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SAO<風を操る剣士>

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第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第一章 第一層攻略
  第4話 アルゴ登場

 
前書き
ごめんなさい。短いです。 

 



 このSAO《ソードアート・オンライン》のデスゲームが始まって、1ヵ月近くたった今、プレイヤーの2千人が死んだ。

 ちなみにシリカとは十層を攻略するまでは、一緒にパーティを組むと約束した。
 …なぜか、ほっとけないんだよね。シリカの事。
 ……何でだろ?

 なぜ『十層まで』の理由は俺はβテストの時に、キリトと一緒に行動する事が多かったので、十層までは行ったことがあるのだ。なので十層までは、シリカに教えながら進んで行って、十層に着いたら後の事はその後考えようと、シリカと話し合った。

 その後に考えようという事は、今が精一杯だからだ。

 なぜなら、ゲーム開始から1ヵ月近くたった今でも、まだ第一層は攻略されていない。

 そして今日、第一回《第一層フロアボス攻略会議》があと3時間で開かれようとしていた。



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 俺とシリカは《会議》が開かれるまで街で少しのんびりしようとした。
 最近はレベルを上げるのに迷宮にいたから、そういう時間が余り無かったからだ。

 しかし、レベルもそろそろ14(ちなみにシリカは12)ともなると、第一層のモンスターの経験値じゃ、レベルも上がらなくなってきた。たぶん、今の第一層の高レベルのプレイヤーも、10くらいが平均だろう。俺は最初のクエストのレベルの高さを維持(いじ)しようと、死ぬ気で経験値を稼いだ為、(みんな)よりもレベルが高い(たしかキリトが11~12だった気が…)

 そんな訳で、ついの今まで俺達は、《アニールブレード》と《シェイクソード》をNPCの鍛冶屋で強化していたところだった。武器は2人とも+5にした、我ながら失敗も無しに+5まで上げるなんて運が良いと思う。シリカもな。まぁ、+6の《アニールブーレド》を持つキリト程じゃないけど…(こないだ会った時に聞いた…)

 俺はよく自分は子供扱いされる事から、背は無理でも力だけはと《筋力》を結構上げている。でも自分の戦いのスタイル上、《敏捷力(びんしょうりょく)》の方が少しだけ上なんだけど…

 なので俺は《鋭さ》2、《頑丈さ》2、《正確さ》1
 シリカが《速さ》2、《正確さ》2、《鋭さ》1という感じで上げている。
(俺はスタイル、シリカは元の短剣(ダガー)が重めで丈夫な方だった為にこの振り分けにした)

 ちなみに強化の種類の5個の内、《速さ》《正確さ》はシステムを強化し、《重さ》《鋭さ》《頑丈さ》は剣の方を強化する。
 あとは、他にも俺達は防具のレベルアップをして、二人の全防具を+4にしていた。

 そんな今の状況を頭の中で整理していたら、シリカが俺の腕の服を()()っていた。
「シュウさん! 聞いてますか!?」
「え? いや…考え事をちょっとな…それで何の話をしてたっけ?」
「だから、《会議》が始まるまでに何か食べませんか? …という話をしてたのに…」
「いや…悪い悪い」
 …ヤバイな、これは話の途中で考え事を始めた、俺が全面的に悪い…

 俺は本当に悪いと思い、シリカにお詫びをする事にした。
「代わりに(おご)るから」
 …お金にも困ってないからな…

「本当ですか!!」
 俺がそう言うとシリカが嬉しそうな顔で喜びだした。……でも、
「まぁ、第一層でそこまで美味しい食べ物なんてないけどな…」
「そういうのは気分の問題なんですよ~……それに前に食べさせて貰ったクリームパンは美味しかったですよ」
「ああ、あれか……あれはキリトとβの時に()く食べたんだけど…」
「また食べたいですよね…」
 シリカが話しながら、『また食べたいな~』みたいな顔になったので…

「じゃあクリームも残ってるし、それで良いか」
「え!? クリーム残ってたんですか!? …でもこの前はないって」
「だってそう言わないとシリカ、全部食べるところだったろ…」
「うっ…そう言われると反論できません…」
 俺たちの今日の昼ごはんは、クリームパンを食べる事に決定したようだ。



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「やっぱりおいしいですね~」
「そうだな~…すっげ~美味い」
「あいかわらず、一緒にいるんだナ」
 近くのベンチに座りながら俺とシリカがクリームパンを味わっていると後ろから声がした。
 振り返ると、俺と同じ位の背に、全身布と皮で(ちなみに俺の装備も容姿(ようし)に合わないことから布と皮系だ)左腰に小型のクロー、右腰に投げ針、そして両のぽっぺにペイントされた動物のヒゲをイメージした三本線が特徴的な、情報屋《(ねずみ)のアルゴ》がいた。

「よう、アルゴ」
「こんにちはアルゴさん」
「こんにちはの時間カ? シリカ?」
 こんな話をしている事から分かると思うが、このアルゴとはキリトと一緒に、フレンド登録をした仲である(シリカもその時にアルゴに会った)。あと、アルゴもβテスターだと分かるのだが、しかしお互いにその事は触れない空気がある。

「けど、どうしたんだ?」
「イヤ、なんでもないんだけどネ。…さっきキリ(ぼう)がそうやって並んでクリームパンを食べたのを見てサ」
「それは珍しい情報だけど…それ有料なのか?」
「イヤ、さすがにこれはタダサ」
「そうか、良かった。…でもあのキリトがね~」
 俺たちとのパーティも数回組むけど、やっぱり一人で先に進んで行き、ソロのキリトが並んで食事なんて珍しかった。

「これからキリ坊も《会議》に出るっぽいから、行けば会えるかもヨ」
「そうか、ありがとう。アルゴ」
「お得意さんだからナ」
「あはは…」
 アルゴが去っていく中、シリカが隣で小さく笑ってた。
 …いったい今のやり取りで何が笑えたのだろうか…

 俺はシリカに訳を聞こうとしたが、時間を知らせる為にセットしておいたタイマーが()ったので、俺は気になったが渋々(しぶしぶ)集合場所へ向かった。




 
 

 
後書き
プログレッシブを少し入れました。
プログレッシブの1巻までは絡めようかと考えています。
なので進みが本当に遅くてすいません。(>_<) 
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