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ソードアート・オンライン~十一番目のユニークスキル~

作者:りんまろ
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唯一無二の不確定因子
  第三話 二人の美少女

 
前書き
小太刀と神聖剣のスキル募集!!よろしくお願いします!
 

 
50層 アルゲード
一言で言うなら猥雑である。だが俺たちはこの街の雰囲気が気に入っていた。


「で、どうする? 勿体無いけどエギルのとこで売るか?」


「防具も新調しなけりゃならないしな・・・・・・でも食いたい!!!」


「俺そろそろ変えなきゃ駄目だな。そんなにか・・・・・・リオン、だれか料理できるやついないのか?」


「いる――いや、やっぱいない」


アテはいるにはいる。しかし、二ヶ月前のことを思いだすと頼みたくない。


「どっちだよ」


キリトは苦笑いした。そして俺は涙を飲みながら決断を下した。


「仕方がない・・・・・・売ろう・・・・・・先にエギルのとこにいっててくれ。俺は用事があるから」


「そんなに食いたいのか・・・・・・ホントに食い物には諦めが悪いな。まあ先に行ってるよ」


そうして俺たちは一時的に別れた。





「よし決まった! <ダスクリザードの革>二十枚で五百コル!」


どう考えても五百コルは安すぎるだろと思いながらトレード相手の槍使いに同情する。


「うっす。相変わらず阿漕な商売してるな」


「よぉ、キリトか。安く仕入れて安く提供するのがウチのモットーなんでね」


「後半は疑わしいもんだなぁ」


二人は軽口をたたきあう。


「まあいいや、俺も買取頼む」


「キリトはお得意様だから、あくどい真似はしませんよっ、と・・・・・・」


そういって首を伸ばし、キリトのトレードウインドウを覗き込む。
そして、それを見た途端、故買屋の店主エギルは驚きで目を丸くした。


「おいおい、S級のレアアイテムじゃねえか。≪ラグー・ラビットの肉≫か、俺も現物を見るのは初めてだぜ・・・・・・。キリト、おめえ別に金に困ってねえんだろ? 自分で食おうとは思わんのか?」


「思ったさ、けど、こんなアイテムを扱えるほど料理スキルを上げている奴なんてそうそう・・・・・・」


そこまで言ったとき、背後から肩をつつかれた。


「キリト君」


キリトの肩に触れたままの手を素早くつかみ振り向き口を開いた。


「シェフ捕獲」


「な・・・・・・なによ」


キリトに手をつかまれたプレイヤー、血盟騎士団の副団長、アスナは訝しげな顔をして後ずさった。
とその時アスナの後ろから金髪碧眼の少女が話しかけてきた。


「キリト・・・・・・いつまでアスナの手を握っているのですか? 場所を考えなさい」


金髪碧眼の少女の名前はアリス。血盟騎士団の副団長補佐だ。
そう言われたキリトはアスナの手を離し、さっきから殺気に満ちた目を向けているアスナの後ろにいる長髪を後ろで束ねた痩せた男に向かってひらひら振ってやりながら言葉を返した。


「珍しいな、アスナ、アリス。こんなゴミ溜めに顔を出すなんて」


店主の顔が一瞬引きつるが、アスナとアリスから、お久しぶりですエギルさん、と声をかけられると途端にだらしなく顔を緩ませる。


「なによ。もうすぐ次のボス戦だから、ちゃんと生きてるか確認しに来てあげたんじゃない」


「私は無理矢理連れてこられただけです」


と呆れた表情を見せるアリス。


「無理やり・・・・・・?」


とキリトは首をかしげた。


「気にしないで!! なんでもないから!!」


とアスナは顔を真っ赤にして手を前で降っている。


「なにがなんでもないんですか? 何ゆえ私を連れてきたのかと聞くと、一人だとはず・・・「むぐ!?」」


かしいから、と続ける前に、アスナはアリスの口を目にも止まらぬスピードでふさぎ慌てた様子で言った。


「そ・・・・・・そんなことより、何よシェフどうこうって?」


「あ、そうだった。お前いま、料理スキルの熟練度どのへん?」


キリトの問いに、アリスから手を離し、アスナは不敵な笑みを滲ませると答えた。


「聞いて驚きなさい、先週<完全習得>したわ」


「なぬっ!」


その言葉を聞いてキリトは驚いた。
そして同時にキリトはアホかっという顔をした。
そしてアリスはなぜか何か言いたそうな目でアスナを見つめている。


「・・・・・・・・・・・・その腕を見込んで頼みがある」


キリトが手招きをして、自分のアイテムウインドウを可視モードにして見せる。それを見たアスナは驚きで目を丸くし、アリスも珍しく反応をした。


「うわっ!! こ・・・・・・これ、S級食材!?」


「・・・・・・・・・・・・お前ついに盗みを働きましたか」


「なんでだよ!!! 歩いて帰ってる最中に運よく遭遇したんだよ! ・・・・・・まあそこで取引だ、アスナ。こいつを料理してくれたら一口食わせてやる」


キリトが言い終わる前にアスナがキリトの胸倉をがしっ、と掴みながら口を開いた。


「は・ん・ぶ・ん!!」


思わぬ不意打ちにキリトがドギマギして頷いてしまった。
アスナがやったと左手を握る。しかしここで一つ問題が発覚した。


「ところで先ほどから気になっていたのですが一体どこで料理をするつもりですか?」


とアリスの冷静な一言。
それを聞いた途端、キリトとアスナは固まった。 
 

 
後書き
四話目!前回短かったので今回は少し長くしてみました。まあそれは置いといて(笑)
やっとアスナ、アリス登場です!ちなみにアリスはSTLに出てくるあのアリスです!

それにしてもアリスらしい口調をうまくアレンジしながら再現するのは難しい・・・
なにか言い回しがおかしいと思ったらご指摘お願いします!! 
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