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FAIRY TAIL 忘却の最期

作者:大牟
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第3話 火竜と猿と牛

ラストとルーシィは、ナツ達と同行し、馬車に乗っていた。

「でね、あたし今度ミラさんの家に遊びに行くことになったの~!」

「下着とか盗んじゃダメだよ。」

「盗むかー!!」

「何でそういう発想になんだよ・・・」

ハッピーのボケに二人はツッコミをいれる。

「てか何でルーシィとラストがいるの?」

「何よ、何か文句あるの?」

「そりゃあもう色々と・・・あい。」

「だって、せっかくだから何か妖精の尻尾の役に立つ事したいなぁ~・・・なんて。」

((株を上げたいんだ、絶対そうだ。))

ハッピーとラストは心の中でつぶやいた。

3人が会話をする中もナツは乗り物酔いで苦しんでいた。

「それにしても、あんた本当に乗り物ダメなのね。なんかいろいろかわいそう・・・」

「! どういう意味だそりゃ!?」

「ううん、何でもない。」

「マカオさん探すの終わったら住む所、見つけとかないとな。」

「あ、そういえばそうね・・・」

「オイラとナツん家住んでもいいよ。」

「本気で言ってたらヒゲ抜くわよ猫ちゃん。」

「さり気に怖いこと言うなルーシィ・・・」

ルーシィのドS発言に冷や汗をかくラスト

その時、馬車が止まった。

「! 止まった!」

「着いたの?」

「すんません・・・」

外から馬車を動かしている人の、震える声が聞こえてきた

「これ以上は馬車じゃ進めませんわ。」

ナツ達が外に出ると

猛吹雪が彼らを襲う。

「何コレ!?いくら山の方とはいえ今は夏季でしょ!?こんな吹雪おかしいわ!」

ルーシィは驚いていたが、ナツとラストは何食わぬ顔をしている。

「さ・・・寒っ・・・!」

「そんな薄着してっからだよ。」

「あんたも似たようなモンじゃない!!」

この中で一番の薄着はナツだろう。上は羽織り物一枚だけなのだから

「てか・・・何でアンタ平気なのよラスト・・・」

「話してなかったか?子供の頃からこういうのには慣れてる。」

「あ・・・そっか・・・」

ルーシィが静かに納得した後

「そんじゃオラは街に戻りますよ。」

そそくさと馬車は帰って行った。

「ちょっとぉ!帰りはどーすんのよ!!」

「あいつ・・・本当にうるさいな。」

「あい。」

「すまん・・・ああいう性格なんだ・・・」

静かに二人に謝罪をいれるラストだった

「その毛布貸して~」

「ぬお?」

ナツのリュックにあった毛布を引っ張り出し

「ひひ・・・ひ・・・開け・・・ととと・・・時計座の扉・・・ホロロギウム!」

ルーシィは鍵を使い、星霊「ホロロギウム」を召喚した。

「おお!」

「かっこいい!」

ルーシィはホロロギウムの中にはいり、何かをしゃべっていた。

ホロロギウムの中は遮断性能が高く、音も完全に遮断できる

だから、ルーシィが何を喋っているか分からないので

「「あたし、ここにいる。」と、申しております。」

ホロロギウムが代弁しなくてはいけないのだ。

「何しに来たんだよ。」

「あい。」

「「何しに来たと言えば、マカオさんはこんな場所に何の仕事に来たのよ?」と、申しております。」

「知らねぇでついてきたのか?凶悪モンスター“バルカン”の討伐だ。」

ルーシィとラストは、バルカンの名前を聞いて驚いた。

バルカンはハコベ山に棲息するモンスターの中でも最強の部類に入る。

「「あたし帰りたい」と、申しております。」

「はいどうぞと申しております。」

「あい。」

ナツとハッピーはそそくさと山の奥へと向かった。

「すまんな、ホロロギウム。俺もいるからナツを追いかけよう。」

「わかりました・・・「え、何でラストの言うこと聞いてんの!?」・・・と、申されましても・・・」

「大丈夫だルーシィ・・いざとなれば俺が護るから「バルカンだぁぁぁ!!」」

ラストの言葉半ばでハッピーの叫び声が聞こえてきた。

その直後、猿のようなモンスターが一直線で二人の方へ向かってきた。

バルカンだ

「!?」

「ウホ!!」

「ぐわぁ!!」

バルカンはラストを弾き飛ばし、ホロロギウムを捕まえた。

しかし

「人間の女だ!」

狙いはルーシィだった。

「うほほーーー!!」

ルーシィをホロロギウムごと抱え、バルカンは山奥へ消えていった。

「しゃべれんのか。」

ナツは何故か納得した様な態度を見せる。

「「てか助けなさいよぉぉぉぉぉ!!」・・・と、申しております。

「ルーシィ!!」

ラストはルーシィを助けるためにバルカンを追いかける。

「ハッピー、俺達も行くぞ!」

「あいさー!」



てなわけで



「「何でこんなことになってるわけ!?何この猿、テンション高いし!?」・・・・・・と、申されましても・・・」

ルーシィを中心にバルカンが変な踊りを行っていた。

「女❤」

「!!」

バルカンはホロロギウムの中にいるルーシィを凝視、ルーシィの身体に全身に鳥肌が立っていた。

しばらく沈黙が続いた後

ホロロギウムが消えて、ルーシィが外に出された。

「え、ちょっと!ホロロギウム消えないでよ!!」

「時間です、御機嫌よう。」

「延長よ延長!!」

バルカンが目をギラギラ光らせルーシィに襲いかかろうとする

その直後

「やっと追いついたぁぁぁぁぁ!!」

ナツとラストが巣を見つけ向かってきていた。

「ナツ!ラスト!」

「無事かルーシィ!」

「マカオは何処だぁぁぁぁ!!」

バルカン向かって駆けていくナツ

しかし

「あがっ!?」

氷で足を滑らせ、壁にぶつかるまで勢いよく転がった。

「えええ!カッコ悪っ!?」

「てか普通に出てこれないのかよ・・・」

ルーシィとラストが呆れている中、ナツは目的を忘れていなかった。

「オイ猿!マカオは何処だ!?」

「ウホ?」

「言葉わかるんだろ?マカオだよ、人間の男!」

「男?」

「そーだ!」

バルカンがナツに気を取られている内にルーシィは隣にいたラストの後ろに隠れる。

「どこに隠した!?」

「うわー、隠したって決めつけてるし!?」

ナツのぶっ飛んだ発言にツッコミをいれるルーシィだが

ラストは嫌な予感がしていた。

「待て、大体からマカオさんは・・・生きてるのか?1週間も音信不通だったんだぞ?」

「あ、てことは・・・(マカオさんはもう・・・)」

ラストとルーシィの悪寒を余所に

「ウホホ。」

バルカンがナツを手招きしていた。

「おお、通じた!」

バルカンが指差す方へ向かうナツ

「マカオ何処だ!」

ナツが洞穴から乗り出した直後

バルカンに突き飛ばされ崖から落ちていった。

「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉ・・・・!」

「ナツー!!」

「男・・・いらん。オデ・・・女好き。」

二人はナツが落ちた洞穴から身を乗り出し無事を確認する。

しかし、かなりの断崖絶壁で地面が見えない。

普通の人間なら、転落死は確実だ。

「やだ!ちょっと・・死んでないわよね!?」

「男いらん!男いらん!女~女~!ウッホホホ~!!」

二人の心配をよそにはしゃぐバルカン

「このエロサル!ナツが無事じゃなかったらどうするつもりなのよ!」

「ルーシィ、まずはこいつを倒してからだ!」

「ええ!開け、金牛宮の扉!タウロス!!」

ラストは長剣を呼び出し、ルーシィは鍵を出し星霊を呼び出した。

「MO-!!」

出てきたのは、牛のような豪傑な星霊だ。

「牛!?」

「あたしが契約してる星霊の中で一番パワーのあるタウロスが相手よ!エロザル!」

「ルーシィさん、相変わらずのナイスバディですなぁ。MO―ステキです!」

「そうだ・・・こいつもエロかった・・・」

タウロスが目にハートマークを付けている。

牛なだけに乳に興味があるらしい。

「おいエロ牛、今の状況が理解できてねーのか?」

「MO―理解できてますぞ、あんたに言われずとも!」

「だったら少しは真面目にするんだな鼻輪のエロ牛野郎!」

「あんたこそルーシィさんのナイスバディは渡さないですぞツリ目のラストさん!」

「だーもう喧嘩しない!!」

突然喧嘩を始めるラストとタウロス、それを制止するルーシィ

あまり仲はよろしくないらしい。

「ウホッ、オデの女とるな!」

「「オレの女ぁ?」」

バルカンの問題発言に二人は喧嘩を止めバルカンの方へと向く。

「それはMO聞き捨てなりませんな!」

「そうよ!タウロス!あいつをやっちゃって!!」

「「オレの女」ではなく「オレの乳」と言ってもらいたい!」

「もらいたくないわよ!!」

「・・・いつかカルビにして食ってやろうか・・・!」

タウロスの爆弾発言にルーシィはツッコミ、ラストは静かに怒りをあらわにしていた。

「ラスト、今はタウロスを一緒に戦って!」

「言われなくても。ホロロギウムの分の魔力消費が激しい、速攻で片づけるぞ!」

「ええ!タウロス!!」

「MO準備OK!!」

タウロスが巨大な斧を振るい、氷の床に叩き付け衝撃波で攻撃を仕掛ける。

バルカンがジャンプで回避し、着地した直後

「はあっ!!」

ラストが長剣でバルカンに斬りかかるが、猿のように軽快に斬撃を回避する。

「すばしっこいな!」

「タウロス!ラストと挟み撃ちにして!」

「仕方ない、タウロス!」

「不本意ですが協力しますぞ!」

ラストとタウロスはバルカンを取り囲み攻撃態勢に入る。

そこに

「よ~く~も~落としてくれたなぁ・・・」

外からナツの声が聞こえてきた。

ハッピーに助けられて無事だったようだ。

「あ~ぶ~な~かった・・・」

「ナツ!」

「ん?なんか怪物増えてるじゃねーか!!」

ナツが全力のキックで怪物を蹴り飛ばした。

・・・・・・・・・・タウロスの方を

「「えええええええ!?」」

「MO・・・ダメっぽいですなぁ・・・」

タウロスは気絶し、白い魂が浮き出していた。

「弱―!!」

「人がせっかく心配してあげたってのに何すんのよー!!」

「だって怪物が増えてたからよ。」

「味方よ味方!星霊!」

「猿が?」

「牛の方!!」

漫才のようなやり取りが繰り広げられ、ラストが現実に引き戻す。

「お前・・・どうやって助かったんだ!?」

「ハッピーのおかげさ、ありがとな。」

「どーいたしまして。」

「そっか・・・ハッピーの羽があったか。」

「あんた、乗り物ダメなのにハッピー平気なのね。」

ルーシィの発言に、ナツは引き顔になる。

「何言ってんだ、ハッピーは乗り物じゃねえ、仲間だろ?引くわー。」

「そ・・・そうね・・・ごめんなさい・・・(引かれた)」

「ウホホー!!」

バルカンは痺れを切らしナツに襲い掛かる。

ナツは攻撃をかわしながら喋りつづける。

「いいか?妖精の尻尾のメンバーは全員仲間だ。じっちゃんもミラも、うぜえ奴だがグレイやエルフマンも!・・・ハッピーも、ラストもルーシィもみんな仲間だ。

だから・・・オレはマカオを連れて帰るんだ!!」

ナツは炎を纏った蹴りでバルカンを蹴り飛ばした。

「早くマカオの居場所を言わねえと黒焦げになっちまうぜ。」

「ムキー!!」

いきり立ったバルカンはツララを投げまくるが

「火にはそんなもん効かーん!!」

ナツの身体に当たると同時に水蒸気へと化する。

「ウホ。」

効かないとわかったバルカンはタウロスの斧を拾う。

「それは痛そうだ!」

「タウロスの斧!?」

「そうか、閉門されてないから斧も存在しているのか!?」

「キエエエエエエエ!!」

「うおっ、危な!?」

避ける拍子に床の氷で滑るナツ

こけたナツをバルカンは斧で叩き付けようと振り下ろす。

ルーシィとラストは斧で叩き斬られると思い目を逸らす。

しかし、ナツは白羽取りで間一髪、助かった。

「タウロス!戻りなさい!そうすればあの斧も消えるわ!」

このままではナツが危ない、そう思いルーシィとラストはタウロスを叩き起こそうとする。

「ルーシィダメだ、強制閉門を!」

「ダメよ、まだそこまでできないし・・・」

「くそ・・・おい早く起きろエロ牛!!」

ラストはタウロスを激しく揺さぶり叩き起こそうとする。

ナツは斧の刃を熱で溶かし、自分の口の中に入れる。

「自分の熱で刃を溶かした!?」

「しかも食べてるし!?」

ルーシィとラストが驚く中、ナツは食べた鉄を口でスイカの種を飛ばすようにバルカンに浴びせた。

「いくぞぉ!火竜の鉄拳!!」

「ウホォ!!?」

ナツはバルカンを火竜の鉄拳で殴り飛ばし、拍子にバルカンは洞穴に挟まった。

「挟まったよ!」

「あーあ・・・この猿にマカオさんの居場所聞くんじゃなかったの?」

「あ、そうだった。」

「完全に気絶してるぞ?」

どうしようかと考える中、バルカンの身体に異変が起きる。

「ん?」

バルカンの身体が光だし、

「な、何だ何だ!?」

巨大な猿が人間に変貌した。

「サルがマカオになったー!!」

「ええ!?」

「あのサルがマカオさん!?」

「バルカンに接収(テイクオーバー)されてたんだ!」

「接収?」

ルーシィの疑問にラストは答えた。

「体を乗っ取る魔法だ、バルカンは人間を接収することで生き繋いでいるモンスターだったんだ。」

接収が解除され、マカオは洞穴から落下しそうになっていた。

「あああああっ!!!」

ナツがとっさにマカオの足を掴み、ハッピーは翼を出して落ちそうになるナツの足を掴んだ。

「二人は無理だよ!羽も消えそう!」

「くっそおおお!!」

落ちそうになる三人を、ハッピーの尻尾を掴んで阻止するルーシィとラスト

「ルーシィ!!」

「重い・・・!」

「二人がかりでもきつい・・・!」

二人の手が離れそうになった瞬間

突然、軽くなるのを感じた。

「MO大丈夫ですぞ。」

「タウロス!」

「今回ばかりは助かった。」

「牛―!いい奴だったのかー!」

ナツは感激して涙を流していた。

3人は引き上げられ、マカオの応急処置が行なわれた。

ラストは応急セットを使い応急処置を施していた。

「接収される前に相当激しく戦ったみたいだね。」

「ひどい傷だわ。」

「マカオ!しっかりしろ!!」

訓練されていたラストでも、出血を完全に止められないでいた。

「わき腹の傷が深すぎる・・・持ってきた応急セットではどうにもならないぞ・・・!」

(てゆーか・・・これは助からない・・・)

ルーシィとラストはマカオを助けられない・・・と、思ったその時

ナツは手に炎を纏って傷口に押し当てた。

「ちょ!」

「ぐあああああっ!!」

ルーシィが止める間もなく、マカオが熱で断末魔を上げる。

「何してるんだナツ!!」

「今はこれしかねえ!我慢しろマカオ!!」

「あぐああああああああ!!」

「ルーシィ、ラスト!マカオを押さえろ!!」

(そっか・・・火傷させて傷口を塞ぐのね!)

「止血にはなるが・・・体力が持つかどうか・・・!」

ルーシィとナツは両腕、ラストは両足を押さえる。

「死ぬんじゃねえぞ!ロメオが待ってんだ!!」

「くそ・・・な、情けねえ・・・19匹は・・・倒し・・・たんだ・・・!」

「え!?」

「うぐぐ・・・20匹目に接収されて・・・・ぐはっ!?」

「わかったからもうしゃべんな!!傷口が開くだろ!!」

マカオが引き受けた仕事は、バルカンの大量討伐

1匹だけではなかったのだ

それを一人でやっていたことにルーシィは言葉を失う。

「むかつくぜ・・・ちくしょう・・・!これ・・・じゃ・・・ロメオに会わす顔が・・・ね・・・」

「黙れっての!!殴るぞ!!!」

(やっぱり・・・かなわないなぁ・・・)

ルーシィが妖精の尻尾の凄さを改めて実感した瞬間だった。

マカオの傷口が完全に塞がり、体力回復のためにマカオを寝かせていた。

「しばらく安静にしていれば、麓に降りられるまで回復するだろ。」

「よかった!」

喜ぶルーシィとラストにハッピーがラストに尋ねた。

「ラストって昔何やってたの?応急処置も、さっき剣で戦ってた時も訓練されていたみたいだし。」

「昔・・・ちょっとな。」

ラストは言葉を濁し誤魔化した。

「その割に攻撃はMO全然当たってなかったですがね。」

「タ、タウロス!まだ戻ってなかったの!?」

何故かまだ人間界タウロスがいた。

「仕方ねえだろ相手はあのバルカンだったからな!」

「だったら魔法つかえば良かったんじゃないですかな?」

「洞窟が崩れたらどうするんだ!だいたいからナツの蹴り一発で沈んでいた奴が偉そうに!」

「役に立ってなかったのはお互い様でしょうが役立たず!」

「それはお前にも言えることだろ役立たずのエロ牛野郎!!」

ラストとタウロスが喧嘩している姿をナツ達が遠目で見ていた。

「もう止める気力もないわ・・・」

「なんだかナツとグレイに似てるね。喧嘩の仕方とか」

「俺はあんな低レベルじゃねえぞ!」

「どっこいどっこいだよ。」


てなわけで




回復したマカオを連れて、街に戻ってきた。

父親の帰りを待つロメオは泣いていた。

近所の子供に、父親をバカにされた

そのことが悔しくて、ロメオはマカオにすごい仕事をしてきてくれ

そう頼まれたマカオは快く承諾し、仕事に向かった。

しかし、そのせいでマカオは帰ってこない

そのことに罪悪感を抱いていた。

ロメオはマカオの無事がわかると喜ぶと同時に、申し訳ない気持ちでいっぱいで、俯いた、

「父ちゃん・・・ごめん・・・オレ・・・」

「心配かけたな、すまねぇ。」

マカオはロメオを抱きしめた。

「いいんだ・・・俺は魔導士の息子だから・・・」

「今度、クソガキ共にからまれたら言ってやれ。テメェの親父は怪物19匹倒せるのか!?ってよ。」

マカオの笑顔に、ロメオを自然と笑顔になっていた。

遠巻きで見ていた4人は、静かにその場を立ち去る。

「ナツ兄―!ハッピー!ありがとー!!」

「おー!」

「あい!」

「それと・・・ルーシィ姉とラスト兄もありがとー!!」



7月4日 晴れ→吹雪→晴れ

妖精の尻尾はめちゃくちゃでぶっとんだギルドだけど

楽しくて あたたかくて やさしくて

ルーシィ、ラストは新人の魔導士だが

このギルドが大好きになれると確信した瞬間だった。


第3話 完
 
 

 
後書き
次回予告

ルーシィ「う~ん、ついに初仕事か~」

ラスト「頑張ろうな、ルーシィ。」

ルーシィ「でも緊張するなぁ・・・私ちゃんとやれるかしら?」

ミラ「大丈夫よ、ルーシィ、ラスト。」

ラスト「ミラさん?」

ミラ「聞いたわよ、この間の活躍ぶり。傭兵ゴリラを倒しちゃったって。」

ルーシィ「それナツだし・・・色々間違ってる・・・」

次回  潜入!エバルー屋敷

ラスト「ところで・・・何の仕事引き受けてきたんだ?」

ルーシィ「・・・・・メイドです・・・・・」

ミラ「え?」
 
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