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東方変形葉

作者:月の部屋
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変化と不変の入り乱れ
  東方変形葉12話「月一の大宴会」

 
前書き
裕海「よし、これで今日の仕事は終わりっと」
魔理沙「おーい、裕海~。」
裕海「あ、魔理沙だ。(ガチャッ)・・・どうしたの?」
魔理沙「キノコ採りしようぜ!」
裕海「キノコ?魔法の森で食べられるキノコを見たことがないんだけど。」
魔理沙「いいや、少しだけあるんだ、見よ!!このエキノタケを!!」
裕海「・・・それはコレラタケっていう毒キノコだよ。ナメコとかエノキタケとかとそっくりだから食べてしまってレッツゴー黄泉の国っていう人も多いらしいね。」
魔理沙「何!?私のキノコ図鑑にはそんなの載って・・・ああ!!あれか!くそう、騙された!!それにしてもくわしいんだな。」
裕海「外の世界で、たまたまキノコ図鑑をみていていつの間にか全部覚えていただけだよ。」
魔理沙「まあ、毒があるならそれで魔法の研究もできるからいいけどな。」
裕海「魔法ってそんなものを材料にするの?」
魔理沙「人によるぜ。」
アリス「まったく、あなたはまだそんなもので研究していたのね。」
裕海「あ、アリス。」
魔理沙「よう!何しに来たんだ?」
アリス「たまたま通りすがっただけよ。」
裕海「幻想郷に魔法使いってたくさんいる?」
魔理沙「う~ん、たくさんはいないなあ。私とアリスとパチュリーぐらいかな?」
アリス「ああ、七曜魔女のことをわすれていたわ。」
裕海「七曜魔女?紅魔館でフランを除いて唯一レミリアとため口で話していた人のこと?」
アリス「ええ。あれ、紅魔館にいったの?」
裕海「ああ。で、フランと戦って勝って、結果、フランの教育係になったんだ。なぜか。」
魔理沙「ふ~ん?えっフランと戦って勝ったのか!?それはすごいな。」
アリス「あ、話が変わるけど、今日の夜は宴会よ。場所はいつも通り博麗神社よ。」
魔理沙「おっ久しぶりに酒が飲めるぜ。」
裕海「酒ね~、俺はまだ飲めないから、適当に何か食べているよ。」
アリス「あと、人が多ければ多いほど盛り上がるから、だれでもいいから連れてこいとも言ってたわ。萃香が。」
裕海「ふ~ん、じゃあ紅魔館と、その他いろいろまわってくるよ。」
魔理沙「おう、頼んだぜ。」
 

 
「・・・というわけなんだけど。」
一通り、宴会のことを教えた。
「ふ~ん、じゃあ私たちも行こうかしら。ね、咲夜。」
「そうですね。料理を作る手間が省けるので助かりますしね。」
「わあ~い!!おっ外~!!」
フランが飛び跳ねて喜んだ。
「わ、私はパスで・・・」
「パチェ、たまには外に行くのもいいわよ、というか行きなさい。」
「むきゅぅぅ・・・」
パチュリーは、可愛らしい鳴き声・・・鳴き声ってなんだよ。可愛らしいうめき声をあげた。
「わたしは・・・」
「しっかり紅魔館の門を守ってちょうだい。」
「うう~・・・」
門番さんは、どうやら何が何でも門を守らないといけないようだ。・・・さすがにかわいそうだから、ちょっと何かを送るかな。




「というわけなんだけど。」
屋台に行くと、ミスティア、ルーミア、リグル、チルノ、大妖精の5人がいた。
「ん~、じゃあ行こうかしら。久しぶりに思いっきり歌えるわね。」
「人間料理は置いてある?」
「いや、それはない。さすがに。」
出したらまずいでしょ。
「かきごおりは?」
「氷があればいくらでも作れるね。」
あればだけど。
「蟲同伴」
「却下。俺は別にいいけど、他の人の中にダメって言う人がいるかもしれないからね。」
「え~っと、え~っと・・・」
「必死にボケなくてもいいよ?大妖精。」






「という(略)」
一応こっちも誘ってみる。ダメ元かもしれないが。
「えっ妖怪たちの宴会!?危なっかしくって行けないわよ、ねえ阿求?」
「ぜひ!!」
「ええ!?」
あれ、約一名意外な反応だ。なら、勢いに身を任せて。
「道中はちゃんと護衛するからさ、何とかならない?」
「う~ん、あなたの実力はしっているから・・・じゃあ行こうかな。」



その後も、永遠亭や、無名の丘や、冥界に行って声をかけてきた。ちなみに四季映姫や小町にも声をかけたが、
「仕事がありますのでパスで。」
「あたいはいくうげげげげげ!」
「あなたは仕事が山積みですからね?さっさと大結界異変の幽霊を運びなさい!!」
「ひ~ん。」
という感じだった。ちなみに大結界異変とは、数日前の花の異変のことである。




日が沈み、月が昇り、夜になった。里の二人を連れて博麗神社に着いた。
「あら、連れてきてとは言ったけど、まさか里の人間を連れてくるなんて、っていうか阿求と小鈴ちゃんじゃない。」
「あら、霊夢さん。久しぶりね。」
「え、知り合いだったんだ。」
というか霊夢も本を借りるのか。意外と言えば意外だ。
「小鈴ちゃんの店にはたまに行くからね。妖怪の調べものとかで。」
「へー。」
なるほど、参考文献が多そうだな、あそこは。
「あ、そうそう霊夢さん、この前からこの人は人里ではすっかり英雄なんですよ~。」
「へえ、大食い早食いで名を轟かしたとか?」
「・・・それで英雄ってなんか悲しくないかい?それに俺大食いでも早食いでもないし。」
ああ、少しは多く食うかもしれないが。
「なんと!!人里を襲った妖怪の大群を一瞬でやっつけたんですよ!!」
「へえ~、え、そんな事件がいつの間に!?」
霊夢が驚きの声を上げた。
「ああ。まあ内密にしておくつもりだったんだけど、里の人たちに小鈴がぺらぺらと話しちゃったみたいでね、今のように。」
「えへへ。」
可愛らしく笑った。かわいいから許す!
「ふうん、まあもう済んだことならいいわ。ま、小鈴ちゃんもせっかく来たんだし、宴会で楽しんでいきなさい。」
「ええ。」
「そういえば、阿求の姿が見えないな。」
「阿求なら、取材であっちこっちの妖怪に訪ねて行ってるよ。」
ああ、あれか。文みたいにぐいぐい取材をしている。
「大変だねえ。」
「あら裕海。連れはその人の子たちかしら?」
紫がいきなりスキマから顔を出して言った。俺もそうだが、霊夢もこれに慣れているらしく、全く動じていなかった。小鈴はあたりを見回している。
「ああ。他の人たちにも声をかけ回ったから、もうそろそろ来るんじゃないかな。」
「わあーい!裕海~!!」
「うわおっと。」
フランがすごい勢いで飛んで抱きついてきた。とっさに勢いを変化させたが、それでもすごい威力だった。変化させなかったらどうなっていたんだろうか。俺・・・・・・。
「ふん、フランもまだまだ子供ね。」
「と言っている割には、自分も抱きつきたくて体がうずうずしている、ように見えるのは気のせいですか?」
「き、きききのせいよ。」
「隠すの下手ねえ、レミィ。」
レミリアたちも来たようだ。
「あっ裕海~、来たわよ~っ」
「メディスン、よく来たね。」
「えへへ~っ」
遠いところからわざわざ。そう思いながら頭を撫でる。
「そういえば紫、藍と橙は?」
「すこし調査があって、遅れるわ。大丈夫よ、ちゃんと来るから。」
「ああ。ならよかった。」
「裕海~、来てあげたわよ~。」
「裕海さん、冥界に行くのは面倒だからって、自宅からスキマ越しに宴会のことを伝えないで下さいよ。」
実は、人里に行った後ものすごい疲れてしまったため、スキマから話を伝えたのだ。
「ああ、悪い悪い。疲れてしまったからさ、ははは。」
「こっちも同じよ。いきなりスキマが開いたと思ったら、要件をすっと伝えて消えちゃうんだから。ねえ、師匠。」
「まだ親切な方よ。」
「・・・永琳、月にいた頃に何かあったの?」
「姫様が月でぐうたら退屈しているときに何かあったのかな?」
「ぐうたらって何よ。あら?てゐは兎を連れてきてるのね。珍しい。」
「うん。横からにゅってあらわれて、『何か質問はある?』って言ってきたのは驚いたけど、それで兎を連れてきてもいいって言ってくれたからね。」
何やら永遠亭組が盛り上がってる。
「やっほ~、裕海~。この歌姫がきてやったわよ~。」
「来てやったわよ。」
「チルノ、みすちー、態度でかいね・・・」
「こんばんは~。」
「きたのか~。」
「あ、5人とも。よく来たね。」
「・・・裕海くんって人妖関係なく結構人気があるんですね、霊夢さん。」
「ええ、そうね。なぜかしら。」
「おっだいぶ人が集まってきたじゃないか。裕海に任せて正解だったよ。」
「あ、萃香。」
萃香がどこからか現れた。
「じゃあ、そろそろ宴会を始めるぞお~っ」
こうして宴会は始まった。前の時とは違い、すっかりなじんでいるこの空気ではもう俺は緊張することはなかった。



「すごいわあ!!こんなにたくさんの住民に取材ができるなんて!!」
「一応護衛ということで、私と阿求の近くにいてよね。」
「ああ。一応力を出しにくくする結界を張っておいたから心配はいらないと思うけど。」
ちなみに結界の張り方は霊夢と紫に教わった。結界って便利だな。
「私もお兄ちゃんの隣にいる~。」
「あっずるいわよ、フラン。」
「私も~。」
そのとき、橙と藍の顔が見えた。
「あっゆーみくん、久しぶりだね~。」
「おお、元気だったか?裕海。」
「あ、2人とも。久しぶり。見てのとおり元気だぞ。」
「あーっ!!おひざとられてるーっ!!そこは橙の特等席なの!!」
フランがいつの間にか座っている膝を橙が羨ましがっている。まあ、猫だしな。
「フランの席よ!!」
「微笑ましいわねえ、ねえ、小鈴。・・・小鈴?」
「・・・ふにゅぅ」
「ん?小鈴?どうした・・・ってそれって日本酒?まさか飲んじゃったの?」
近くに酒瓶が転がっていて、小鈴が飲んだと思われる液体からはアルコールの匂いがした。
「コップに入ってた水をのんだらこーなったのお・・・ひっく。」
まあ、悪酔いしていないだけましか。
「わあ、小鈴ったらもうこんなに酔いが回って・・・」
阿求が呆れたように言った。
「甘いわね里の人間。そんな程度で酔っちゃあ。このレミリア様がくいっと!!」
わあ、豪快。酒瓶の酒をがばがばと口に入れている。
「なっ!私も負けないわ!!お姉さま!!」
「ぬううっわたしもっ」
橙は、あらかじめ用意していたであろうまたたび酒を持ってきていた。
「ええ~っ私はどうしよう~。」
「メディスン、無理して飲まなくったっていいんだぞ?」
「いいえ、ここは人形として負けてはいられないわ。ぐいっ」
「潔いな・・・」



で、プチ飲み比べが始まって少し経った。その結果は・・・
「ひっく・・・うぅ~。」
「ぬうう~、もうのめな~い・・・」
「ううう~・・・ひっく。」
「にんぎょうがぁ~・・・たくさぁん~・・・」
ご覧の有様。全員酔いつぶれた。吸血鬼って、それなりにに対して耐性を持っているんじゃないの?しかも小鈴はいつの間にか俺の膝の上で寝ている。阿求はこの飲み比べに一切かかわらず、宴会料理を食べていた。とおもったら、いつの間にか酒を飲んで寝てしまっている。しかし周りはまだまだ盛り上がっており、萃香が酒をがばーっと飲んでいた。途中から文がきて、萃香や霊夢と一緒に飲んでいる。俺は未成年なのでまだ飲めないが、まあいつかはこの子らや、霊夢たちと一緒に飲めるだろう。



数時間が経った。周りもさすがに酔いつぶれて大半の人が寝てしまっている。
「ふうう~ん・・・」
「あ、やっと起きたかな?」
「ふふふぅ~・・・すぅ~。」
「気のせいか。」
どうしよう、起きているのはとうとう俺だけになったようだ。起こすのもあれだし、監視でもしていようか。
「・・・・・・。」
暇だ。もう腹はいっぱいだから何も食べられない。俺も寝るかな、結界を強くしておけば侵入者が来ても入れないし。






朝になった。さて水でも飲もうかと起き上がろうとすると、体が重かった。左腕にフラン、右腕にレミリア、右脚に小鈴、左脚に橙、腹の上にメディスンが乗っていた。どおりで重いはずだ。・・・さて、どうしよう。
「ん・・・くわあ~・・・」
「あ、霊夢。おはよう。」
「あら裕海、おはよう。なに?ロリハーレムでも目指してるの?」
「違うよ。それよりも助けてくれ、変に脱出しようとしたらアレなとこに触れちゃうから動けないんだよ。」
「紳士ねえ。だけどあなたも所詮人間なんだからそういうことをしたくなったりするものなのよ?」
「それは今度にするよ。」
霊夢が慎重に一人ずつ持ち上げてどかしていく。
「ふう、助かった。ありがとう。」
「お礼はいいから、宴会の片付けを手伝ってくれるかしら?」
「ああ。」






こうして、宴会は幕を閉じた。おまけで言っておくと、ほとんどの人が二日酔いになったそうだ。
 
 

 
後書き
12話書き終えました!!いやあ、3時間で書いたので疲れました。もっと面白く、短時間でできるように頑張ります。では!! 
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