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仮想空間の歌う少年

作者:ケンケン4
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12間奏ーrhapsody(狂詩曲)

 
前書き
さてさて、スノードロップの過去の話。
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ! 

 
うーん…どこから話そうかな?

まあ、あれは数年前の話だ。俺は、地方の小さな町に住んでいたんだ。キリト、アスナ、お前らには、地名や伏せさせてもらうぜ。もちろん人名もな。



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「だるい…だるすぎる。」

俺、雪宮佳(ゆきみや、けい)は郵便局に来ていた。おばあちゃん宛ての荷物を出してこい?ふざけるな。轢くぞ?となんか何処かのバスケの物騒な台詞を考えていると親子が来た。待合用のソファーが俺の座ってる席しかないので隣に母親が座った。
へえ…綺麗な人だな…子供居たけど誰だろ?
とか思っているとひょこっと見てみると…

「…なんだ詩乃か。」
「聞こえてるわよ佳。」

同じ学校の朝田詩乃がいた。なんかこいつとは腐れ縁で、今俺は5年生だが、なんと5年間同じクラス。なんだかんだで仲はいい。口喧嘩しかしないがな…
ん?

「んてことは、この人お母さんかよ⁉︎」
「今頃気づいたの⁉︎」

詩乃が本気で驚いてる!ヤバイ…子供の親にはちゃんと礼儀正しくあいさつしなきゃ!

「こんにちは、雪宮佳です。いつも詩乃さんにお世話になってます。」
「あら?あなたが佳くん?いつも詩乃から聞こえてるわよ?話よりいい子じゃない?礼儀正しくて。」
「お母さん⁉︎さっきの話聞いてた?」

そんな事話していると「お待ちの朝田さんどうぞ。」と受け付けの人の声がきた。

「あら、もう来たみたい。詩乃待っててね。」

と受け付けの方に行ってしまった。

「佳は何しに来たの?」

ふいに詩乃が聞いてきた。

「何って…ばあちゃんに荷物を送りに来たんだよ。帰りたい♪帰りたい♪…⁉︎」

いきなり受け付けをしようとした詩乃のお母さんを突き飛ばした男がいた。あまりにいきなりだったので詩乃のお母さんは声も出せずに倒れた。それを見て詩乃がその男に文句を言おうとしたところ…
男はバックから黒い物を取り出した。

うそ…だろ…?

男が取り出したのは拳銃だった。

「鞄に金を詰めろ‼︎さっさとしろ!」

マジかよ⁉︎本当に強盗⁉︎
落ち着け…あの銃が偽物だったらーーーと思ったが現実は優しくなかった。

パン!

という音ともに火薬の臭いがした。見ると郵便局員が胸を抑えている。
…そこから赤い物が滲んでる。
本物かよ…
男がさらに叫ぶ。

「早くしねえと撃つぞぉぉぉ⁉︎」

客に銃口を向ける。その先には…
詩乃のお母さんがいた。

ヤバイ。俺は…どうしたらいいんだ?どうしたらこの状況を打破出来る?どうすれば…
そんなことを考えてると男に突っ込む影があった。

「詩乃⁉︎」

詩乃は男になんと噛み付いたのだ。そのまま取っ組みあって…詩乃が突き飛ばされた。詩乃は口から血を出していた。しかし彼女の手に持つ物は…
詩乃が銃を男に向けーーー撃った。
弾丸は見事男の腹に当たった。しかし銃の撃った衝撃で詩乃は床に強く頭を打ち気絶している。

「この…ガキィ…」

男は気絶している詩乃から銃を奪いとり銃を向けた。
俺は何にもやらないのか?このまま詩乃が殺されるのを見るだけなのか?
俺は…
ふとポケットの中に硬い感触があった。さっき荷物のガムテープを切るために用意した大きなハサミがポケットにあった。

俺は何にも考えずに男に走って行った。右手にはハサミそれを右腹に突き刺す。

「ぐふ…」

男の血が体にかかる。ハサミで刺した俺をみて俺に銃を撃とうとするが…

「死ねよ‼︎動くなよ!」

もう一度腹にハサミを突き刺す。もう一度もう一度もう一度…



一体何回刺したのだろうか…気づくと俺は倒れた男にまたがり何十ヶ所も差していた。その男が死んでいる…そう考えて意識を手放した。

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「意識を手放していても意識はあった…まあ、簡単に言うと夢見てる感じかな…」

俺はアスナとキリトに話す。まあ、やっぱり詩乃の名前はこいつらに出さない方がいいだろう。

「それで…なんで今の一人称や雰囲気が違うんだ…?」

キリトが尋ねてきた。

「それは簡単さ、…俺は夢の中で人格を作り昔の人格を殺した。」

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「…人殺しをしてしまった。…これで俺は人殺し…ははは!あははははは‼︎」

笑いながら暗い暗い闇の中でそんなことを考えていた。意識を手放した直後、目覚めたらここにいた。俺はこう思った。きっと神様が与えた地獄なのだろう。そう考えた。

これが俺の罰…暗闇にいることが?嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

俺は狂った様に考えた。…ふと、素晴らしい考えが浮かんだ。この暗闇から抜け出せる方法。

「俺はもういてはいけない…でも俺、いや僕は…」

な〜んだ。簡単じゃないか?俺がいるから抜け出せないんだ。僕が代わりに出ればいいんだ♪
俺ともう一人の自分が出来上がる。その僕が出来上がると

「安心して?僕はここから抜け出すからさ?でもその前に…」























「ついでだ♪自分も殺しちゃおう♪そうすればここの事も忘れられる。」

ザク。

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「んで『俺』がなくなり『僕』が生まれた。そして暗闇から抜け出し、今までの事…友達関係も綺麗に忘れ、その地方から転校した。って訳だ。」

俺はため息混じりに答えた。

「んじゃなんで今スノーの死んだ人格が出て来たんだ?」

キリトが尋ねる。

「ん?じゃあキリト聞くけど闇を完璧に消すことは出来るか?」
「…」

キリトは黙ってしまった。そりゃそうだ。

「できないよな。闇はどうしても光があると残るんだよ。『僕』という光を作っても『俺』という闇は残る。だからお前らの名前も関係も知っているんだ。」

俺は一つ間をおく。

「んで『俺』という闇は普通は干渉できないんだが、ソードアート・オンラインでの…簡単に命が散る姿を見て大きくなっていった。そして最後にクラディールの殺人を見て完璧に光…『僕』が消えてしまった訳だ。」
「んじゃ今まで知ってたスノーにはもう会えないの?」

アスナが震えながら尋ねる。

「いや?俺は助っ人要員だからね。『僕』は今大切な物を取り戻してるからな。それを取り戻したら『僕』は戻ってくるぜ。」
「「大切な物…?」」

キリトとアスナは声を揃えた。仲いいな。

「ああ、それを見つけるために足掻いてるからさ!届くまで足掻いて♪てさ!」

俺はあいつのマネして話す。

「じゃあまた会おうぜ!次は『僕』でね!…転移…」

転移結晶を割り僕は転移する。
さて、早く戻ってこいよ?



『僕』
































 
 

 
後書き
作者「どうでしたか?彼の過去は?
さて『僕』は戻ってくるのでしょうか?」
スノー(裏)「あいつは戻ってくるぜ…絶対にな」
作者「スノー君自体がそう言っているので、大丈夫でしょう!
ちなみに次はスノー君の情報のまとめをしたいと思います。」
作者&スノー(裏)「では次回もまたお会いしましょう!(しようぜ!)」






追記、7話の題名を変えました。
 
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