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虹の軌跡

作者:フゥマ
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第七十五話

その日、何の練習をしたのか、虹太郎は覚えていなかった

わかったのは、啓一が虹太郎の秘密を喋っていないことだけだ

残り3日で練習試合

かつてのチームメイトと戦うことになる


二軍との試合か、はたまた一軍の調整試合か…

どちらにせよ、向こうは虹太郎を知っているし、どんな行動が起こり、どういった結論に至るのかがなんとなく見えてしまう

虹太郎
「試合、どうしよう…」

ふと、本音が漏れる


もし、一軍とぶつかりでもしたら、散々な結果になるだろう


何とかしなければならないのだが、いかんせん案が出ない

仮に出ても、虹太郎1人でどうこう出来る問題では無いだろう

監督
「式島、まだ帰らんのか?」

いつの間にか監督がいた

気付けば辺りには誰もいない

虹太郎
「お疲れ様です。練習試合の事で頭がいっぱいで…」

監督
「そうか、まぁ気楽にやってくれ。先程向こうのオーダーが送られてきたところでな、明日、全員に発表する」

虹太郎
「!!王竜のオーダーですか?ちなみに相手は一軍と…?」

監督
「いや、おそらく二軍だろう。今のウチらにそこまでの実力は無いからな。気になるなら見てみるか?」

虹太郎
「良いんですか?」

まさかの提案に興奮する虹太郎

しかし、監督は不敵な笑みを浮かべた 
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