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天使舞う、この世界

作者:金猫
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NO.4 駒王町

 
前書き
総合評価が一気に200突破・・・!ありがとうございます! 

 
やっほ、自由気ままな三人旅をしているレイナーレだよ。力を使う度に心が折れそうになるけど。

「あの、付き合ってください!」

ナンパ止めてくれませんか?精神的ダメージが大きいです。


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「(もきゅもきゅ、もきゅもきゅ)」

可愛い擬音を発しながら食べ歩きをしているオーフィス。愛でたい。
現在地は駒王町。原作の場所。来た理由は、主にシスコンが妹を見守りたいということ。
適当な土地を買って業者雇って家を作ってもらう風景を間近で見る。オーフィスの勉強。
そろそろ拠点が必要だと思ったからな。あ、ちゃんと力やら猫耳やら猫尻尾やら天使の羽やら天使の輪は隠してある。コスプレで通りそうなのが悲しいけど。

「ねえ、いつまでこれを見るの?」

ちゃんと語尾のにゃもとってある。

「オーフィス・・・・・・じゃなくて夜々(やや)が飽きるまでね」

今現在、オーフィスの格好は黒い着物である。あの変態ゴスロリ服ではない。お陰で、『機巧少女(マシンドール)は傷つかない』の夜々(やや)にそっくり。だから、偽名は夜々(やや)にした。
俺の偽名は鳶一(とびいち)千代紙(ちよがみ)。因みに、千代紙は原作の鳶一折紙が五河士道と子供作ったとき、女の子だったらの名前である。こんなところでだけど、ちょっとくらい願いを叶えてやろう。
黒歌はまんま黒歌。別にええやろ。

「なんか私だけ杜撰じゃない?」

「気のせいよ。別に偽名が思い付かなかったとかじゃないから」

「絶対それが理由よね!?」

うん。いいツッコミだ。モフられる以外にこんな才能があったとは。

「ん。もう十分」

オーフィスの勉強が終了したみたいだ。家ももう少しで完成するだろう。

「そう。それじゃあ、町の探索にでも出掛けましょう」

町巡りもいいものさ。


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町を歩いていると、複数の堕天使の気配を感じた。恐らく、神器(セイクリッドギア)狩りに来ている連中だろう。一ヶ所に固まっている。
どうやら原作一巻の時期らしい。次に駒王(くおう)学園に行って悪魔の気配を探ったら、旧校舎に六人。リアス・グレモリー、姫島朱乃、子猫改め白音、ギャスパー・ヴァラディ、木場祐斗、それと兵藤一誠。つまり、アーシアがまだ眷属になっていない。ありゃりゃ。一誠には間に合わなかったか。
となると、一誠が悪魔の説明を受けているところか?だとしたら、一つ確認しておくか。
俺の影響で物語がどうなっているか。忘れているかもしれないが、俺はレイナーレだからな。一誠は誰が殺したんだ?ドーナシーク?それともミッテルト?それとも俺の変わりに誰かいるのか?
そういうことを確かめる。

「じゃあ、各々自由な時間を過ごしましょう。今日の夜には作りかけの家の前に集合よ」

「(コク)ん」

「わかったわ。って、なんで千代(ちよ)が仕切ってるのよ」

「参謀だもの(ヒエラルキー最下位がなにいってんの?)」

「心の声が駄だ漏れよ!」

実際この中で一番弱いやん。同じ遠距離タイプだから、物量が圧倒的な+光を操る俺には相性最悪だからな。動きも俺の方が速いし、一応あの『無限の龍神《ウロボロス・ドラゴン》』に鍛えられたからな。(一方的にやられるだけだったけど)

「白音の様子でも見てきなさいよ。気づかれないようにね」

「わかってる」

「お金頂戴」

オーフィス、お前花より団子か?まあいい。とりあえず二千円渡しておく。二千円札じゃないぞ?千円札二枚だからな?どこぞの不幸少年みたいな事件起きてほしくないし。

「ありがとう」

「無駄遣いはダメよ」

「まるっきりお母さんじゃない・・・・・・」

あんなん可愛い娘だろ。見た目も中身も。ちょっとバカみたいに強い食いしん坊な娘だよ。
黒歌は姉の威厳がないけど(笑)

「今失礼なこと考えたでしょ・・・・・・」

「あら、読心術が使えるの?」

「そこは否定しないの!?」

取り繕ったって意味ないもん。
さて、俺は堕天使がいるであろう教会に向かうとするかです。そう思って歩み始めた。


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一通り町を回って地理を頭に叩き込む。途中で「にょ」って言う筋肉質で猫耳つけたゴスロリ姿のクリーチャーに合った。ついでに異世界の行き方を聞いた。色々と大変だったぜ。話している間冷や汗が止まらなかったんだ。動物としての本能が言ってた。「コイツには絶対に勝てねぇ」って。流石ハイスクールD×D最強の人物。グレートレッドなんて目じゃねぇぜ。

ドンッ。

と、何かにぶつかった。感触からして人間だな。

「あうぅ」

声のした方向を見ると、シスターが尻餅をついていた。

「大丈夫かしら?」

「大丈夫ッスか?」

声が重なった。声のした方向を見ると、茶髪の比較的イケメンがいた。中の上ってところかな。

「あ、はい。大丈夫です。すみません。前を見てなくて」

シスターの顔はヴェールに隠れているため見えない。まあ、予想はつくがな。
手を差し出し、立ち上がる手伝いをする。その時、風が吹き、シスターのヴェールを脱がした。
そこにいたのは、やはりアーシア・アルジェントだった。ただ、俺は別のことで驚いてしまった。
なんと言えばいいのだろう。アーシアの中に、小さいが確かに、紫色の結晶が見えた。そこには、『Ⅸ』とかかれている。
なんだ、これは。思わず思考を止めてしまった。
隣にいるイケメン、というより兵藤一誠も言葉がでないでいる。まあ、こっちは容姿に目を奪われたんだろうが。

「あ、あの・・・・・・どうしたんですか・・・・・・?」

「あっ。ご、ごめん。えっと・・・・・・」

「ごめんなさい。少し考え事をしていたわ」

とりあえず言い訳を言う。一応、俺が天使とは気づかれていないはずだ。オーフィス仕込みの技術をなめてはいけません。それに、一応天使だから外国語も話せる。
ヴェールを拾って会話をしようとする。

「あなた、旅行鞄なんて持っているけど、どこかに行く予定があるの?」

「あ、はい。今日からこの町の教会に赴任することになったんです。あなたもこの町の方ですか?そうなら、これからよろしくお願いします」

「ご丁寧にありがとう。私も最近この町に来たばかりなの」

一誠そっちのけでガールズトーク(?)に花を咲かせる。

「この町に来てから困っていたんです。その・・・・・・私って、日本語を上手く喋れないので・・・・・・道に迷ったんですけど、道行く人皆さん言葉が通じなくって・・・・・・」

言葉の壁か。俺も前世で苦労したな。何度も世界の言葉が一種類ならいいのにと思ったよ。

「そうなの?つまり、教会に行きたいわけね?」

「はい」

よし、そこでつっ立っている一誠。お前に役をやろう。

「そこの君」

「お、俺?」

「彼女が教会まで案内してほしいって。私もここに来たばかりだから、教会がどこにあるのかわからないから、あなたが道案内してちょうだい」

実は、教会がどこにあるかまだ知らないんだ。

「は、はぁ。一応、教会なら知ってますが・・・・・・」

なんで躊躇する?ああ、悪魔だったな。敵地に行きたいなんて思わないよな。

「・・・・・・わかった。案内する」

そういうわけで、俺たちは教会に向かった。


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現在進行形で教会に向かっている。
今は公園の手前だ。

「うわぁぁぁぁん」

「大丈夫、よしくん」

公園の中から子供の泣き声と、それを宥める母親の声が聞こえた。
その光景を見たアーシアは、子供に近寄っていった。こういうのを見過ごせない性格だったな。

「大丈夫?男の子ならこのぐらいの怪我で泣いてはダメですよ」

そう言って、アーシアは自分の手のひらを子供の怪我を負った膝へかざす。
そこから淡い緑色の光が溢れ、子供の怪我がみるみる消え去っていく。だが、アーシアの中に見えた結晶があの力を使ったとき、緑色の膜に覆われた。まるで、あの結晶を外に出さないように。

「はい、傷は無くなりましたよ。もう大丈夫」

親子ともにきょとんとしている。目の前であり得ない光景があったから、無理もない。それでも、傷を治してくれた恩人に対しての礼は忘れず、頭を垂れ、その場を子供と一緒に離れた。

「ありがとう、お姉ちゃん!」

「ありがとう、お姉ちゃん。だって」

日本語で返された感謝の言葉を一誠が通訳する。

「あの・・・・・・今のは?」

俺はあくまで知らない振りをする。天使って知られたくないし。

「治癒の力です。神様から頂いた素敵なものなんですよ」

その認識に間違いはない。神器(セイクリッドギア)は神が作ったからな。そこは尊敬するぜ。
少し寂しげな表情をするアーシア。力のせいで不幸になっちまったからな。いっそのこと『禍の団《カオス・ブリゲード》』にいるディオドラぶっ潰そうかな?一誠に譲ろうか?

会話は一旦途切れ、再び教会に向かう。
暫くして町外れの教会にたどり着いた。一誠は少しそわそわしている。

「あ、ここです!良かったぁ」

さてと、用もすんだし帰るか。

「さて、私は帰るわ。あ、お礼はいいわよ。それとそっちの男の子、さっきからそわそわしているけど、何か用事があるの?用事があるなら早く行ったら?」

「あ、ありがとうございます。今俺急いでいるんで」

俺と一誠は教会を離れる。

「ま、待ってください!」

「あ、そういえば自己紹介がまだだったわね。私は鳶一千代紙。あなたとそっちの男の子の名前は?」

「俺は兵藤一誠。周りからはイッセーって呼ばれてるから、イッセーでいいよ」

「私はアーシア・アルジェントと言います。アーシアと呼んでください!」

「じゃあアーシア、イッセー、また会えるといいわね」

そう言って俺はまだ完成していない家に向かった。


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辺りはすっかり闇に包まれている。以外と拠点の家と教会は遠かった。『天翼(マルアク)』使えば一分もかからないけど。
ああ、二人に心配かけるな。もう少し余裕をもって行動するべきだったか?
そう考えているその時、複数の悪魔の気配を感じた。その数十人!?多っ!なんだよ!?

「ヒャハハハハ!人間発見!旨そうじゃないか!」

ああ!?悪魔の一体が俺に向かってきた。ッチ。暗闇の中で目立つが仕方がない!

「『神威霊装・一番《エヘイエー》』、『絶滅天使(メタトロン)』」

「なっ、天使!?ヒャハハ!宿敵発見!即刻殺害!」

どこぞの自動人形のような台詞だな。

「『光剣(カドゥール)』」

光の光線を網目のように張り巡らせる。それを、一気に縮める、というよりかは、圧縮する!

「『牢獄(プリズン)』!」

「ギャヘ」

その一撃で悪魔は消滅した。弱っ。

「キヘヘヘ、ボルンガのやつ殺られちまったぜ?」

「ヒヒヒ、欲が強いからだ」

「カカカ、悪魔は欲が強い生き物さ!」

笑かたのバリエーションって色々あるんだな・・・・・・。ていうか、よく雑談なんてできるな。
俺は穂先が五本に別れた光の槍を作り出す。そして、投げる。俺の槍は基本投擲に使うものさ。

「『滅光槍(ブリューナク)』」

投げられた槍は五本に別れ、それぞれの敵を突き刺す。因みに、ブリューナクの持ち主のケルト神話の光の神、ルーはかの有名な英雄、クー・フーリンの父らしいよ?

「キヒャ!?」

「ヒグゥ!?」

「カヒュ!?」

悲鳴のバリエーションまで多種多様。全く、敵の力量ぐらい測れよ。よそ見している余裕はないぞ?
残りの悪魔の気配を探る。結果は、五人と一人が戦っていた。ああ、そういえば、アーシアを教会に送った日の夜ははぐれ悪魔の討伐だったな。あれ?こいつらはぐれ悪魔?
・・・・・・・・・・・・ずらかろう。俺は何もしーらない。


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犯行現場?から逃げてきてほぼ完成した家の前にたどり着いた。すでに二人は戻っていた。

「遅いにゃ。門限を決めた本人が一番遅いってどういうことにゃ」

「ごめんなさい。はぐれ悪魔に絡まれたわ」

「ん。なら仕方がない」

おお、オーフィスが優しい。

「心配かけたかしら?」

「それはない」

「にゃ、レイナーレを心配するだけ無駄にゃ」

それはどういう意味だ!
そして夜が明ける。あ、ちゃんと宿泊施設を借りてそこで寝たよ?


 
 

 
後書き
ハイスクールD×D最強はミルたんだと思うんだ。 
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