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ストライク・ザ・ブラッド 奇妙な右腕の不幸少年と奇妙な不幸吸血鬼

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恐怖を打ち消し、その先へ

 
前書き
前回の続きです。
けんじゅうの漢字の出し方、知っている人がいれば教えてください。
 

 
「君が僕の喧嘩相手になってくれるの?」
「ああ、俺がやってやるよ。ボコボコにな、」
上条はゆっくり前に歩き出す。だが、真祖殺しは動じ無い、どうせ俺の事は眼中に無いのだろう。
イマジンブレイカー、触れた物が異能の力ならどんなに強力だろうが、神のシステムだろうが打ち消し破壊する。
あの糞うざい吸血鬼は言っていた。眷獣は魔力の塊、君の右腕に触れれば消えてなくなる。
それが本当かは分からない、だが、コイツを倒さなければ古城がやられる。俺は右拳にありったけの力を込め、また一歩、そしてまた一歩、上条は進んで行く。
「そう言えば、君の名前は?」
「上条当麻、お前のその幻想をぶち壊す奴の名前だ。覚えとけ、」
そして、その言葉をいい終わった瞬間、戦いが始まった。
真祖殺しのけんじゅうが動く、その動きは先程見せた動きとは全くの別物だった。さっきまでの奴のけんじゅうは
跳ねる様に動いていたが、古城の眷獣、レグルスアウルムの魔力を奪い新たな姿に変わったソロンレグルス
それはまるで獅子が獲物に飛び掛かる様な攻撃
「うおーー!」
上条はその攻撃をギリギリで避け、少し間空いを取る。イマジンブレイカーで触れれば倒せるはずだ。だが、出来ない、こんな得体の知れない何か、イマジンブレイカーが効かなかったら俺はどうすればいい?
そんな思いが込み上げ、動けない。動かなければ殺される、でも動けない、体はいつもよりも重い、息は荒い、心臓の音がいつもよりも大きく聞こえる。これでは蛇に睨まれた蛙、怖い、それしか言い様が無い。
「上条、避けろ!!」
古城は叫ぶ様に大声で言う。いつの間にかソロンレグルスは攻撃体制に入っており、もう攻撃する寸前だった。
今から動いても避けれない。
そして、ソロンレグルスは体内に溜めた魔力を放出した。レグルスアウルムの魔力を吸収し雷の魔力を手に入れたソロンレグルスの攻撃、それは学園都市レベル5のビリビリ中学生が使う電撃の槍に似ていた。
俺は死ぬのか?
その攻撃はとても遅く、ゆっくりに見えた。走馬灯と言えばいいのか、俺はとある日以来記憶を失っている。だが、そのとある日までの記憶は覚えている。色んな奴に出会った、御坂、青髪ピアス、土御門、その妹、父さん、母さん
インデックス
こんな所で終わるのか?君の人生は?
どこからか声が聞こえる。聞いたことの無い人の声、それは続ける。
「君はここで諦める器では無いだろう。それに君にはやる事がまだ残っているじゃないか、」
やるべき事?
「この世界を救うのでは無かったのか?」
無理だよ、俺には出来ない、俺にそんな力は無い、
「君には力がある、だから封印したんだ。」
封印?なにを
「それはまだ言えない。出来れば言いたくない、これを知れば君は、」
そこで声は聞こえなくなった。そして元の時間に戻される。
「ハーーー!!」
奴の攻撃は当たらなかった。いや、防がれたと言うのが正しい
「ひ、姫柊?」
姫柊は俺の前に立っていた、奴の攻撃を防ぐ為にだが、その攻撃は凄まじく姫柊の槍、シュネーヴァルツァーでさえ打ち消せていない、その場で止めるのかやっとのようだ。
シュネーヴァルツァー、俺の右腕と同じく魔力を打ち消す破魔の槍、それでさえ打ち消せていない
「上条さん、先輩を連れて逃げて下さい。ここは私が食い止めます!」
今にでも折れそうな槍でソロンレグルスの攻撃を受け止めながら、姫柊は俺達を守ろうとしている。逃げていいのか
女の子、一人も守れず、尻尾をまいて逃げる。
「いいや、違う!!」
上条は前に出る。そして右腕を前に出し電撃の槍に触れる、それだけでソロンレグルスの攻撃はかき消される。
何だ、やれば出来るじゃなぇか、ただビビってただけじゃねぇか
「悪い、姫柊、迷惑掛けちまって」
上条は言う。さっきまでの怯え恐怖は消え、何か別の感じが今の上条には流れている。
「さー、第二ラウンドを始めようか?」

 
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