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こんなチートでもありですかい?そうですかい。

作者:わいわい
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第37話。変人と桜。

中間テストが終わると部活動も始まり、校庭や体育館からは運動部の喧騒が聞こえる

「今日も運動部の皆さんはご苦労なこって。そうは思いませんか皆さん?」
「別に赤の他人が何してようが私には関係ないわ」
「凛ちゃんの発言に全運動部男子が泣いた。」
「あははっ」
「・・・・晋吾よ」

凛ちゃんと桜ちゃんと会話してたら一成に邪魔された。

なんや、俺かて年甲斐に若くて可愛い嬢ちゃん達とお話して楽しんでたのに。同い年やけどな

「・・俺の記憶が正しければ、間桐嬢と遠坂は仲がよろしく無かったはずだが?」

恐らく一成は初めて桜ちゃんを紹介した時の凛ちゃんの対応のことを言っているのだろう。

「新しく入った間桐桜ちゃんや」
「・・・・ふ~ん。そう。」
「桜ちゃんぬいぐるみ作りしとるんよ。な?」
「え・・ええ。」
「・・・・・・・・ふ~ん。そう。」

確かこんな感じだったハズだ。

しかしだ、何を分かりきったことを言っている。

「初対面でベラベラとコミュニケーション出来るほど凛ちゃんにコミュ力はなか。あるような演技はできるだろうがな」
「・・・・馬鹿にされてる?」

そんな事ないっすよ~

「まぁまぁそんなことより、ミルクティーいる人~」
「いるわ」
「あの・・私も・・・・」
「ほいほい任せー。今日はたい焼き買ってきたでー」
「どこのですか?」
「安心せい桜ちゃん。ハズレのない江戸前屋のさかいに」
「やった!」
「私はケーキのほうがよかったわ」
「毎日ケーキ食ってると太るで?」
「なっ!どこをどう見て言ってるのかしら!?」
「必死になるっちゅうことは気にしとる証拠やろが」
「私もそろそろヤバイかも・・・・」
「・・・・解せぬ」

何がや。

まぁ、一成が何となく二人の仲を感じてるのは分かる。霊感はないが、空気は読める奴だからな。

確か親父情報では遠坂の子は二人居て、一人は間桐に養子として出されたとある。

それが正しければ凛ちゃんと桜ちゃんは姉妹だ。

しかし、これまた親父情報だが、遠坂と間桐は不可侵条約的なのを結んでおり、無闇に関わってはいけないらしい。

これが二人の仲に溝を作っているのだろう。いやはや、難儀なこって。

ちなみになんで親父がこんなことを知ってるのか聞いてみたら、

敵対相手に対してこれぐらいの情報収集は戦場に置いてありふれたこと。場合によっては子供を人質に云々

とかほざいてきたので俺のデコピンが火を噴いた。

やはりテロリストだったか。

「ひとまず、二人のことは一旦置いといてだ、生徒会がなんの御用ざんしょ?」
「お?うっ、うん!実はだな・・」

実は一成、同好会に出ているのではなく、生徒会の役員として来たのである。

「頼みがあるのだ」
「相変わらず直球やの。まぁそこも一成の魅力かね?ええやろ聞きましょ?」
「生徒会からの依頼として消耗品・備品の修理を頼みたいのだ。」
「修理?なんでや?」
「うむ。端的に言うとだな、修理費が勿体無い」

これ以上もない納得いく返答が返ってきた

「数日前、陸上部のストップウォッチを直しただろ?」
「お?ああ、やったで。3つぐらいやったかの?シロちゃんに頼まれてな」
「それに目を付けたというわけだ」
「誰が?」
「俺が、だ」
「ふ~ん。どうしても直らんものは直らんよ?」
「それは大丈夫だ。少しでも経済しようとしているだけだからな」

うーん。うちの生徒会は飾りじゃなかったのか。それとも流石一成と言うべきなのか?

「まぁ分かったわ。別にええよ?」
「交渉成立って訳だな?」
「交渉ってほどでもないやろ。まぁ、必要になったら言ってくれや」
「ああ、分かった。それでは、俺はやることがあるから行くぞ」
「おお、たまにはこっちにも顔出しぃ」
「フッ、了解だ」

イケメンスマイルを浮かべながら教室を後にする一成。

久しぶりに見た気がするわ。相変わらず叩きたくなる顔だぜ。









今週の日曜日。舞弥姉ちゃんと一緒に病院に行き、親父の世話をしにいく。

「そうかな?僕はとてもいいと思うよ?」
「やだぁ~切嗣さ~ん」

目の前には楽しそうに看護婦さんと談笑する親父。傍から見てナンパにしか見えない。

病院生活楽しんでるな親父。

「・・・・・」

無言の舞弥姉ちゃん。しかし、ゴゴゴゴゴゴッというエフェクトが俺には見える。

スタスタと親父に近づく舞弥姉ちゃん。

「おおっ舞弥か!よく来たねっ・・いててててて。何をするんだ舞弥。」
「・・大人しくしない切嗣が悪いんです。」
「相変わらずやの親父」
「晋吾じゃないか!会いたかったよ」
「俺もじゃ。せやから来たんよ」

親父の手をとり、引きずって行く舞弥姉ちゃん。そんな事してるから後妻さんとかいわれんだよ。

病室まで親父を連れていき強引に寝かせる。

親父はここ数ヶ月で一瞬で老けた。顔にシワができ、真っ黒な髪に所々白髪が見える。

まぁ、元の容姿がいいからか、老けたよりも渋くなったといった所だが。

親父や姉ちゃん曰く、親父には、『全て遠き理想郷』アヴァロンと呼ばれるものが入っており、

それは癒やしの力を宿しているため、アリンコの呪いをある程度抑え、それが急速の老化という現象を起こしているとのこと。

本来はあらゆる干渉を防ぐらしく、呪いをも無効化し、老化を抑える働きもあるみたいだが

親父は魔術回路自体もやられているので、うまく機能していないため、30代なのに見た目50代後半の初老になってしまった。

「病院暮らしはどうや?退屈しとらんか?」
「平気だよ。戦場と比べ物にならないぐらいマシさ」
「たしかし。けんど(けれども)、比べる対象がおかしいがな」
「ご飯も美味しいしね。士郎が作るご飯が恋しいけどさ」
「まぁ、戦時携帯食に比べればのぉ」

俺の親父は『一般人』ではなく、『魔法使い』テロリストであることを思い出す。

質問した俺がバカだったてことだ。

「ところで晋吾。最近深夜に出歩いてるって聞いたけど・・」
「ああ、もう大丈夫やで。そのことはみんなにも謝っておいたわ」
「まぁ、晋吾のことだし大丈夫だと思うけどね。遠坂家のお嬢さんとは仲良くしてるかい?」
「余計なお世話や。と言いたいが、仲良くはしとるよ。マブやからな」

たわいない親子の会話をして一日がすぎる。

俺らが帰る時、親父はシワが寄った目元を下げて、笑顔で見送っていた。









ミーンミンミンミーンミーンミンミンミンミーンミーンミンミンミーンミーンミンミンミンミーン

「イラッとした。セミを全滅させてくる。」
「待つんだ晋吾!気持ちはわかるが落ち着くんだ!!」
「離すんや上野!奴らはメスのことしか考えていない!だから殲滅すると宣言した!」
「人がセミを裁くなど・・ッ!」
「私、シンゴ・エミヤが粛清するというのだ!」
「エゴだよそれは!」
「衛宮くん、埼玉くん。授業中ですよ?」
「「先生スイマセン」」

うざかった梅雨の時期が過ぎたと思ったらこれだよ。

今年はセミの大量発生とかで、セミが五月蝿いったら五月蝿い。

暑さは我慢できる。この肉体は寒暖のストレス耐性も高いらしい。が、音は無理。下手に耳がいいのも難点です。

公立中学なのでクーラーがないので、俺は平気だが、みんなは窓開けていないと辛い。するとセミが五月蝿い。

なんという悪循環。やってられんな。なんとか6限まで我慢して放課後。

「つーことで凛ちゃん。なんとか防音してください」
「なんで私が・・・・」
「いや、魔術でちょちょいのちょいやないの?」
「な!?あなた外で何言ってるの!?」

驚いた表情で桜ちゃんをみて俺を見る凛ちゃん。

「ほ?桜ちゃんも関係者やろ?せやから別にええかなーっておもっとたんやけど」
「え?・・・・知ってるの?」
「おう。間桐さんちの子やろ?蟲のじーさんの」
「・・・・先輩はそこまで知ってるんですか?」
「親父が知ってただけやー。知っとるからと言ってなにかするわけでもないがの?」
「先輩は・・魔術師なんですか?」
「見える?」
「・・・・・・見えません。」
「ですよねー。まぁ、実際違うから別にええけどな」
「先輩は・・衛宮の人間なんですよね?そんなんでいいんですか?」
「俺の親父は魔術師っぽくないし、それに魔術云々は姉ちゃんに任せてる感じやし、俺は好きにやってる感じ」

桜ちゃんの目からは羨望と悲しみの感情を感じる。桜ちゃんは、家では自由がない感じなのか。

「桜ちゃんに一つ、先輩からのアドバイスや。」
「アドバイス・・ですか?」
「足元を見れぬ人間に進歩はない。先を見るだけの人間には進歩がない。足元と目先を見据えることができる人間に道はできる」
「足元と・・・・目先ですか?」
「成りたい自分を眺めるだけでなく、今の自分に悲観するだけでなく、現状の自分と成りたい自分を省みることでどうするべきかを知る。ってことや」
「現状の自分と成りたい自分ですか・・」
「まぁ、少し考えてみ。」

そう言って自分の作業に戻ろうとすると、凛ちゃんにガン見されてたことに気づく。

「・・なんや凛ちゃん。」
「いや、久しぶりに真面目な顔を見たから・・」
「そうか、惚れたんか?」
「んなわけないでしょ」

冷静に突っ込まれた。悲しす。





セミが五月蝿かった夏も終わり9月になった。

今年の夏は親父の体のこともあって遠くに出かけることも出来なっかたので、基本冬木で過ごした。夏なのに。

唯一の遠出はシロちゃんの全国大会を見に行ったぐらいか。シロちゃんは100と200で全中一位をとった。流石と言ったところ。

俺だけはアルの家にもちょくちょく行ってたので、遠出をしたと言えばしたか。

アルは9月頃には西にこれるらしい。まぁ、楽しみっちゃ楽しみでもある。

9月は体育祭が行われることもあり、俺としては一番辛い時期である。

「あー鬱だ。」
「どうしたんですか先輩?」

本日の放課後。体育祭の練習とやらからさりげなく逃げ出して部室に逃げてきた。

凛ちゃんは練習の指揮をとっていて、一成はまた体育祭実行委員なので、今日は桜ちゃんのみ。

「体育祭が近いやないか。最近それの練習練習ばっかりやん。正直うんざりやわ」
「でも先輩は運動できるんですよね?」
「それとこれは別や。嫌いなもんは嫌いなんよ」
「私も嫌い・・ですね。運動は苦手で・・・・」
「マジか。桜ちゃん一緒かー」
「先輩はまだ運動出来るからいいじゃないですか。私なんて・・」

類友ができたと思ったら桜ちゃんがダークサイドに落ちそうになったので慌ててフォローする。

「いやな、桜ちゃん、住み分けや住み分け」
「住み分けですか?」
「おうよ。人類皆が運動出来るわけじゃなか。せやから別にできなくてもかまへんのよ」
「そうですか?」
「おうよ。俺らは文化祭で頑張ればええねん。」
「・・・・先輩。私、元気でました。」
「そらよかったわ。」

そして下校時間。今日はシロちゃんの買出しに付いていかないといけない。

「さて桜ちゃんそろそろ帰るでー」
「あ、わかりました。」
「ちょっと弟と待ち合わせしとるんねん。桜ちゃん紹介したいから一緒にいかへん?」
「・・・・別にいいですよ?」
「ほないこか」

二人で下駄箱まで行き、校庭にいく。校庭ではシロちゃんがまだ練習していた。

高飛びらしい。100、200と制覇したシロちゃんの次なる目標は連覇と400、走り高飛び、走り幅跳びで一位になることらしい。

どこの超人だといいたい。

練習しているシロちゃんを見ると、明らかに飛べるはずのない高さで練習をしている。

何故そんなことをしているか?まぁ、俺のせいなんだろうがな。あ、派手に落ちた。

「ッ!?」
「?桜ちゃん?」

桜ちゃんがシロちゃんに駆け寄る。うーむ、優しい子やねー

「大丈夫ですか!?」
「いてててて、大丈夫だよ。なんとか受身とれたから。」

桜ちゃんに起こされるシロちゃん、

「シロちゃん大丈夫かー」
「あ、ニイさん。もうそんな時間か。」
「おう。もう行けるか?」
「・・・・もうちょっとだけいい?」
「しゃーないのー。焼き芋が食いたいのー」
「ハハハッ、分かったよ」

もう一度飛ぼうとするシロちゃん。また落ちる。

「なんでこんなこと無駄なことをするんですか?危ないじゃないですか」

焦った様子で忠告する桜ちゃん。シロちゃんはこちらに顔を向けて話す。

「う~ん。現状の確認かな?」
「・・・・・・・確認?」
「ああ、色々飛びかたとか助走の仕方とか試してみて、ダメだったらこの高さはダメってコトだし」
「・・・・でも危ないじゃないですか」
「俺、バカだからさ、確かめないとダメなんだよね。一歩一歩さ。どこまでが出来るか、これからどうすればいいか。」
「・・・・・・」
「今は無理なのは分かった。けどさ、つい30年くらい前までは、世界大会で100メートルで10秒を切れば大騒ぎだったのに、今では9秒幾つでるかの世界だしさ。それを考えれば、人の、俺の可能性は無限大だ。だから跳べる。」

ぼーっとシロちゃんを見る桜ちゃん。ほぅこれは・・・

「あっ、なんかごめんな。君とは・・初対面だよね?いきなり語っちゃって・・」
「あ、え、い、いえ。だっ、大丈夫です。」
「熱く語る男。衛宮士郎14歳。熱くなれよー!」
「ニイさん五月蝿い。」

最近シロちゃんが冷たいです。ニイチャン悲しいよ。これが兄離れってやつなのか・・・・

「さて、話してたら遅くなってしまった。シロちゃん。もういくで?」
「あっホントだ。君も送ってあげないと。えっと・・」
「さっ・・桜です。間桐桜といいます。」
「シロちゃんは、士郎っていうんよ。俺の弟や」
「・・・・いつも部室で聞いてます。」
「間桐?えっと間桐慎二って知ってる?」
「・・・・兄です。」

あれ?っと首をかしげるシロちゃん。・・シロちゃん、親父が言ってた間桐さんちの話忘れてるな。

「とりあえず、遅いから送らないと・・」
「大丈夫です。帰れますから。・・それでは先輩。さようなら」

逃げるようにして帰る桜ちゃん。・・・・恥ずかしかったんだな。

「いつも思うけど、真顔で女の子を送るとかよく言えるよなシロちゃん。」
「?普通だろ?」
「実はのぉ、それは意訳すると、
『君みたいな子を一人にしてはいけない。俺が守るよ』(`・ω・´)キリッ的なイケメン発言なんや」
「あ~はいはい」
「いやまじやって。今回は嘘やないから」
「あ~はいはい」

肩を並べて歩く二人の姿はいつもの如く、仲のいい兄弟であった。









side 間桐桜



「なんじゃ、今日は逃げ出さんのか?」

下品な笑みを浮かべるお爺様。ああやって私の反応を楽しんでいたのが今なら分かる。

不幸な私。可哀想な私。そう自分に言い聞かせて自分を守ってきたつもりだった。

才色兼備にして優雅、優秀な魔術師でもある姉。私の憧れ、そして・・・・私の望む姿だった。

人の可能性は無限大だ。そう言った士郎さん。皆を照らすような眩しい人。すぐに憧れた。今は私の太陽。

成りたい自分を眺めるだけでなく、今の自分に悲観するだけでなく、現状の自分と成りたい自分を省みることでどうするべきかを知る

先輩。そう呼んでいるが、心の中では違う。いつも思うのは。

お父さん。

彼の近くにいると安心する。彼に慰めてもらうたびに、励ましてもらうたびに、前を見てみようと思う。

そんな彼が言った。

成りたい自分。姉さん。現状に悲観するだけではダメだと言う先輩。どうするべきか一歩一歩。

そして、士郎さん。彼のように跳ぶんだ。

だから、まず逃げ出そうとした。でもダメだった。次にお爺様に立ち向かってみた。ダメだった。

今の私の力では逃げ出すことも立ち向かうこともできないことを理解した。

兄さんを使ってお爺様をどうにか出来ないかと考えてみた。色々やってみた。体も使った。

けど彼は使えなかった。彼ではお爺様をどうすることもできないことを理解した。

結局、無能な自分が露呈しただけであった。外からの助けを願った。だれか私を助けて・・・・

いつものように先輩が作った同好会に参加した。先輩は私が思っていることを見抜いているかのように言った。

人は何かを起すことで事が起こる。待つだけでは事は待たない。過ぎ去るのみ。

ドキリとした。なんでこの人は分かるのだろうか?でも、また前を見ることにした。

起すことで事は起きる。待つだけでは事は待たない。過ぎ去るのみ。

意味を考えてみた。助けは求めないと助けは来ないと言うことか?

けど、穢れた私を知られたくはなかった。特に『憧れ』には。

助けは求めない。けど、私では何もできない。・・・・私にはできない。・・・・『できるように』するには?

・・・・ああ。これが、『現状を理解』するってことなんですね。そうですよね?士郎さん。先輩。

マキリの属性である『水』を無理矢理付加されたこの身は、空を飛ぶ鳥が無理矢理泳げる様にされたのと等しい。

なら、泳げるようになればいい。まずは、『水』に慣れることから始めよう。つまり・・蟲に慣れようと思う。あのおぞましく感じていた蟲に

「はい。お爺様。今日はどんな蟲になさるのですか?」

恐らく、今の私はお爺様と同じぐらい下品な笑みを浮かべている。

まずは一歩ずつ、『泳いでみる』ことにする。マキリという泥の中を・・・・ 
 

 
後書き
間桐桜、蟲師はじめました。違う物語が始まりそうです。テーマは救いではなく、成長。沈むところを掬い、アドバイスと称してお話することで、少し前向きになりました。無能な自分を打開するために穢れた魔術師である自身を受け入れることを決意するものの、姉に対する劣等感が完全になくなっている訳ではありません。自身を間桐から救い上げてくれる「誰か」を待つことは止めたものの、他者に対する依存心は強いままで、現実だけでなく、自分の質問に理想な答えを返してくれる妄想の晋吾や士郎にも頼るようになる。ただの電波少女である。総括、少しはマシになったと思いきやそうでもなかった。次の成長に期待。

 
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