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Angel Beats! the after story

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大波乱!嵐の秋蘭祭
  秋蘭祭に向けて

次、目を開けたら星が綺麗な夜空ではなく、清潔感漂う白い天井だった。
「戻って……来たのか……」

どのくらい眠っていたか分からないが、重い体を起こす。
「痛っててて」

まだ、完全には治ってないらしく刺された腹部が痛む。ちょっと経ったら痛みも引き、周りを見る。どうやら、一人部屋らしく誰もいなかった。とりあえず看護婦を呼ぼうとナースコールを押そうとしたらドアが開けられた。

ドアを開けた彼女は手に持っていた花を落とし、驚きの表情を隠せないでいた。
「おと…なしくん」

彼女は勢いよく俺の腹に抱きついてくる。
「心配かけたなゆり」

優しくそう言いながら頭を撫でる。
「あなた、リーダーに心配をさせるなんて最低よ…」
「悪かった」

良い雰囲気を壊したくないから言いたくないけど……ゆり、これ以上されると……傷口が開く!ものすごく痛いが我慢するぞ。

そして、新しい来客が来た。
「おと…なしさん」

えっ?これってデジャブ(既視感)

またしても、腹部に激痛がくる。
「心配したんですよ…音無さん」

かなで、抱きついてくるのはすごく嬉しいですけど……ヤバイかも。
またまた、来客が来る。

「おと……なし」
「おと…なし先輩」

またデジャブだ……

「心配させやがってこのヤロウ」
「心配しましたよ、音無先輩」

4人に抱きついてもらえるのは本当にありがたいだが……
そろっとレッドゾーン突入だわ。

「みんなそろっと話してくれな痛か?人が来たら恥ずかし痛し」

痛すぎて言葉が変になってしまう。
トドメみたいな感じで、またドアが開けられた。

「音なっちゃん!心配しました!I kiss youuuuuuu!!!」

えっ!?なんで、TKがいるだ?

「みんな心配かけてごめんな。一言、言わせてくれ」

「なに?」

「なんですか?」

「なんだ?」

「どうしました?」

「what's?」

みんなの視線が俺に集中する。

「ごめん…みんな…先……逝くわ」





それから時間が経ち……

「悪かったわ」

「ごめんなさい」

「すまん」

「めんごです」

「申し訳…おっと、sorry」

謝り方は多種多様だったが反省しているようだったから一応許す。

「一つ聞きたい。なぜTKがここに?」
「ふっふっふ。それはこの俺が教えてあげよう」

自信満々の日向くんになが〜い捏造回想を聞かされた。
「分からないが分かった。あっ、かなですまないが飲み物を買ってきてくれないか?」

「はい。分かりました」

嫌な顔を一つせず行動するかなで…マジ天使!

「音無くん。かなでちゃんをパリらせて……殺されたいの?」

嫌悪感丸出しするゆり……マジデビル!

「待て待て、かなでに聞かれちゃダメなんだ。これから話すことは」
「何かあったのね」

かなでがいない隙に、俺が死後の世界で体験したことをみんなに話した。
「そんなことがあったの」

「そのイヴちゃんってかわいいかったか?」

「ひなっち先輩浮気はゆるしませんよ…」

「音なっちゃんも大変でしたね」

耳をユイに引っ張られている日向を無視しといて、これからのことをゆりに聞く。
「どうするだ?これから?」

「そうね……とりあえz」

「待ってください!このユイにゃんのことを忘れてませんか?」
突然、ユイが割り込んでくる。
「いったいどうしだ?」

「音無先輩忘れてませんか?私がガルデモ対策を練っていたことを」

「「あ〜そうだったな」」
俺も日向も忘れていたらしくユイに言われて思い出した。

「てめぇ〜ら何忘れてんだ〜〜、ユイにゃんがどれだけがんばったと思ってるんだ〜〜」
一応、病室内ということで声を抑えているあたりが感心した。

「で?そのガルデモ対策とやらを教えてくれないかしら?」

「わっかりました。では説明しますね」

ユイのガルデモ対策はこうだ……
まず、俺たちがバンドを結成する。
猛練習して、オーディションや路上ライブをする。
事務所の人に目をつけてもらう。
そして、デビューする。
バリバリに売れて、ガルデモと共演する……とまぁ、要点をまとめるとこうなる。これを聞いた俺たちは……

「「「「バカだな」」」」
「どうして、そうなるんですか!?」

みんなを代表するように日向がユイに聞く。
「いやいや、お前それ、どんくらいかかんの?」

「そうですね〜早くて1年とちょっとですね」

「oh……crazy……」

「バカだな」

「救いようもないわね」
ダメだ…可哀想になってきた。

「ええ〜〜せっかくギターやらドラムやらを借りていたのに〜」
「待って!もしかしたらそれ使えるかもしれないわよ」

どうしたんだゆり!?何か変なもんでも食ったんじゃないか?

「おい、ゆりっぺお前何か変なもんでも食ったんじゃないか?」

バキッと鈍い音が一瞬聞こえた後ドン!という何かにぶつかった音が聞こえた。

日向……お前は今日からルームメイトだな☆

「これを見て頂戴」

「どれどれ」

「なんて書いてあるんですか〜?」

「気になりますね」

みんなに聞こえるように読んでみる。
「え〜となになに、第50回鳳明学園 秋蘭祭(しゅうらんさい)のお知らせ?」
「分かったでしょ」

「「「いや、全然」」」
秋蘭祭?のお知らせだけで察しられるほど俺たちは頭が良くない。

「ほんと、察しが悪いわね。教えてあげる。ここだけの話、50回記念としてこの秋蘭祭にガルデモがサプライズとして、コンサートをするのよ」

「なんで、そんなことを知ってるんだ?」

「ゆりっぺ……お前ついに犯罪を……」

「必ず面会には行きますから」

「ゆり嬢お達者で……」

ゆり=犯罪と結びつけるなんて、相当ヤバイことしてたんだなゆりは……
「あんたたち、勝手に犯罪を前提にするな!私がこの鳳明学園の副会長だから知ってるの!文句ある?」

ゆりが副会長?初めて知ったぞ。
「あっ、ちなみにかなでちゃんは生徒会長よ」

こっちでも生徒会長だなんて、さすがかなでだ。
「なんで教えてくれなかったんだ?」
「「「そうだそうだ」」」

「言う必要がなかったからよ。それよりも詳しく説明するw…」
「みんな、飲み物買ってきたよ」

タイミング悪く、かなでが入ってきてゆりの説明が全く聞けなくなる。
「そう。ありがとかなでちゃ……かなで」

どうやら、ちゃんづけがクセになってしまって言い直したゆりを怪しむこともなくかなでは何かに気づいたらしくこっちに素早く近づいてくる。

「あ!ゆりちゃんそれ!そのプリントは秘密事項が載ってるから他の人に見せちゃダメなんだよ!忘れたの?」

「違うのよかなで!これは……そう日向くんが全部悪いの!」

「うぇぇ!なんで俺に罪がかかるんだよ!?why!?」
日向……お前それを流行らせたいのか?

それから日向は延々にかなでに説教されていた。





それからまた数日が経ち退院まで後二日になった。

「では、これからガルデモ対策の作戦の説明をするわよ」

「「「は〜い」」」
ということで、かなで以外が俺の病室に集まっている。

「作戦はこうよ。まず、私を入れる音無くん、日向くん、ユイで四人バンドを結成するわ」

「なんで、僕がいないですか!?」

「TKはバックダンサーよ」
それって、邪魔じゃないか?

「そういうことですか、ゆり嬢最初から言ってくださいよ」

「ゆりっぺ、バックダンサーって邪魔じゃないか?」

あ〜あ言っちゃったよ。
「なんやねん!ワイだって、あれ?バックダンサーとか邪魔じゃない?って思ったわ!ほんともうなんやねん!」

「謝りなさい日向くん」

「そうですよひなっち先輩」

「そうだぞ日向」

たぶん、みんなバックダンサー邪魔じゃないって?思ったんだろうな
「悪かったTK!この通りだ!」

「顔を上げんさい。今回は許しちゃる。反省しなさい」

「ありがとTK」

「TKの怒りも静まったことだし、続けるわ」
そう言いながら、ゆりは一枚の紙を出してきた。

「これが私の決めた。楽器担当表よ」

ゆりが出した紙を見る。


ボーカル&リズムギター→ユイ

リードギター→私

ドラム→日向くん

ベース→音無くん

合いの手→TK× バックダンサー→TK

「どう?結構いい感じでしょ?」
TKが最初、合いの手だったのはツッコまないで、まぁ妥当だな。

「ゆりっぺ先輩やっぱり分かってますね〜」

「ドラムか面白そうだな」

「俺、ベースとかやったことないけど大丈夫なのか?」

「ゆり嬢……なんでもないです」
同情するよTK……

「これから、音無くんが復活してから秋蘭祭まで、死ぬ気で練習してガルデモのライブに私たちが乗り込むわよ!!」
乗り込むという言葉を聞いても誰もツッコまないのはそういうのに慣れてるからだろう。
「ゆりっぺ先輩質問です」

「何かしら?」

「どのくらい時間があるんですか?」

「一ヶ月と2週間あるかないかだわ。これからは忙しくなるわよ〜みんなには、今までにガルデモが出した曲の全ての歌詞、楽譜を覚えてもらうわよ。それと、ユイあなたにはある曲を完璧にしてもらうわよ」

「ある曲ってなんですか?」

「また後でね」

ゆりの話を聞く限りだと、今までにガルデモが出した曲は十曲ぐらいだろ。それを短い期間で覚えるかよ!?無茶だ。

「ゆり、それはいくらなんでも無茶だろ?」

「いいよく聞きなさい。これからあなたたちがするのは、無茶じゃなくって無理をするの!だから大丈夫。私に任せなさい!」
さすがは俺たちのリーダーだ。敵わないよ。

「分かったぜゆりっぺ!」

「私に任せてくださいゆりっぺ先輩!」

「Foooo!!!熱くなってきました!」

「やってやる!」

ゆりの一言で俺も含めみんなの士気が上がる。


「じゃあ……オペレーションスタート!!!」




 
 

 
後書き
始まりました秋蘭祭編!
バンドを結成した音無くんたち。これから盛り上げていきましょう。
いや〜人数が増えると書くのが大変です。何かいい方法がないでしょうか?
それはそれとして、楽しんでくれたでしょうか?練習編を加えるか悩んでますが、ガルデモが登場するのも時間の問題!あ〜早く岩沢さん書きて〜。
あらためて、これからもどうぞよろしくお願いします。
(意見・感想お待ちしてます) 
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