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魔法科高校の有能な劣等生

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CAD

 
前書き
前回の続きです。
気になる事、脱字が有ったらコメントください。 

 
「は〜〜〜〜〜」

無月はあくびをしながら少しキツめに締めたネクタイを緩ませ歩く。
魔法科高校の男子生徒は必ずネクタイ着用!
そんな義務が有る。
中学校時代、学生服が学ランだったので
高校生活が始まってからネクタイ着用、そんな新たな決まりに頭を悩ませながら
重たい体をなんとか動かしどうにか動く。

「眠い、それにき、キツイ」
少しネクタイを緩ませた筈なのにまだキツイ
まるで首を誰かに締められているような、そんな気分だ。
だが、まだましになった方だ。
ネクタイを初めて首に巻いた時を思い出す。
く、苦しい、は、吐きそうだ!?
その場に倒れ込み死体の様に体がどんどん紫色にチーノーゼと言うやつになった
らしい?詳しい事は覚えていない。
ただ起きた時、凄い吐き気と頭痛が無月はを襲った。
それに比べれば立派な進歩とも言える、少し自分を褒めつつネクタイを更に緩ませる。
やはりキツイ、このままでは酸素不足でまたあの時の様に倒れ込んでしまう。
そんな感じが元々、緩んでいたネクタイを更に更に緩ませる。

「お、おはよう御座います。」
「?」

後ろから聞き覚えの有る声、それに無月は振り返る。
そこには昨日、お世話になった一条風華が立っていた。

「おはよう。昨日はありがとな、」
「い、いえそんな大した事はしていませんので、」

一条は言うがあのまま一条が無月を起こさなかったら間違いなくずっと寝ていたであろう。
そこで見知らぬ先生にちょっと君、こっちに来ようか?
そんな事を言われ連れていかれ、説教をされていただろう。

「あの、無月さん。」
「どうした?」
「その背中に肩に掛けている物は何ですか?」

無月はこれか?
と言いつつ肩に掛けていた物を見せる。
見た感じバットか竹刀を入れているケースの様に見えるが
無月は見た感じでは野球や剣道はしそうに無い
あくまで推測だが、

「これは俺専用のCADと言えばいいのかな?」

何故か、疑問系
だが、一条は不思議に思う。

CAD
魔法を発動を簡略化させるデバイス。内部には魔法のプログラムが記録されており
特化型、汎用型、タイプは幾つか存在する。
形状は色々、あるが無月の持っているCADは異質と言える。
まず言えるのはデカイ
大抵のCADは手の平サイズ位の大きさ
昔は大きいCADも存在していたらしいが今は現代
こんな大きいCADは初めて見る。
そして一条は気になる、
これを使って無月が使う魔法はどんな物なのだろう。
これだけCADが普通のと違うという事はやはり使える魔法も異なるのだろうか?

「あ、あの、一条さん?」
「あ、あ、す、すいません。」

思わず見とれていた、あまりにも異質なCADだったのでどんな魔法が使えるのか気になり過ぎた。
一条は自分に反省しつつ言う。

「そんなCADを見るのは初めてだったので、つい見とれてしまって、」
「確かに皆が持っているCADとは違うよな、、、、、、」

無月はその言葉を言い終えると何故かは解らないが物凄く落ち込んでいる、
様に見える。
それを見た一条は

「わ、私、何か気に障る事をい、いいまきた!?」

あまりにも焦っていたのか一条は噛んでしまう。
それに一条は気付いていないのか話を続ける、あるいは気付いているが気にしていないのかもしれない。

「いや、気にしないでくれ一条、」
「ちょっと考え事をな、」
無月は無理に笑い。止めていた足を動かし前に進む。そして、

「一条も急がないと遅刻するぞ!」

無月は笑いながら言うが
口は笑っていても目が笑っていない、無理に笑っている。


その頃、無月は悩んでいた。
何故、俺はこんな巨大なCADしか使えないのか?
何故、普通の魔法科高校の生徒が使えるCADが自分には使えず他の生徒は使えるのか?
神は不平等だ、確かに俺はある意味では選ばれた存在
だが、変な力と2セット
それが我慢ならなかった、何故、俺には純粋な魔法の力がないのか?


 
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