからどうしたのよ?」

「い、いや・・・どうも・・・プルーを見てると震えが止まらないんだ・・・」

「ラストって犬苦手なの?」

「まさか、あんた犬の世話とかもしてたじゃない。」

「いや・・・・・・・・・」

ラストは引きつった顔でプルーを見る。

「本能的にちょっと・・・・・・」

「プーン?」

不思議そうに首をかしげるプルー

突然、踊り出す。

「な、何かしら・・・?」

「プルー!お前いいこと言うなぁ!!」

「「なんか伝わってるし!?」」

何故かプルーの踊りの意味を理解したナツにルーシィとラストが驚く。

「星霊かぁ・・・確かに雪山じゃ牛の助けてもらったなぁ。」

「そうよ、あんたはもっと星霊に対して敬意を払いなさい。」

「ラスト、全然払ってなかったけど?」

「あのエロ牛に敬意なんて払えねぇだろ。」

「あん時はルーシィとラストがついてくるとは思わなかった。けど・・・結果ルーシィがいなかったらやばかったってことだなぁ・・・」

「あの・・・俺は?」

真面目な話をしているナツだが、なぜかラストをはぶいて喋る。

「よ~く考えたらお前ら変な奴らだけど頼れるしいい奴らだ。」

((こいつに変な奴って言われた!?))

二人は心の中でショックを受ける。

「そっか・・・」

「な、何よ・・・」

「ナツ、どうしたの?」

「よし!決めた!プルーの提案に賛成だ!」

「え!?」

「オレ達でチームを組もう!!」

ナツの発言に首をかしげる二人

「チーム?」

「なるほどー!」

「どういうことなんだ、ハッピー?」

「あい、ギルドのメンバーはみんな仲間だけど、特に仲のいい人同士が集まってチームを結成するんだよ!

「そうか、それなら一人で難しい依頼でもチームで遂行することもできるか。」

「いいわねそれ!面白そう!」

「おおおし!決定だー!!」

「契約成立ね!」

「よし!」

「あいさー!」

「プーン!」

その場にいた全員がチーム結成に歓声を上げる。

「さっそく仕事行くぞ!ほら、もう決めてあるんだ!」

「気が早いな。」

「もう、せっかちなんだから~!」

ルーシィとラストはナツが持ってきた依頼書を読む。

「シロツメの街・・・聞いたことがあるな・・・」

「うっそ!?エバルー公爵って人の屋敷から一冊の本を取ってくるだけで・・・20万J!?」

「な、おいしい仕事だろ?」

作ったかのようなおいしい仕事に食いつくルーシィだったが

ラストは依頼書のある部分を読み顔を引きつらせる

「ん、どうしたの?」

「ルーシィ・・・ここ、よく読んで。」

「え?」

ルーシィがラストの指差した部分を読む

そこには

“注意 とにかく女好きでスケベ変態!ただいま金髪のメイドさん募集中!”

「あら?あらららら?」

「一本・・・取られたな。」

「ルーシィ金髪だもんな。」

「だね、メイドの恰好で忍び込んでもらおうよ!」

そう、ナツとハッピーはルーシィを使って簡単に仕事を終わらせようと誘ってきたのだ。

「ハメられたー!!」

「星霊魔導士は契約を大切にしてるのかー、えらいなぁ。」

「ひどいな・・・」

「騙したわね、サイテー!!」

「さあ行くぞルーシィ。」

「ルーシィ、墓穴を掘ってしまった以上あきらめるしかない。」

「メイドなんてイヤよー!!」

「少しは練習しとけよ。ホレ、ハッピーに言ってみろ、「ご主人様」って。」

「ネコにはイヤ!!」

「じゃあラストは?」

「もっとイヤよ!!」

「えええええぇぇぇ!!?」

ゴタゴタがありながら、4人は依頼主がいるシロツメの街に向かう。

その道中、ギルド内では20万Jだった報酬が200万Jに跳ね上がり騒動になっていることは、4人は知らない。



・・・・・で?


4人は交通手段として馬車に乗っていた。

てことは・・・・・・

「馬車の乗り心地はいかがですか?ご主人様。」

「め・・・冥土が見える・・・」

ナツは乗り物に酔っていた。

「ご主人様役はおいらだよ!」

「うるせぇ猫!!」

ボケるハッピーを張り倒すラスト

ルーシィの自室での発言を相当気にしているらしい

「でも、ずいぶんと簡単な仕事よね?」

「あれ?嫌がってた割には意外と乗り気?」

「当然!なんてったってあたし達の初仕事だからね、ビシッと決めるわよ!」

ルーシィは今回の仕事に自信満々のようだ。

「要は屋敷に潜入して本を一冊持って来ればいいだけでしょ?」

「スケベオヤジの屋敷にね。」

「そうスケベオヤジ。」

「こー見えて色気にはちょっと自信あるのよ?」

「ネコにはちょっと判断できないです。」

「言っとくけどこの仕事・・・あんたらやる事ないんだから報酬の取り分8:1:1だからね。」

「ルーシィ1でいいの?」

「あたし達が8よ!!」

ズレたボケをかますハッピーにツッコミをいれるルーシィ

「あれ、あたし達ってことはラストも?」

「ええ、ラストには色々助けてもらったから、ね?」

「え?あ、ああ・・・・そうだな。」

ルーシィがそう笑顔で言ったが、ラストは複雑な表情を浮かべる。

「ちょ・・・ちょっと待て・・・俺達も・・・やる事・・・ある・・・」

「何よ?」

「捕まったら助けてやる。」

「そんなミスしません。してもらうにしてもラストに頼むわ。」

「魚釣りでもね、エサは無駄になる事多いんだよ。」

「あたしはエサかいっ!!?」



てなわけで



到着、シロツメの街

「着いた!」

「馬車には二度と乗らん・・・!」

「いつも言ってるよ。」

「とりあえずハラ減ったな、メシにしよ!メシ!」

「ホテルは?荷物置いてこようよ。」

「あたしお腹空いてないんだけど、アンタ自分の火食べれば?」

「そうだな、滅竜魔法なら食べられるはずだ。」

ルーシィ、ラストの発言にナツが引き顔をする。

「とんでもねぇ事言うなぁ、お前らは自分のプルーや牛、魔石を食うのか?」

「食べる訳ないじゃない!?」

「ていうか食べられないし・・・ダークブリング。」

「それと同じだよ。」

要するに、自分の火は食べられないということだ。

「めんどくさー。」

「まぁ・・・少し考えればわかることだよな・・・」

「そうだ!あたしちょっとこの街見てくる。食事は3人でどーぞ。」

ルーシィは3人とは別方向の方へ歩いていく。

「なんだよ・・・みんなで食った方が楽しいのに。」

「あい。」

「すぐに戻ってくるだろ。早く入るぞ。」

3人は店に入り、食事をとることにした。

ナツとハッピーはガツガツ食べていたがラストはコーヒーだけで済ませていた。

「脂っこいのはルーシィにとっておこうか。」

「脂っこいの好きそうだもんね。」

「どこ見たらそう思うんだよ・・・」

「ホント、あたしがいつ脂好きなったのよ・・・」

「お!ルー・・・・・・・・・・・・・シィ?」

ルーシィの声が聞こえた方を向き

ナツとハッピーが固まり、ラストは茫然としながらコーヒーカップを床に落としてしまう。

何故なら、今のルーシィの恰好は、何処から見てもメイド姿だったから。

「けっきょくあたしって何着ても似合っちゃうのよねぇ?お食事はお済ですか?ご主人様?」

ルーシィは得意(自称)の色気でメイドを演じる

「どーしよぉ・・・冗談で言ったのに本気にしてるよ~!メイド作戦。」

「今さら冗談なんて言えねぇしな、こ・・・これで行くか。」

「聞こえてますが!!?」

「ルーシィ・・・いける!依頼達成間違いなしだ!!b」

「何言ってんのあんた!?」

ナツとハッピーは不安を覚え、ラストは目を光らせながら親指を立てる。


そして


4人は大きな屋敷の前にいた。

依頼主のカービィ・メロンの屋敷だ。

「うまそうな名前だな。」

「メロン!」

「ちょっと、失礼よ!」

「あはは、よく言われるんですよ。」

(メロン・・・シロツメの街・・・引っかかるな・・・)

ラストは心の中で呟く。何か引っかかるものがあるらしい。

「まさか噂に名高い妖精の尻尾の魔導士さんがこの仕事を引き受けてくれるなんて・・・」

「そっか?こんなうめぇ仕事よく今まで残ってたなぁって思うけどな。」

仕事内容と報酬が釣り合ってないので、ギルドのみんなが警戒していたからだろう。

「しかもこんなお若いのにさぞ有名な魔導士さんなんでしょうな。」

「ナツは火竜って呼ばれてるんだ。」

「おお!その字なら耳にしたことが・・・」

話をしていく中、カービィがルーシィの方を見る。

「・・・で、そちらは?」

「あたしも妖精の尻尾の魔導士です!」

カービィがルーシィをジーっと見て考える。

「・・・・・・その服装は趣味か何かで?いえいえ・・・いいんですがね。」

「ちょっと帰りたくなってきた・・・」

何か勘違いをされてルーシィは落ち込む。

ナツとハッピーが笑っていたが、ラストは咳払いで黙らす。

「メロンさん、そろそろ仕事の話をお願いします。」

「ええ、そうしましょう。私の依頼したいことはただ一つ。エバルー公爵の持つこの世に一冊しかない本“日の出(デイ・ブレイク)”の破棄又は焼失です。」

「盗ってくるんじゃねえのか?」

「実質上、他人の所有物を無断で破棄する訳ですから、盗るのとかわりませんがね・・・」

「驚いたぁ・・・あたしってっきり奪われた本かなんかを取り返してくれって感じの話かと・・・」

「相手への嫌がらせにしては大袈裟過ぎるな・・・」

「焼失かぁ・・・だったら屋敷ごと燃やしちまうか!」

「楽ちんだね!」

「ダーメ!!確実に牢獄行きよ!!」

「ていうか泥棒に入るんだから牢獄に片足突っ込んでるんだよな・・・」

ナツとハッピーのトンデモ発言にルーシィがツッコミ、ラストは青筋を立てた後、カービィに質問をする。

「メロンさん、焼失させたいほどの本とは一体何なのですか?」

「・・・・・・・・・・・・」

カービィはただ黙っているだけだった。

「どうでもいいじゃねーか!20万だぞ、20万!」

「いいえ・・・200万Jお払いします。成功報酬は200万Jです。」

カービィのこの発言に、4人が驚愕する。

「にっ!!?」

「ひゃ!!?」

「くぅ!!?」

「なんじゃそりゃあああああああああああああ!!!!」

「おやおや・・・値上がったのを知らずにおいででしたか。」

報酬の値上がりは4人が出発の直後であったため、知りようがなかった。

突然の値上がりにパニックになるナツとハッピー

「200万!?ちょっと待て・・・3等分すると・・・うおおっ計算できねぇ!!!」

「簡単です!おいらが100万!ナツが100万!残りはルーシィとラストです!!」

「頭いいなぁハッピー!!」

「残らないわよ!!」
「残らねぇよ!!!」

4人がエキサイトする中

「まあまあみなさん落ち着いて。」

カービィが鎮めた。

「な・・・何でそんな急に200万に・・・」

「それだけどうしてもあの本を破棄したいのです。私は・・・あの本の存在が許せない。」

カービィが言ったことにハッとするルーシィとラストだったが、

「うおおおおおおおおっ!!」

ナツが突然叫び、二人は驚く。

「行くぞルーシィ!!燃えてきたぁ!!!」

「ちょ、ちょっとぉ!?」

「200万~!!!」

「お、おい待てナツ!!」

先に言った2人を追いかけるラストとハッピー

そして、エバルー屋敷に到着していた。

「失礼しまぁす、金髪のメイドさん募集を見てきましたぁ!」

ねこなで声でエバルー屋敷の門前で誰かを呼ぶルーシィ

その後ろに隠れているナツ、ラスト、ハッピー

「うまくやれよ、ルーシィ。」

「がんばれ~!」

すると、地面が盛り上がり、誰かが地面から現れる。

現れたのは、タウロスほど大きいメイドだ。

「メイド募集?」

あまりの強烈さにルーシィは震えていた。

「ご主人様、募集広告を見てきたそうですかー?」

「うむぅ」

(穴ぁ!?)

(ダークブリング・・・サブマリーンソイルに似てるな・・・)

ラストがそう心で呟いた後

新たに地面に穴が開き、

「ボヨヨヨ~ン!我輩を呼んだかね!?」

スケベオヤジと呼ぶに相応しいオッサン・・・エバルー公爵が現れた。

(出た!!)

「どれどれ?」

「よ、よろしくお願いしまぁす。」

ルーシィは気に入られようと笑顔を絶やさず行う。

エバルーはルーシィの身体を舐めまわすように観察していた。

それを影で見ていたラストは、殺気の炎を丸出しに剣を出し

エバルーを今にも斬りかかりかねない状態だった。

(落ち着けって!あと少しだから!)

(あい!作戦が台無しになっちゃうよ!)

それを必死に押さえて止めるナツとハッピー

そして、エバルーの査定が終わり

「いらん、帰れブス。」

「ブ・・・・!?」←ブス

シッシッと手を振るエバルー、ルーシィにブスのプレートが刺さる。

「そーゆーことよ、帰んなさいブス。」

「うぐ!?」←ブス×2

「我輩のような偉~~~い男には・・・」

三度地面からメイドが現れる。

「美しい娘しか似合わんのだよ!!」

現れたメイドは・・・

「まあご主人様ったら!」

「お上手なんだから~!」

とても美しいとは程遠い・・・・・

「ご主人様、超クール!」

「ブスは帰んなさいな!」

不細工だった。

「あちゃーーーーーーー!!!」←ブス×3


メイド作戦   失敗


「使えねぇな。」

「違うのよ!!エバルーって奴美的感覚がちょっと特殊なの!!見たでしょあのメイドゴリラ!!」

「言い訳だ。」

「うえ~~~ん!!くやし~~~!!!」

「ね~こ~ちゃ~ん~?」

「あい・・・ごめんなさい。」



てなわけで



「こうなったら作戦Tに変更だ!」

「あの親父絶対許さん!!」

「ルーシィの美貌を侮辱した罪は重い!!」

「あい!!」

全員、屋敷に乗り込む態勢に入る。

もう回りくどい方法では気が収まらなくなっていた。

「・・・ていうか、作戦Tって何よ?」

「Tは突撃(TOTUGEKI)のTだよ。」

「それ作戦じゃないし!?」



その頃、エバルーは4人を迎え撃つ準備をしていた。

前にも魔導士に忍び込まれたらしく

今度は“あるギルド”から用心棒を雇っている。

ナツ達は、無事依頼を果たせるのか・・・?


第4話 完
 
 

 
後書き
次回予告

ラスト「あのスケベオヤジ・・・散々ルーシィの身体を舐めまわしたあげくブスと罵るとは・・・!!」

ルーシィ「その言い方やめて、ていうか思い出したくないんだけど。」

ミラ「ルーシィ、それじゃあグラビアなんて夢のまた夢よ?」

ルーシィ「そっか・・・週ソラに載るって言ったらそれくらいの覚悟がいるのね・・・」

ミラ「でも・・・平気じゃないかしら?」

ルーシィ「え?」

ミラ「だって・・・誰も見れないと思うから。」

次回 バニッシュブラザーズ見参!

ルーシィ「何で誰も見れないんですか?」

ミラ「それh」

ラスト「ゲフンゲフン!!ミラさん、まだ週ソラのスカウトないのに気が早すぎ。」

ルーシィ「ああ、なるほど。」
 
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