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ぶつかった相手は

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第二章

「あそこに行くか」
「そうだな、じゃああそこに行くか」
「あそこで食うか、お好み焼き」
「そうするか」
 仲間達も彼の言葉に頷きそのうえで近鉄の駅の方に向かった、そしてそこでお好み焼きをたらふく食べてビールを少しひっかけた。
 それで次の目的は果たした、祥太郎達はこれまた駅の傍にある本屋を左手に、駅の下の商店街の入口を前に見つつ少し先に出た。
 その中でだ、祥太郎は仲間達に笑ってこう言った。
「ここもいいだろ」
「鶴橋に来たのははじめてだけれどな」
「それでもな」
 仲間達も彼に応えて言う。
「いい感じだな」
「そうだよな」
「ああ、そうだよ」
 祥太郎は商店街の入口を見つつ彼等に話す。
「ここも結構いいんだよ」
「難波とか都島もいいけれどな」
「住吉もよかったな」
「天下茶屋もな」
 何処も祥太郎が彼等に案内した場所だ、彼は大阪の至る場所に行ってそのうえで遊んでいるのである。
「よかったけれどな」
「ここもいいな」
「鶴橋もカラオケがあってゲーセンがあってな」
「食いものも美味いしな」
「面白い場所だよな」
「大阪ってのはそうなんだよ」
 祥太郎は遊んでいて満足している笑顔で言った。
「遊ぶ場所が一杯あるんだよ」
「神戸よりもだよな」
「ずっとあるよな」
「こうした繁華街以外の場所でもな」
 商店街や住宅地でもだというのだ。
「遊ぶ場所、楽しめる場所があってな」
「楽しめるんだな」
「難波とか梅田だけじゃなくてか」
「色々あるんだな」
「そうだよ、今度は上本町に行くか」
 鶴橋と目と鼻の先だ、その近鉄の本社がある場所でもある。
「あそこでホテルに入るか」
「おいおい、そっちの遊びもするのかよ」
「本当に好きだな」
「好きも好き、大好きだよ」
 所謂女遊びもだというのだ、祥太郎は笑いながら話す。
「何せ俺はフリーだしな」
「御前彼女はいないよな」
「いつも男と一緒に遊んでるよな」
「どうもな、あれなんだよ」
 首を捻って言う祥太郎だった。
「彼女だけはな」
「いないんだな」
「そうなんだな」
「これといった娘がいないんだよ」
 だからだというのだ。
「いたら別だけれどな」
「その娘と一緒に遊んでか」
「女遊びもしないんだな」
「彼女がいたらする必要がないだろ」
 女遊びはというのだ。
「それはな」
「まあそれはそうだよな」
「俺達も彼女がいたらな」
 それでだというのだ。
「彼女と遊ぶよな」
「絶対にな」
「男と遊ぶのもいいけれどな」
 それでもだとだ、祥太郎は言うのだった。 
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